医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語

スピカナ

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731話 焼き鳥屋作戦

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 岩城に「仁科君はちょっと変な人」と言われたのが、どうにも気になって仕方がない。なんだろう?

よし、焼き鳥屋作戦だ。すぐにメールを送った。もちろん、川瀬にも。

二人とも、水曜日の6時に集合することになった。

職員用の出入り口で待っていると、約束通り、二人とも時間ぴったりに来てくれた。

「いよっ!」 岩城が手を振る。

「久しぶりだな」 川瀬も元気そうだ。

いつもの焼き鳥屋へ向かうと、店内はすでに満席だった。

しかし、事前に予約していたので、奥の席へ通された。

ビールで乾杯する。「お疲れ!」

川瀬は鋭い。「何か用事があるんじゃないか?そんな顔をしてるよ」

ふふっ、俺はそんな顔をしてるのか。

岩城も察しがいい。「もしかして、内視鏡内科のあいつの話か?」

「そうだよ。決まってるだろう? まあ、お陰様でうちに来てくれたから助かったよ。ありがとうな」

「そうか。仕事さえちゃんとやってくれれば、それでいいもんな」 岩城が言う。

「それどういう意味だよ?それを聞くために来たんだからな」

川瀬が首をかしげる。「何の話なんですかね?」

岩城は笑って、グラスを持ち上げた。

「俺が内視鏡内科の医者を紹介したんだよ。きっとここもご馳走してくれるだろうからさ、盛大に飲もうぜ!」

「ぷっ……ああ、いいよ。いっぱい飲んでくれよ」

「それでさ、面接してみたけど、特に変わったところはなかったよ。どこが変わってるの?それを聞かないと落ち着かないんだよ」

岩城「ええ~、まだ早い。もうちょっと飲んでからでもいいか?素面じゃ話せないよ」

「まったく……なんだよ。もったいぶっちゃってさ。早く言えよ」

川瀬「なんか面白そうだな。俺も聞きたくなったよ。なんだよ?早く言えよ」

岩城「ふっふ~ん、噂なんだけどさ、あいつはどうも男を食うらしいぜ」

「はっ?どういうことだよ。変なことを言うなよ。爽やかな青年だったよ」

岩城「だからさ、彼をめぐって他の男同士が揉めるんだよ。それで、なかなか一か所に落ち着けないらしいんだよね。モテちゃうからさ」

「ふふっ……あははは!笑えるな。面白い!いいよ、揉めてもらおうよ。楽しいな~そんな理由だったのか?」

川瀬「だってさ、北原のクリニックって、超イケメンばっかりだろ?それ見て気に入ったんじゃないの?」

ヘラヘラ笑いながら言う。

「いいじゃない。それのどこが問題なの?個人の自由じゃないか」

岩城「だってさ、同じ病院内で二人の男が揉めると、周りがやりにくくなるだろう?」

「へ? うちは全然問題ないけどね。それに、仕事中なら揉める隙もないだろう?忙しいんだからさ」

岩城「まあ、北原がそう言うならいいけどさ、ちょっと老婆心から言ったんだよ。一応伝えておいたからな」

「分かったよ。ありがとうな。でも、なんだか笑えるよ。うちで男同士と言ったら、俺と夏くらいだろ?」

川瀬「さあ~分かんないよ。仕事が終わればさ、自由だからな」

「だからいいんだよ。仕事さえちゃんとやってくれたら問題ないよ。それにしても、仁科君ってなんでそんなにモテるのかねえ?まあ、二人に聞いてもしょうがないか」

岩城「悪かったねえ。俺はモテないからさ、人のことは分かんねえよ」

川瀬「洋子さんがいれば十分だろ?」

「防音室は役に立ってるか?」

ぷぷっ、アハハハと川瀬と笑った。

岩城「ああ~。露骨だからさ。マジ恥ずかしいよ。勘弁しろよ」

クスクス笑いが止まらない。
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