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第6話 魔王と魔王城

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空を飛んで移動する、るるる子ちゃんと魔族たち。

ほえー、何だあれ?

るるる子ちゃんが見ると不思議な光景が有るのだ。
境界線が引かれてる。
緑の木々が立ち並ぶ森。
その先からは黒い森。
地面まで黒く見える。

「あの先が魔界と呼ばれる魔族領でございます」

狐の顔をした獣人がるるる子ちゃんに教える。
魔王の副将、アブー。

へー。

魔王城に辿り着いたるるる子ちゃん。
黒い領地の先に城は有った。
大きくそびえたつ巨大な城。
古い建造物。
その屋上広場に降り立つるるる子ちゃん。
グリフォンと一端お別れ。

「乗せてくれてありがとー」

みゃーおと可愛らしく鳴くグリフォン。

「オマエ、ホントにグリフォンか!」

声に出してしまうのは角の生えた女性。
魔王キスキル・リラ。

「あの、勇者様。
 助けてくれて、ありがとうございます。
 しかし魔王城にまで来てしまって良かったのでしょうか」

言ったのは金髪の美人さん。
召喚の巫女。

「良いんじゃない。
 魔王城って事はキスキル・リラのお家でしょ。
 美人さんに悪い人はいないわ」

「美人!
 ……とは私のコトを言ってるのか?」

目をパチクリさせる赤毛の魔王。
  
「そうだよ。
 どう見ても美人さんじゃん」

魔王は切れ長の目、長い睫毛。
整った顔の美女。
赤い口元、少し八重歯が覗く
赤毛のウルフカット。
両側に生えた角がアクセント。
怪しい魅力の美人さん。

マントで隠しているが
胸元には魅惑の谷間。
スタイルも良い。
手が鳥の足の様。
固そうな皮膚に覆われ鉤爪が生えてるのもアクセント。
アクセサリー替わり、カッコいいじゃない。

「そうか……
 そうだよな。
 わたしも自分でまぁまぁイケテるのではないかと思っていたが。
 やはり勇者の目にもそう映るか。
 よーし。
 勇者、オマエは良いヤツだ」

「良かった。
 魔王様。
 根拠の無い自信を取り戻したのですね」

うんうん、頷いてるのは副将アブーだ。

「オマエらは私の客だ。
 もてなすぞ」

キスキル・リラはるるる子ちゃん達に言う。
部下に号令をかける。

「オマエラ、宴の準備だ。
 召喚の巫女は手に入れた。
 勇者もだ。
 という事はもう手強い敵はいないってコトだ」
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