清楚ビッチなシンデレラ

ハル

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「うぁ……。いち、りゅ……さん、もっと」
 もっと抱いて欲しいとぎゅっとシーツを握り締めてちなりが求めると、それに応えるように一柳が腰を動かしながら、そっとちなりの胸に手を伸ばしてくる。きゅっと尖りをひねられて、バチッと頭の中がショートした。長い嬌声を立ててちなりは背中をそらして果てた。その様子を見て一柳も腰を強く打ちつけて、自分の中に凝っていたものを放出する。スキンは持っていなかったため、ちなりの柔らかなヒップに押し付けた。
 たらりと白くまろいヒップの頂から垂れていく白濁がとても淫猥で数瞬眺めてしまった。ベッドサイトのティッシュを引っ張り出して、拭いたあとぼーっと放心する彼女をひっくり返して口付ける。舌は絡めない優しい口付けである。
「ん――」
「一つ質問してもいいですか?」
 彼女の体の横に身を滑りこまして、片肘を立てて一柳は自分の頭を支えつつ覗き込んだ。小作りな小さな顔はまだ上気して瞳はとろりと快感に浸り混んでいる。理性はまだまだ帰ってきていないのはわかっているからこそ一柳はそんなことを言う。
「ん。もっとキスしてくれたら、いいよ」
「ちなりさんがお望みならいっぱいしてあげますよ」
 そういって一柳は柔らかな彼女の唇に自身のものを押し付ける。暖かくて柔らかな触れるだけの口付けが離れていくのが寂しいと思ったのか一柳の唇をそっと舌先で辿ってくる。思わず、乱れた彼女のブラジャーの上に指を滑らしてしまうと、うめき声が低く漏れた。
「どうして、こんな下着を着てきたんです?」
 答えは既に一柳の中にあったが、本人の口から聞き出したかった。どうしてバーに酒を飲みにくるだけなのに、挑発するような下着を身につけてやってきたのか。好きな男を誘うための清楚なのに挑発的な下着を身につけていたのか。彼女の口ぶりからだと、初めてのことではない。
「あ……ん。ドキドキしちゃうんだもん」
「何がです?」
「一柳さんにこの下着見せたらなんて思うのかなぁって」
 でも見せないんだけどねと、理性が解けた瞳で微笑まれて、再び一柳の理性は飛んでしまう。きゅっと胸の尖りを摘めば、弱々しい嬌声が唇から漏れ出す。
「ちなりさん、まだですよ」
 そう微笑んだあと、一柳はぱちりと彼女のブラジャーのホックを外した。
 まだまだ夜は長いのだ。とんだ下着を見せて挑発してくれたのだから、彼女には責任を取ってもらおう。起業家というものは自分で全ての責任を取るものですよと、弱々しく逃げかかるちなりの耳にそんなことを嘯いてから耳を一柳ははんだ。

「おや。ずいぶんご機嫌ですね」
 閉店の作業をしていたナインのマスターは機嫌の良い一柳が戻ってきたのを片眉をあげてみた。服はきっちりと着込んでいるが、どこか乱れた気配が残っている。マスターからすると何をしてきたかは明らかであった。
「シンデレラに靴――いや鎖をちゃんとはめてこられたんですね?」
 ずいぶん年下の一柳を丁寧な口調でからかう。
「おかげさまで。そういえば、あの三人はどうしましたか?」
「ああ。大学生三人組ですか。他の方にご迷惑なので一杯だけでお帰りいただきましたよ。まったくたいした事業計画もつくらないで、投資家から投資してもらえると思っているところがお花畑ですね」
「相変わらず辛辣ですね。マスターは」
 苦笑まじりに一柳そう言うと、会計の締め作業ができたのか、パソコンを一柳の方に滑らせる。
「本日の収支です。後ほどご確認くださいね、オーナー」
 ニヤリと笑って、マスターは、一柳の前に彼の好きなハイランド産のスモーキーなウイスキーをショットでついでコトリと置いてから出て行った。
 泥炭ピートが作り出す何層にも重なった深い味わいを一気に飲み込みながら、このマンションのオーナーである一柳は笑みを漏らす。清楚なシンデレラは知らずにこのマンションに入ったのだろう。
 自分がこのマンションのオーナーでさまざまな事業に投資をしている投資家だと知った時には彼女はどんな風に驚くのだろうか?
 このバーは彼が起業家や投資家たちとの交流用に作ったものである。新しいビジネスを提案できる才能も掘り起こせればということでたまにカウンターにアルバイトとして立っているのだ。彼女のビジネスモデルは非常に面白い。
「――感じる下着か」
 面白い。そして女性としても非常に心惹かれる……。いや、既に深みにとらわれている自分をごまかすのは良くないとかぶりを振った。
 とりあえず、彼女の下着のカタログに使うモデルはすぐに紹介しようと一柳はPCのスイッチを落として、彼女の眠るベッドへと向かうべく店の戸締りをした。
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