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魔導具
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「掲示板に返事を書き込んでくれたのはあなたたちね?」
エマの問いに航と平介は頷いた。
「どうやってあの掲示板に書き込んだの?」
平介にそう問われて、エマはえへへ、と照れたように笑った。
「このマジカルパレットから書き込んだの。これは魔導具なんだけど、おばあちゃんから譲り受けたんだよ。異世界に干渉出来る特別な逸品なの!」
ピンク色のボードに小さなモニタが付いている。まるでスマートフォンを大きくしたような雰囲気だ。
「魔導具…いいなぁ」
平介がそう呟くとエマがそうだ、と声を上げた。
「2人とも、ラシカーンにはもう行った?あそこは魔導具を取り扱っているお店が沢山あるの」
航は地図を取り出した。ラシカーンの位置を確認する。
「随分遠いな。海を渡らなきゃいけないじゃないか」
エマがふふん、と薄い胸を仰け反らす。
「このあたしが最短ルートを教えちゃいまーす!」
「エマの持っている探査具は本当に便利なんだよ」
ホームズが説明する探査具というものは、必要な物を必要な時に探せるというものらしい。
「じゃあ海を渡る時に船を探すとか…」
平介が呟くとエマは笑った。
「もちろん出来るよ!」
「なんだ、そのチートみたいなアイテムは…」
「もはや未来のなんちゃらロボットに等しいですね」
航と平介はあまりのトントン拍子に力が抜けてきた。
「あ、そうそう。ラシカーンに行くのももちろんなんだけど、港に行くまでには汽車に乗るの。
そうね、2時間くらいかな?」
「へえ、正に旅って感じだな」
「掲示板に書いてありましたね。汽車内に特別なクエストがあるみたいですよ」
「へえ、クエストも最近はこなしてなかったし、ちょうどいいかもな」
「ですね!」
「じゃあ駅に向かってしゅっぱぁーつ!」
四人はコウテツを出て、フィールドを歩き始めた。
「エマさんは天使族なんですか?」
歩きながらお互いの話をする。
「さん、なんてつけなくていいよ。もう一度言うけど、あたしは義賊なの。悪しきを正すために、ずっと天上界から離れていたんだけど、兄さんが魔王ビシャールに取り込まれたって聞いて…」
「え!」
「だからあたし、居ても立ってもいられなくなったの」
「それは不安になるよな。でもビシャールの写真を撮るのにかなり危険な思いをしたんじゃないのか?」
「僕は止めたんですが、エマは絶対に撮るって聞かなくて」
「いいじゃないの、なんとかなったわ」
「エマー!」
ホームズは苦労性らしい。航はだんだんエマとホームズを信頼できそうだなと思っていた。
「で、エマ。駅はどこなんだ?」
歩き始めてゆうに30分は経過している。
「あれ?道を間違えたかな?!ホームズ、お願い!探して!!」
「エマ!こういう時の探査具だろ!」
「あ、そっかぁ。そうだったね!」
大丈夫かな、と航と平介の頭に不安が過ったのだった。
エマの問いに航と平介は頷いた。
「どうやってあの掲示板に書き込んだの?」
平介にそう問われて、エマはえへへ、と照れたように笑った。
「このマジカルパレットから書き込んだの。これは魔導具なんだけど、おばあちゃんから譲り受けたんだよ。異世界に干渉出来る特別な逸品なの!」
ピンク色のボードに小さなモニタが付いている。まるでスマートフォンを大きくしたような雰囲気だ。
「魔導具…いいなぁ」
平介がそう呟くとエマがそうだ、と声を上げた。
「2人とも、ラシカーンにはもう行った?あそこは魔導具を取り扱っているお店が沢山あるの」
航は地図を取り出した。ラシカーンの位置を確認する。
「随分遠いな。海を渡らなきゃいけないじゃないか」
エマがふふん、と薄い胸を仰け反らす。
「このあたしが最短ルートを教えちゃいまーす!」
「エマの持っている探査具は本当に便利なんだよ」
ホームズが説明する探査具というものは、必要な物を必要な時に探せるというものらしい。
「じゃあ海を渡る時に船を探すとか…」
平介が呟くとエマは笑った。
「もちろん出来るよ!」
「なんだ、そのチートみたいなアイテムは…」
「もはや未来のなんちゃらロボットに等しいですね」
航と平介はあまりのトントン拍子に力が抜けてきた。
「あ、そうそう。ラシカーンに行くのももちろんなんだけど、港に行くまでには汽車に乗るの。
そうね、2時間くらいかな?」
「へえ、正に旅って感じだな」
「掲示板に書いてありましたね。汽車内に特別なクエストがあるみたいですよ」
「へえ、クエストも最近はこなしてなかったし、ちょうどいいかもな」
「ですね!」
「じゃあ駅に向かってしゅっぱぁーつ!」
四人はコウテツを出て、フィールドを歩き始めた。
「エマさんは天使族なんですか?」
歩きながらお互いの話をする。
「さん、なんてつけなくていいよ。もう一度言うけど、あたしは義賊なの。悪しきを正すために、ずっと天上界から離れていたんだけど、兄さんが魔王ビシャールに取り込まれたって聞いて…」
「え!」
「だからあたし、居ても立ってもいられなくなったの」
「それは不安になるよな。でもビシャールの写真を撮るのにかなり危険な思いをしたんじゃないのか?」
「僕は止めたんですが、エマは絶対に撮るって聞かなくて」
「いいじゃないの、なんとかなったわ」
「エマー!」
ホームズは苦労性らしい。航はだんだんエマとホームズを信頼できそうだなと思っていた。
「で、エマ。駅はどこなんだ?」
歩き始めてゆうに30分は経過している。
「あれ?道を間違えたかな?!ホームズ、お願い!探して!!」
「エマ!こういう時の探査具だろ!」
「あ、そっかぁ。そうだったね!」
大丈夫かな、と航と平介の頭に不安が過ったのだった。
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