医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語

スピカナ

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418話 < アトリエ リコ >代表 北原 莉子

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 週末に春ちゃんや夏が手伝ってくれて、ネットに出ている無料の個人事業の届け出を作って、税務署にメールで送った。

あと、青色申告の申請書も出した。ふう。これは私もよくわかっていないけどさ。

意外と簡単だった。あと名刺を作り直さないと駄目だった。

私が社長?自分で笑う。 会社でもないから、「アトリエ・リコ」代表 北原 莉子にした。

肩書は<画家・デザイナー・イラストレーター>にした。

ネットの無料で作れる3次元コードがあるよって夏が教えてくれたから、コードを名刺に入れて印刷した。

でもそれは普通、会社や事務所のホームページのアドレスをコードに入れるそうだから、私は事前にそれを作らないといけなかった。

それは夏が手伝ってくれて、私はインスタにした。皆やってるからだって夏が言ったんだ。

インスタはやったことがなかったから、一から始めるのはすごく面倒だった。

だってあれもこれも一度に覚えられないもん。続くかなあ?

とにかく、インスタのアドレスを3次元コードに入れたんだ。

春ちゃんや夏もそばで見守ってくれて教えてくれるけど、自分でやらないと駄目だって。

それは覚えないからだそうで、おっしゃる通りです。

とにかく、私のイラストも入れたし、3次元コードも入ったし、インスタのアトリエ紹介もある体裁が整いました!!

わ~い!パチパチ!春ちゃんも夏も私も拍手してワインで乾杯したんだよ。

すっごくうれしかったよ。本当に苦労したもん。

で、立花さんから頂いた、女性向けの雑誌の大きな仕事も頑張って、無事納品が出来たしね。

あとは、インスタに慣れることと、更新していくこと。これは夏からもらった宿題なんだ。

どうしてかというと、インスタをきっかけに仕事が来るから、毎日朝昼晩にチェックしないといけないってさあ。

それから、大きなディスプレーのデスクトップ型のパソコンと絵が描けるソフトを買ったんだよ。

容量が一番大きなものにした。動画の編集も楽々だと売り場の人が言っていた。

春ちゃんが事業に使うんだから自分で買ってねと言うから、私は1年間のパート代と挿し絵の謝礼金のほとんどを使ったんだよ。

ああ~こんなことなら全額貯めておけばよかったよ。失敗した。

それから、今度から必要経費をエクセルで入力しないといけないから面倒。

夏に言ったらね、それが仕事というものですだって!悔しい~。

春ちゃんがアハハハと笑っていた。

絶対、あれもこれもやってやる!!夏に負けるもんか。

私は新しい名刺で出発するよ。ふん。
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