医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語

スピカナ

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814話 面接・お掃除スタッフ

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 土曜日、もうすぐ午後2時だ。

6階の休憩室には、大勢のナースやお掃除スタッフ、看護助手希望者が集まっているらしい。

今日は人数が多いので、医局の事務・桐谷美穂子さんにサポートをお願いした。

ここではインカムで連絡をすれば、桐谷さんが6階から7階の会議室までの案内係を引き受けてくれる。

他にも、制服のサイズ表などに記入をお願いした。

フリードリンクは自由に飲んでいただいて構わないと伝えてある。

最初はお掃除スタッフ3人の面接なので、3人を7階の会議室へ連れてきてもらうよう、山野チーフにお願いをした。

ドアがノックされた。

「どうぞ、お入りください」

山野さんと面接を受ける3人が入ってきた。

「どうぞ、こちらにおかけください」

理事が声をかけ、4人に椅子に座ってもらう。

「はじめまして。私が院長の北原春樹です。順にご紹介します。奥から、宮本看護主任、山科看護部長、花井医局部長、そしてこちらが浅田理事です。本日はよろしくお願いします」

理事が口を開く。

「まず、一人ずつ自己紹介と、応募の動機をお聞かせください。では、瀬川トミさん、68歳。パート勤務希望ですね。お願いします」

「はじめまして、瀬川トミです。こちらには家族でお世話になっています。親しみのあるところなので、少しでも近くにいられたらと思って応募しました。よろしくお願いします」

理事「ありがとうございます。次に、常勤勤務希望の大森由紀江さん、56歳ですね。お願いします」

「はじめまして、大森由紀江です。前からインスタを見ていて、こちらの募集を知りました。ぜひお仲間に入れていただきたいと思いました。どうぞよろしくお願いします」

理事「はい、ありがとうございます。では次に、常勤勤務希望の藤堂梨沙さん、43歳ですね。お願いします」

「はじめまして、藤堂梨沙です。私もインスタで拝見していて、そこで募集を知りました。勤務条件も良く、ぜひ働かせていただきたいと思っております。よろしくお願いします」

ここは笑顔が大事だね。

「はい、皆さん、ありがとうございました。お掃除の仕事も、思っているより範囲が広くて大変かと思いますが、まずは1か月の試用期間、頑張ってみてください。もし少しでも『合わないかも』と感じたら、1日でも3日でも、いつでも構いませんので、遠慮なくキャンセルしてください。無理はなさらないでくださいね」

院長「お掃除スタッフの管理は、山野チーフと、こちらにいる浅田理事が担当します。困ったことがあったら、チーフにご相談ください。
それから、クリニックのポリシーについてですが、これは前回ナースの面接のときにもお話しした内容です。クリニック全体に通じる大切な考え方なので、お掃除の方にもぜひ聞いていただきたいと思います」

院長「3分ほどで終わる内容です。6階の休憩室に戻った際にご案内しますので、ぜひ聞いてください。
あとは、山野チーフに館内の案内や、仕事の説明をお願いしています。ちなみに、制服のサイズはご記入いただけましたか?」

「はい。書きました」3人とも頷いた。

「では、制服が届いたら仕事開始になります。改めてご連絡しますので、どうぞよろしくお願いします。

この後は、山野チーフの指示に従ってください。面接は以上です。お疲れさまでした」

「山野チーフ、後はよろしくお願いします。解散のタイミングはお任せしますね」

「はい、承知しました」

あとは山野チーフに全振りだ。


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