闇と光のコントラスト

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闇と光の始まり

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~光太の家~
俊也「痛っ」
光太「無茶ばっかするからだ!全く...」
俊也「僕になんかかまってないで、光太は他の友達といればいいじゃないか。いっぱいいるだろ?お前は」
光太「親友は俊也だけだ。」
俊也「...」
光太「もっと俺にも頼ってくれよ。一人で抱え込まないで。お母さんが亡くなって、お父さんが行方不明。お父さんを探すために、あっちの世界にいかなきゃならないのもわかるけど、俺たちはまだ子ども...」
俊也「うるさい。これは僕が決めたことだ。それにあんなやつを探すためじゃない。母さんを殺したやつを僕は許さないだけさ。」
バタン。扉を閉めて、俊也は行ってしまった。
光太(もう日は昇りきったし大丈夫か。あっちの世界は夜にしか行けないから。それにしても何で俊也のお父さんはお母さんが亡くなっても帰って来なかったんだろう?俺が考えても仕方ないか。)

~俊也の家~
俊也「母さんただいま。」
シーン。何の音も聞こえないが、俊也は帰ってくると必ずただいまを言っていた。
俊也(闇の世界に入って分かったことは、あまり多くない。分かっているのは最低限そこで生きていくルールだ。闇の世界にはごくたまに悪魔をつれているやつがいる。おそらくその悪魔が母さんを殺したのだろう。今まで元気で、いつも笑顔の絶えない母さんがいきなり倒れた。そうに違いない。)
気づいたら、夜闇の世界を歩き回っていたこともあり、俊也は寝息をたてていた。
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