医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘～い愛の物語

607話 新スタッフ紹介

　今日は待望の新スタッフを紹介できる。すごくうれしい。

ロッカーも何とか間に合わせたし、岡本君の制服はどうしようかと夏と話したが、医者と同じ色のスクラブの上下とインナーで良いということになった。

男性看護師は1人だから、あまり色で目立ってもいけないしね。

さて、朝礼だ。皆は期待でいっぱいのうれしそうな笑顔を見せてくれた。

4名も一度に入るんだからうれしいよね。

「お早うございます。今日はご覧のとおり、新しいスタッフ4名が入ってくれることになりました」

ふふふ、これだけで、うわ～と言う歓声と拍手が起きた

「では、一人一人自己紹介をお願いします」　みんな自己紹介するたびに拍手を受けていた。

「さて、今回を機に、このクリニック内のシステムを大幅に変えようと思います。今までは自分のいる場所は決まっていたと思いますが、私の方針としては、1人や2人が急に休んだとしても、誰でもいつでも交代できるようにしたいと思います。つまりローテーションで各担当が回っていきます。
皆さんが全部のところを回って把握できれば、ステップアップにもつながります。
この点について、何か不明点があれば、あとで直接私に言ってください。
ローテーションの内容はお渡ししたプリントを見てください。困ったことがあったら、看護師長に相談をしてください。しばらくは混乱するかもしれませんが、1か月もすれば慣れると思います。では以上です。今日もよろしくお願いします」

今日の日を迎えるために、監視カメラで1階の待合室と２階の待合室を4分割した液晶画面で見られるようにした。それぞれの待合室の患者さんからも見られる。それと階段にも2か所カメラを据えている。万が一の事故があったらいけない。エレベーターもあるけど、階段を使う患者さんもいるからね。

それから受付事務の横に看護師長用の机を置いた。立ったままで使うコンパクトなものだ。
ここにも液晶画面を置いている。手元の操作で各場所が全画面で見られる。

更に俺のところには、それぞれの診察室の様子がすべて、わかるように隠しカメラが入っているから見られる。

もちろん俺以外の人間は見られないようになっている。

ただし、診察室の隠しカメラのことは各先生にだけは伝えている。

これは先生たちの身を守るためにある。

ただし隔離室にカメラはない。夏はもうすぐ専攻医に戻るからいいだろう。