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街道に出る。
外はすでに明かりが差していた。
これなら大丈夫だろうと思った。
「レスキィ」
「なんですか?」
「お前はもう帰れ」
「え・・・?」
レスキィは何でって顔をしてる。
「空は明るくなってきた、これなら魔物に襲われる心配も無いだろう。それにお前は強いんだろう?それなら1人でも帰れるはずだ。旅はここで終わり、いいな?」
「そんな」
レスキィは悲しそうな顔をする。
「もう、分かっただろう。
お前が何を期待してるかは知らないが、俺の旅は危険が伴う。お前の事が嫌いだから同行を嫌がってるわけじゃないんだ。巻き込みたくないんだよ、旅が終わったら俺の家に来ればいい。それでいいだろう?」
「自分は・・・役に立たないと?」
「そうは言ってない、ただ、この旅は1人でやりたいんだよ。分かるだろう?」
「嫌・・・」
「レスキィ?」
「嫌いやいやいやいやいやいや!」
顔をぶんぶん振って強い否定をレスキィは示すのだった。
「レスキィ、わがままを言わないでくれ」
「わがままなんかじゃない!」
「レスキィ・・・」
俺はどうしたらいいのか迷う。
困ったな。どう接していいのか俺には分からなくなってきた。
「お願いします、何でもしますから同行させて下さい。炊事洗濯・・・家事は何でもこなします、魔物に襲われても代わりに戦えって言うならば戦いますから・・・同行させてほしいんです」
レスキィは必死に訴える。
「どうしてお前はそこまで」
「こうするしかなかったんです」
「こうするしかなかった?」
「自分は学校に通ってたんです、普通に勉強して・・・友達と話して・・・そんな普通の場所だった・・・でもある日、その平穏が破られることになった」
「何があったんだ?」
「いじめられたんです」
「いじめか・・・理由は思い当たるのか?」
「はい、こうなんじゃないかってのが1つだけ」
「それは何だ?」
「自分が告白されたからです」
「それで何でいじめられなくちゃならないんだ」
俺には理由が分からなかった。
人に暴力を振るったからとか、暴言をしたからなら理解できる。
でも、告白されたから?
一体どうしてだろうと思った。
「その人はとてもかっこいい人で評判が良かったんです。
自分も、そんなに悪い人だとは思わなかった。
でも、今は学校というものを楽しみたかった。
恋をするのは大人になってからでいいなんて、そんなことを思っていたんです。だから断った・・・告白を」
「別にフッた理由が変って訳でもなさそうだな」
「彼も別に怒ったわけではなかった。
にこやかに笑って、そっか、告白してごめんって誠実な気がしてた。
でも、取り巻きって言うのかな。学校で自分は知らなかったけれど女子のグループでは結構有名らしかった。その人がそのかっこいい男の子のことが好きだったらしいの。でも、その人は自分のことが好きで、しかもフッた。そのことが彼女の何か・・・悪い部分に触れてしまったんだ」
「それで・・・いじめられたのか」
「うん・・・あの日から学校が地獄だった。
来る日も来る日も嫌がらせ、嫌がらせ・・・よくもまぁ飽きないんだなって感心するほどに。でもね、いつの日かこれが終わる日が来るんだって根拠のない希望を抱いていた」
「まぁ、希望を抱いても悪くないだろうな」
「学年が上がってクラスさえ変われば・・・終わるって」
「そうかもしれない」
「でも、いじめは終わらなかった」
「何故だ?」
「クラスが上がってようやく自由になれたって安心したのもつかの間だった。今度は彼女の付き合ってる彼氏にいじめられる日々が始まった・・・しかもその彼氏はかつてフッたあの男だった」
「フッた腹いせか?」
「それもあると思う。自分と付き合えなかったからって他の女の所に行くのはいい、でも、どうして自分の学校生活を脅かすことをするんだろうか、何かしたのだろうか、自分には分からなかった」
「・・・」
レスキィは辛い思いをしてきたんだろうなと思った。
「これが自分の責任だったら反省して改善することは出来る。
でも、告白してきたのは向こうだし、ふったからって攻撃性を増すのはどうしてなの?分からない・・・自分には理解できない」
「レスキィ」
「学年が変わっても、彼女の呪縛からは逃れらない。
2人とも人気者だからクラスに1人は友達は居る。自分はどの学年になっても虐められる運命にあった。どうしたらいい、この地獄から逃げ出すには・・・そう考えた自分は学校から逃げる道しか思いつかなかった」
「・・・」
「学校に通わせてくれた両親には申し訳ないなって思った。
でも、どうしようもなかったんだ。小さい村だったし、他に学校は無かった。通うにはそこしかなかった。もしも学びたいのならば他の村に行くしかないと自分は思った」
「そうだったのか」
「そうして別の村に行って新しいスタートが待ってるんだって期待に満ちていた、でも、急に新しい場所に行って馴染めるかなって不安だった、そんな自分を支えるものがあった」
「どんなのだ?」
「それは・・・勇者の伝説だった」
「・・・」
「勇者は嫌われ者で、村の人たちに馴染めなかった。
でも、彼は力を貯めて魔王が現れた時に世界の人々の代わりに戦った。そうすることで世界から認められるようになって彼は人気者になったのだと聞いた・・・」
「そうだったのか」
「新しい村に行った時にある噂を聞いたんです」
「どんな噂だ?」
「それは・・・この村には勇者が住んでると。
そして、勇者は新たな旅に向けての準備をしてると」
「・・・」
「それを聞いて思ったんです、もしも勇者と出会えたのならば自分は変われるかもしれないと。勇者が嫌われ者から人気者に変われたのだ、それが自分にも訪れるかもしれない、そう思ったら身体が勝手に動いていた」
「それで・・・俺の所に来たのか」
「はい・・・こんな自分を変えたくて」
「・・・」
レスキィが動向を望んでいた理由が理解できた。
「これは・・・正直に言えば自分のためなんです。
勇者さんが何の目的で旅をしてるのか、まだ理解は出来てません。
でも、もしも・・・その旅が再び世界のためになるのならば、一緒に旅をした人物は輝けるのではないかと希望を感じたんです。
そうすれば嫌われた自分も・・・また・・・人に受け入れられる筈なんだ・・・そう、信じてるんです」
「そのために辛い思いをしても構わないと?」
「はい・・・自分は構いません」
その目はとても真っすぐだった。
レスキィを拒絶するのは無理な気がしてきた。
「レスキィ」
「ダメ・・・ですか?」
「いや、構わない共に行こう」
「はい!」
レスキィはとても嬉しそうな顔をしていた。
「最初の役割を与える」
「何でもしますよ」
「俺は寝る、お前の悲鳴で起こされて眠いんだ。
敵が来ないか見張りをしてくれ」
「分かりました」
「・・・」
俺は太陽の明るい日差しの下で眠りにつくのだった。
「敵・・・敵・・・いつでも来い!」
レスキィは張り切っていた。
いつまであのやる気が持つのやら。
そのうち飽きて同行するのを止めるかもしれない。
まぁ・・・その時まで一緒に居ればいいか。
そんな風に考えての事だった。
外はすでに明かりが差していた。
これなら大丈夫だろうと思った。
「レスキィ」
「なんですか?」
「お前はもう帰れ」
「え・・・?」
レスキィは何でって顔をしてる。
「空は明るくなってきた、これなら魔物に襲われる心配も無いだろう。それにお前は強いんだろう?それなら1人でも帰れるはずだ。旅はここで終わり、いいな?」
「そんな」
レスキィは悲しそうな顔をする。
「もう、分かっただろう。
お前が何を期待してるかは知らないが、俺の旅は危険が伴う。お前の事が嫌いだから同行を嫌がってるわけじゃないんだ。巻き込みたくないんだよ、旅が終わったら俺の家に来ればいい。それでいいだろう?」
「自分は・・・役に立たないと?」
「そうは言ってない、ただ、この旅は1人でやりたいんだよ。分かるだろう?」
「嫌・・・」
「レスキィ?」
「嫌いやいやいやいやいやいや!」
顔をぶんぶん振って強い否定をレスキィは示すのだった。
「レスキィ、わがままを言わないでくれ」
「わがままなんかじゃない!」
「レスキィ・・・」
俺はどうしたらいいのか迷う。
困ったな。どう接していいのか俺には分からなくなってきた。
「お願いします、何でもしますから同行させて下さい。炊事洗濯・・・家事は何でもこなします、魔物に襲われても代わりに戦えって言うならば戦いますから・・・同行させてほしいんです」
レスキィは必死に訴える。
「どうしてお前はそこまで」
「こうするしかなかったんです」
「こうするしかなかった?」
「自分は学校に通ってたんです、普通に勉強して・・・友達と話して・・・そんな普通の場所だった・・・でもある日、その平穏が破られることになった」
「何があったんだ?」
「いじめられたんです」
「いじめか・・・理由は思い当たるのか?」
「はい、こうなんじゃないかってのが1つだけ」
「それは何だ?」
「自分が告白されたからです」
「それで何でいじめられなくちゃならないんだ」
俺には理由が分からなかった。
人に暴力を振るったからとか、暴言をしたからなら理解できる。
でも、告白されたから?
一体どうしてだろうと思った。
「その人はとてもかっこいい人で評判が良かったんです。
自分も、そんなに悪い人だとは思わなかった。
でも、今は学校というものを楽しみたかった。
恋をするのは大人になってからでいいなんて、そんなことを思っていたんです。だから断った・・・告白を」
「別にフッた理由が変って訳でもなさそうだな」
「彼も別に怒ったわけではなかった。
にこやかに笑って、そっか、告白してごめんって誠実な気がしてた。
でも、取り巻きって言うのかな。学校で自分は知らなかったけれど女子のグループでは結構有名らしかった。その人がそのかっこいい男の子のことが好きだったらしいの。でも、その人は自分のことが好きで、しかもフッた。そのことが彼女の何か・・・悪い部分に触れてしまったんだ」
「それで・・・いじめられたのか」
「うん・・・あの日から学校が地獄だった。
来る日も来る日も嫌がらせ、嫌がらせ・・・よくもまぁ飽きないんだなって感心するほどに。でもね、いつの日かこれが終わる日が来るんだって根拠のない希望を抱いていた」
「まぁ、希望を抱いても悪くないだろうな」
「学年が上がってクラスさえ変われば・・・終わるって」
「そうかもしれない」
「でも、いじめは終わらなかった」
「何故だ?」
「クラスが上がってようやく自由になれたって安心したのもつかの間だった。今度は彼女の付き合ってる彼氏にいじめられる日々が始まった・・・しかもその彼氏はかつてフッたあの男だった」
「フッた腹いせか?」
「それもあると思う。自分と付き合えなかったからって他の女の所に行くのはいい、でも、どうして自分の学校生活を脅かすことをするんだろうか、何かしたのだろうか、自分には分からなかった」
「・・・」
レスキィは辛い思いをしてきたんだろうなと思った。
「これが自分の責任だったら反省して改善することは出来る。
でも、告白してきたのは向こうだし、ふったからって攻撃性を増すのはどうしてなの?分からない・・・自分には理解できない」
「レスキィ」
「学年が変わっても、彼女の呪縛からは逃れらない。
2人とも人気者だからクラスに1人は友達は居る。自分はどの学年になっても虐められる運命にあった。どうしたらいい、この地獄から逃げ出すには・・・そう考えた自分は学校から逃げる道しか思いつかなかった」
「・・・」
「学校に通わせてくれた両親には申し訳ないなって思った。
でも、どうしようもなかったんだ。小さい村だったし、他に学校は無かった。通うにはそこしかなかった。もしも学びたいのならば他の村に行くしかないと自分は思った」
「そうだったのか」
「そうして別の村に行って新しいスタートが待ってるんだって期待に満ちていた、でも、急に新しい場所に行って馴染めるかなって不安だった、そんな自分を支えるものがあった」
「どんなのだ?」
「それは・・・勇者の伝説だった」
「・・・」
「勇者は嫌われ者で、村の人たちに馴染めなかった。
でも、彼は力を貯めて魔王が現れた時に世界の人々の代わりに戦った。そうすることで世界から認められるようになって彼は人気者になったのだと聞いた・・・」
「そうだったのか」
「新しい村に行った時にある噂を聞いたんです」
「どんな噂だ?」
「それは・・・この村には勇者が住んでると。
そして、勇者は新たな旅に向けての準備をしてると」
「・・・」
「それを聞いて思ったんです、もしも勇者と出会えたのならば自分は変われるかもしれないと。勇者が嫌われ者から人気者に変われたのだ、それが自分にも訪れるかもしれない、そう思ったら身体が勝手に動いていた」
「それで・・・俺の所に来たのか」
「はい・・・こんな自分を変えたくて」
「・・・」
レスキィが動向を望んでいた理由が理解できた。
「これは・・・正直に言えば自分のためなんです。
勇者さんが何の目的で旅をしてるのか、まだ理解は出来てません。
でも、もしも・・・その旅が再び世界のためになるのならば、一緒に旅をした人物は輝けるのではないかと希望を感じたんです。
そうすれば嫌われた自分も・・・また・・・人に受け入れられる筈なんだ・・・そう、信じてるんです」
「そのために辛い思いをしても構わないと?」
「はい・・・自分は構いません」
その目はとても真っすぐだった。
レスキィを拒絶するのは無理な気がしてきた。
「レスキィ」
「ダメ・・・ですか?」
「いや、構わない共に行こう」
「はい!」
レスキィはとても嬉しそうな顔をしていた。
「最初の役割を与える」
「何でもしますよ」
「俺は寝る、お前の悲鳴で起こされて眠いんだ。
敵が来ないか見張りをしてくれ」
「分かりました」
「・・・」
俺は太陽の明るい日差しの下で眠りにつくのだった。
「敵・・・敵・・・いつでも来い!」
レスキィは張り切っていた。
いつまであのやる気が持つのやら。
そのうち飽きて同行するのを止めるかもしれない。
まぁ・・・その時まで一緒に居ればいいか。
そんな風に考えての事だった。
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