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164話 莉子退院
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莉子はようやく何とか一人でも歩けるようになり、全粥が食べられるようになったから、退院することになった。
内科の皆さんには本当にお世話になったから心からお礼を言った。担当医師に、本当にあの時に引き受けてくれて俺たちは助かりましたと感謝を伝えた。
俺たちが帰る時は、内科医師やナースの皆さんがエレベーター前に集結して、見送ってくれた。こんなことは初めてだよね?ふふふ。
担当医師から「北原莉子さん、北原先生の愛情のこもった看護に、私たちの方が沢山勉強をさせていただきました。
本当にお幸せですね。これからも仲良く、お身体に気を付けてお過ごし下さい。お幸せをお祈りしています」
待ってくれ。これはなんかの送別会か? ふふふ。なんだよ。みんな揃っちゃって・・・。
すると、ナースの一人がニコニコして、「莉子さん、お幸せですね。私たちは本当にうらやましいです。これからもやさし~い!北原先生と仲良くお過ごしくださいね。私たちも負けないようにやさしい!恋人を見つけますっ!」
うらやましい~!って声援が奥からもきたよ。 ふふふ。全く・・・。
莉子もニコニコして照れていた。 俺だって気恥ずかしいよ。はあ~あ。
「何だよ、皆揃って。もうこれじゃあ、二度と来れないよな」と莉子の方を見て俺が言った。
莉子も「皆さん、大変お世話になりました、ありがとうございました」と言って頭を下げた。
皆さん、にこやかに送ってくれた。特に担当医師には心から感謝してお礼を伝えた。
またお世話になることがあるかもしれないけど、その時はよろしくお願いします。と言って失礼をした。
エレベーターに乗る時は、莉子がまだ一人で歩くのが危なっかしいので、俺の腕につかまっていた。
こんな莉子を連れて帰って大丈夫かな?という思いはあるけど、でも俺が寂しいから連れて帰りたい。
俺にとって、今回くらい辛かった経験はなかったんだ。言葉が話せるようになって、歩けるようになったから、
もう放したくない。ただ、ただ、今は抱きしめたいだけだ。
もう二度と俺の知らないところへは行くなよという思いと、よく俺の元に帰って来てくれたという気持ちが一緒になって、自分でもコントロールが出来ないくらい胸が熱くなっているんだ。これをどう静めればいいんだよ。
今でも、あの住人からの電話がなければ、おれは間違いなく絶望のどん底にいたよ。今回の件は、もう俺のトラウマになってしまったかもしれない。
莉子を助手席に乗せてその手を握った。「莉子、もう二度と俺の手を離すなよ」と言った。莉子は、「うん」と頷いた。「うちに帰ったらいっぱい抱くからな」と宣言した。すると、そっと莉子が俺の方を見た。「なんだよ?うれしいか?」と俺が聞くと、莉子は横を向いてふふふと笑った。(はあ~かわいい)
ああ~早く帰りたいよ。
内科の皆さんには本当にお世話になったから心からお礼を言った。担当医師に、本当にあの時に引き受けてくれて俺たちは助かりましたと感謝を伝えた。
俺たちが帰る時は、内科医師やナースの皆さんがエレベーター前に集結して、見送ってくれた。こんなことは初めてだよね?ふふふ。
担当医師から「北原莉子さん、北原先生の愛情のこもった看護に、私たちの方が沢山勉強をさせていただきました。
本当にお幸せですね。これからも仲良く、お身体に気を付けてお過ごし下さい。お幸せをお祈りしています」
待ってくれ。これはなんかの送別会か? ふふふ。なんだよ。みんな揃っちゃって・・・。
すると、ナースの一人がニコニコして、「莉子さん、お幸せですね。私たちは本当にうらやましいです。これからもやさし~い!北原先生と仲良くお過ごしくださいね。私たちも負けないようにやさしい!恋人を見つけますっ!」
うらやましい~!って声援が奥からもきたよ。 ふふふ。全く・・・。
莉子もニコニコして照れていた。 俺だって気恥ずかしいよ。はあ~あ。
「何だよ、皆揃って。もうこれじゃあ、二度と来れないよな」と莉子の方を見て俺が言った。
莉子も「皆さん、大変お世話になりました、ありがとうございました」と言って頭を下げた。
皆さん、にこやかに送ってくれた。特に担当医師には心から感謝してお礼を伝えた。
またお世話になることがあるかもしれないけど、その時はよろしくお願いします。と言って失礼をした。
エレベーターに乗る時は、莉子がまだ一人で歩くのが危なっかしいので、俺の腕につかまっていた。
こんな莉子を連れて帰って大丈夫かな?という思いはあるけど、でも俺が寂しいから連れて帰りたい。
俺にとって、今回くらい辛かった経験はなかったんだ。言葉が話せるようになって、歩けるようになったから、
もう放したくない。ただ、ただ、今は抱きしめたいだけだ。
もう二度と俺の知らないところへは行くなよという思いと、よく俺の元に帰って来てくれたという気持ちが一緒になって、自分でもコントロールが出来ないくらい胸が熱くなっているんだ。これをどう静めればいいんだよ。
今でも、あの住人からの電話がなければ、おれは間違いなく絶望のどん底にいたよ。今回の件は、もう俺のトラウマになってしまったかもしれない。
莉子を助手席に乗せてその手を握った。「莉子、もう二度と俺の手を離すなよ」と言った。莉子は、「うん」と頷いた。「うちに帰ったらいっぱい抱くからな」と宣言した。すると、そっと莉子が俺の方を見た。「なんだよ?うれしいか?」と俺が聞くと、莉子は横を向いてふふふと笑った。(はあ~かわいい)
ああ~早く帰りたいよ。
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