7 / 22
第7話 王の肖像画
しおりを挟む
魔王城の大広間。
多数の魔族が集まって宴が繰り広げられてる。
上手にはるるる子ちゃんと魔王キスキル・リラ。
召喚の巫女と副将アブーも居る。
魔族と人間はあの境界近辺でずっと争いを繰り広げているらしい。
「すでに何百年と争っているのだ」
「えー、バカバカしいじゃん。
止めようよ」
「そうなのです。我らもそう思いました」
副将アブーが説明してくれる。
魔族と人間、無駄な争いを止める。
お互いの代表者が対話を重ねた。
結果不戦協定を結ぶ事になった。
「その証として、私と人間族の王が結婚する事になったのだ」
「結婚?!
キスキル・リラとあのオッサン王が?」
「ちょうど我らの魔王様は独身。
人間の王も正式な妃はいないという事でしたので。
話はトントン拍子で進んだのですが。
お二人の初顔合わせの席で問題が発生しまして」
「勇者、見てくれ。
この肖像画を」
「おお、アダルトなイケメン」
「ダンディーな方です」
るるる子ちゃんと巫女は思わず喝采。
魔王が見せて来る画はリアルタッチの人間の顔。
黒い髪、高い鼻筋、色気の漂う男。
肩幅は広く紳士服を着こなすアダルティーなイケメン。
こちらを流し目で見ている、口元には軽い笑み、白い歯が覗く。
口ひげを生やしてるのもダンディー。
うん、これ誰?
「これが私が渡されていた人間の王の肖像画だ」
「ええええええええええ?」
「ええええええええええ!」
るるる子ちゃんの前に現れた王様は眼つきが悪い男。
服だけは金が掛っていそう。
悪趣味なギラギラ飾り、デップリした腹。
思い出すだけで腹が立ってくるオッサン。
この絵の洒落っ気の有るダンディーと似た部分が全く無い。
「ひどいだろう。
サギだろ、コレ」
「まー、キスキル・リラ様は婚約が決まってから、
この絵を眺めて毎日ニマニマしてましたからね。
肖像画をベッドにまで持ち込んでましたもんね」
「うるさい。
黙れ、アブー」
「ちなみにこれが魔王様が人間に渡したご自身の肖像画です」
るるる子ちゃんと召喚の巫女は覗き込む。
そこに書かれていたのは。
赤毛の髪と丸顔。
パチクリと開かれた目はあどけない。
ちょっと幼げな守ってあげたくなるような表情。
ピンクの口元から少し八重歯が覗くのもアクセント。
胸元が少し開いたドレス。
あからさまに胸がデカイ。
「可愛い事は可愛いけど……
趣味悪くない、ロリ巨乳ってヤツ?」
「うーん。
これはでも男の方は喜びそうですわ」
るるる子ちゃんと巫女さんは若干引いてる。
「違う、これは絵師の奴がだな。
少しアレンジした方が男性が喜びます。
とそう言うから仕方なく……」
「まあ、この肖像画を送ってから、
人間の王との結婚の話も非常にスムーズに運びましたな。
人間の王も毎日のように手紙を魔王に送って来ましたし」
「うむ、今となってはムカツクだけだが、
情熱的なラブレターだった。
『其方は天使じゃ、ワシだけのオモチャにしてやる』とかだな。
『其方は可愛い、ペロペロしちゃいたい』とかだな。
『其方の胸をチュウチュウ出来る日を待っているぞ』とか」
「……アレ……
情熱的と言うか、変態的だな。
思い返すと大分気持ち悪いぞ」
「魔王様。
手紙と肖像画を見ながら毎日ときめいてましたよね。
我ら配下の者達は『文面、オカシクないか』と思ってましたが」
「というかあからさまに気持ち悪いよ。
よくそんな文章にトキメけたね」
るるる子ちゃんはさすがに呆れ気味。
多数の魔族が集まって宴が繰り広げられてる。
上手にはるるる子ちゃんと魔王キスキル・リラ。
召喚の巫女と副将アブーも居る。
魔族と人間はあの境界近辺でずっと争いを繰り広げているらしい。
「すでに何百年と争っているのだ」
「えー、バカバカしいじゃん。
止めようよ」
「そうなのです。我らもそう思いました」
副将アブーが説明してくれる。
魔族と人間、無駄な争いを止める。
お互いの代表者が対話を重ねた。
結果不戦協定を結ぶ事になった。
「その証として、私と人間族の王が結婚する事になったのだ」
「結婚?!
キスキル・リラとあのオッサン王が?」
「ちょうど我らの魔王様は独身。
人間の王も正式な妃はいないという事でしたので。
話はトントン拍子で進んだのですが。
お二人の初顔合わせの席で問題が発生しまして」
「勇者、見てくれ。
この肖像画を」
「おお、アダルトなイケメン」
「ダンディーな方です」
るるる子ちゃんと巫女は思わず喝采。
魔王が見せて来る画はリアルタッチの人間の顔。
黒い髪、高い鼻筋、色気の漂う男。
肩幅は広く紳士服を着こなすアダルティーなイケメン。
こちらを流し目で見ている、口元には軽い笑み、白い歯が覗く。
口ひげを生やしてるのもダンディー。
うん、これ誰?
「これが私が渡されていた人間の王の肖像画だ」
「ええええええええええ?」
「ええええええええええ!」
るるる子ちゃんの前に現れた王様は眼つきが悪い男。
服だけは金が掛っていそう。
悪趣味なギラギラ飾り、デップリした腹。
思い出すだけで腹が立ってくるオッサン。
この絵の洒落っ気の有るダンディーと似た部分が全く無い。
「ひどいだろう。
サギだろ、コレ」
「まー、キスキル・リラ様は婚約が決まってから、
この絵を眺めて毎日ニマニマしてましたからね。
肖像画をベッドにまで持ち込んでましたもんね」
「うるさい。
黙れ、アブー」
「ちなみにこれが魔王様が人間に渡したご自身の肖像画です」
るるる子ちゃんと召喚の巫女は覗き込む。
そこに書かれていたのは。
赤毛の髪と丸顔。
パチクリと開かれた目はあどけない。
ちょっと幼げな守ってあげたくなるような表情。
ピンクの口元から少し八重歯が覗くのもアクセント。
胸元が少し開いたドレス。
あからさまに胸がデカイ。
「可愛い事は可愛いけど……
趣味悪くない、ロリ巨乳ってヤツ?」
「うーん。
これはでも男の方は喜びそうですわ」
るるる子ちゃんと巫女さんは若干引いてる。
「違う、これは絵師の奴がだな。
少しアレンジした方が男性が喜びます。
とそう言うから仕方なく……」
「まあ、この肖像画を送ってから、
人間の王との結婚の話も非常にスムーズに運びましたな。
人間の王も毎日のように手紙を魔王に送って来ましたし」
「うむ、今となってはムカツクだけだが、
情熱的なラブレターだった。
『其方は天使じゃ、ワシだけのオモチャにしてやる』とかだな。
『其方は可愛い、ペロペロしちゃいたい』とかだな。
『其方の胸をチュウチュウ出来る日を待っているぞ』とか」
「……アレ……
情熱的と言うか、変態的だな。
思い返すと大分気持ち悪いぞ」
「魔王様。
手紙と肖像画を見ながら毎日ときめいてましたよね。
我ら配下の者達は『文面、オカシクないか』と思ってましたが」
「というかあからさまに気持ち悪いよ。
よくそんな文章にトキメけたね」
るるる子ちゃんはさすがに呆れ気味。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる