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シャオリィと障がい
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「あら、シャオリィ様。こんにちは」
院内に入り、シャオリィが受付に向かうと受付にいた女性が声を掛けてくれた。
「こんにちは。あの、トーマス先生は?」
「今往診に行かれてるの。昼前には戻ってきますよ」
「ならここで待たせてもらっても構わないですか?」
「え?殿下?」
シリウスの登場に皆驚いたらしい。受付の女性は騒ぎになる前にとすぐに返事をくれた。
「奥でお待ち下さい」
✢
「シャオリィ、眠くないか?」
「はい。今は大丈夫です。でも最近眠たくなることが多くて怖いんです」
シャオリィが小さな体を震わせる。
「大丈夫だよ、シャオリィ。きっとお前の病気は良くなるから」
「ありがとうございます」
「そういや、今日は城に泊まるけどいいか?」
「え?」
シャオリィが驚いている。シリウスは伝え忘れていたことに今気がついた。
「悪い、勝手に決めちまった。シャオリィが嫌なら別に宿を取るよ」
シャオリィが慌てた様子で首を振る。
「そんな、嫌じゃないです。ご迷惑じゃなければ泊まりたいです」
「良かった。シャオリィもいずれ城で暮らすようになるしな」
シャオリィはその事実に固まった。王子と結婚するということは、それだけの責任が伴うのだ。深く考えずに結婚を決めてしまった自分をシャオリィは呪ったが、シリウスを愛しているのもまた事実である。もうシリウスのいない日常など考えられそうになかった。
「シリウスさま、俺は浅はかでした。楽に暮らせるならと一瞬でも思ってしまった自分が情けなくて…」
泣き出したシャオリィにシリウスが慌てる。
「いいんだ、シャオリィ。お前だから俺は好きになったんだ」
「シリウスさま」
2人は抱き合った。
✢
「新薬の治験?」
トーマスはさほど2人を待たせず帰ってきた。そして、シャオリィに提案してきたのである。睡眠障害に有効だと思われる薬が開発され始めていることをだ。すでに人間と同じ哺乳類である猿での治験を終え、人間に使えると論理的には実証されている薬だ。
「重い副作用はないけれど、少しだるさを感じたりはあるかもしれない」
トーマスにそう説明され、シャオリィは迷った。だるさがどの程度出るかは分からないとも言われたからだ。
「シャオリィ、君は症例的にも稀なケースだ。よければ治験をして欲しい」
トーマスに頭を下げられて、シャオリィは覚悟を決めていた。
「分かりました。やってみます」
治験は安定した環境で行われるのが望ましい。治験を専門的に行っている施設に来月から一カ月行くことになった。
「すごいな、シャオリィ」
トントンと話は進み、シャオリィは治験の同意書にサインをした。治験をする際、高額の謝礼も出る。
「シャオリィ、君の未来を僕たちに託してくれてありがとう」
「先生、これからもよろしくお願いします」
シャオリィは深く頭を下げた。
院内に入り、シャオリィが受付に向かうと受付にいた女性が声を掛けてくれた。
「こんにちは。あの、トーマス先生は?」
「今往診に行かれてるの。昼前には戻ってきますよ」
「ならここで待たせてもらっても構わないですか?」
「え?殿下?」
シリウスの登場に皆驚いたらしい。受付の女性は騒ぎになる前にとすぐに返事をくれた。
「奥でお待ち下さい」
✢
「シャオリィ、眠くないか?」
「はい。今は大丈夫です。でも最近眠たくなることが多くて怖いんです」
シャオリィが小さな体を震わせる。
「大丈夫だよ、シャオリィ。きっとお前の病気は良くなるから」
「ありがとうございます」
「そういや、今日は城に泊まるけどいいか?」
「え?」
シャオリィが驚いている。シリウスは伝え忘れていたことに今気がついた。
「悪い、勝手に決めちまった。シャオリィが嫌なら別に宿を取るよ」
シャオリィが慌てた様子で首を振る。
「そんな、嫌じゃないです。ご迷惑じゃなければ泊まりたいです」
「良かった。シャオリィもいずれ城で暮らすようになるしな」
シャオリィはその事実に固まった。王子と結婚するということは、それだけの責任が伴うのだ。深く考えずに結婚を決めてしまった自分をシャオリィは呪ったが、シリウスを愛しているのもまた事実である。もうシリウスのいない日常など考えられそうになかった。
「シリウスさま、俺は浅はかでした。楽に暮らせるならと一瞬でも思ってしまった自分が情けなくて…」
泣き出したシャオリィにシリウスが慌てる。
「いいんだ、シャオリィ。お前だから俺は好きになったんだ」
「シリウスさま」
2人は抱き合った。
✢
「新薬の治験?」
トーマスはさほど2人を待たせず帰ってきた。そして、シャオリィに提案してきたのである。睡眠障害に有効だと思われる薬が開発され始めていることをだ。すでに人間と同じ哺乳類である猿での治験を終え、人間に使えると論理的には実証されている薬だ。
「重い副作用はないけれど、少しだるさを感じたりはあるかもしれない」
トーマスにそう説明され、シャオリィは迷った。だるさがどの程度出るかは分からないとも言われたからだ。
「シャオリィ、君は症例的にも稀なケースだ。よければ治験をして欲しい」
トーマスに頭を下げられて、シャオリィは覚悟を決めていた。
「分かりました。やってみます」
治験は安定した環境で行われるのが望ましい。治験を専門的に行っている施設に来月から一カ月行くことになった。
「すごいな、シャオリィ」
トントンと話は進み、シャオリィは治験の同意書にサインをした。治験をする際、高額の謝礼も出る。
「シャオリィ、君の未来を僕たちに託してくれてありがとう」
「先生、これからもよろしくお願いします」
シャオリィは深く頭を下げた。
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