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一話
手がかり
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「ねえ、千尋?」
「んー?」
夜、僕は千尋が淹れてくれた温かいお茶を飲みながら、プラモデルを作っていた。今アニメでやっている人気のロボットのプラモデルだ。できることならなるべくかっこよく作ってあげたい。
細かい部品、ひとつひとつに丁寧にやすりをかける。こうすることよって、組んだときに接地面がキレイに見える。地味だけど重要な作業だ。
僕はこういう作業が大好きだ。
ずっとやっていられる。
千尋はずっとパソコンに何かを打ち込んでいる。もしかして仕事かな?だとしたらあまり邪魔はしたくないんだけど。
でも聞いてほしい。
「加那?なんだよ?」
「ええと、僕に超能力があるって言ったら信じる?」
千尋は手を止めて、僕をじっと見つめた。
「もうお前のことはなんでも知ってるって思ってたけど、違うみたいだな」
「信じてくれるの?」
千尋は真面目な顔で頷いてくれた。
「お前、時々鋭いこと言うし、なんかあるのかなって思ってた」
「そうだったんだ」
「で?今回はなにがあったんだ?」
こうして千尋が気楽に聞いてくれると本当に安心する。
僕は千尋に今日あったことを話した。
「ふーん。中学生って意外とませてるんだな」
どうやら月くんと航太くんの関係について言っているらしい。
僕たちだって似たようなものだったけどなー。
「で、お前は昨日偶然に触った本が探しているそれじゃないかって疑ってるわけか」
「そう。自信はないけど。確かに絵本だった。
誰があそこに置いたんだろう」
「怖いこと言わないでくれ」
「僕だって怖いよ!」
とりあえず明日、その本を視てみることにしよう。机の上に置いたままにしてある。
できることなら月くんにいい報告がしたい。
プラモデルもそこそこにやめて、僕は寝ようと立ち上がった。
「加那」
千尋に呼ばれる。
「おいで」
僕は千尋の腕の中に飛び込んだ。
そのままキスされる。
何度もキスされると息が上がってくる。
気持ちいい、温かい。
「ん、ち、ひろ」
「好きだ、加那」
「僕もだよ」
ぎゅう、と抱きしめられる。
千尋がいるから僕はここにいられる。
それは間違いない。
千尋と離れるのが少し寂しかったけど、明日も早い。もう寝なくては。
「千尋、おやすみ」
「あぁ、おやすみ」
明日この件が進展すればいいなあ。
そっと千尋の方を見る。
(ありがとう、千尋)
僕は自分の部屋に向かった。
「んー?」
夜、僕は千尋が淹れてくれた温かいお茶を飲みながら、プラモデルを作っていた。今アニメでやっている人気のロボットのプラモデルだ。できることならなるべくかっこよく作ってあげたい。
細かい部品、ひとつひとつに丁寧にやすりをかける。こうすることよって、組んだときに接地面がキレイに見える。地味だけど重要な作業だ。
僕はこういう作業が大好きだ。
ずっとやっていられる。
千尋はずっとパソコンに何かを打ち込んでいる。もしかして仕事かな?だとしたらあまり邪魔はしたくないんだけど。
でも聞いてほしい。
「加那?なんだよ?」
「ええと、僕に超能力があるって言ったら信じる?」
千尋は手を止めて、僕をじっと見つめた。
「もうお前のことはなんでも知ってるって思ってたけど、違うみたいだな」
「信じてくれるの?」
千尋は真面目な顔で頷いてくれた。
「お前、時々鋭いこと言うし、なんかあるのかなって思ってた」
「そうだったんだ」
「で?今回はなにがあったんだ?」
こうして千尋が気楽に聞いてくれると本当に安心する。
僕は千尋に今日あったことを話した。
「ふーん。中学生って意外とませてるんだな」
どうやら月くんと航太くんの関係について言っているらしい。
僕たちだって似たようなものだったけどなー。
「で、お前は昨日偶然に触った本が探しているそれじゃないかって疑ってるわけか」
「そう。自信はないけど。確かに絵本だった。
誰があそこに置いたんだろう」
「怖いこと言わないでくれ」
「僕だって怖いよ!」
とりあえず明日、その本を視てみることにしよう。机の上に置いたままにしてある。
できることなら月くんにいい報告がしたい。
プラモデルもそこそこにやめて、僕は寝ようと立ち上がった。
「加那」
千尋に呼ばれる。
「おいで」
僕は千尋の腕の中に飛び込んだ。
そのままキスされる。
何度もキスされると息が上がってくる。
気持ちいい、温かい。
「ん、ち、ひろ」
「好きだ、加那」
「僕もだよ」
ぎゅう、と抱きしめられる。
千尋がいるから僕はここにいられる。
それは間違いない。
千尋と離れるのが少し寂しかったけど、明日も早い。もう寝なくては。
「千尋、おやすみ」
「あぁ、おやすみ」
明日この件が進展すればいいなあ。
そっと千尋の方を見る。
(ありがとう、千尋)
僕は自分の部屋に向かった。
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