気になるあのこは宇宙人?!

はやしかわともえ

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文化祭のテーマ

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「はい、みんな、ちゅうもーく」

ざわざわしていた部室が静かになる。
僕も窓から教壇へ視線を向けた。

「はい、今日のテーマは、文化祭についてよ!」

教壇に立って話しているのは我らが新聞部の部長、今田真理こんだまり先輩だ。
小柄なのに、誰よりもパワフルで、とても頼りになる。

僕の名前は本田カナタ。
今年、高校生になって、新聞部に入った。
新聞部には真理先輩に勧誘されて入ったのだけど、悪くない選択だった。
他の先輩たちも優しいし、記事を書く期限さえ守ればいい。
それもお菓子とお茶付きで雑談しながらなんていうゆるゆるな仕様だ。
(どうやって経費でおとしているのかは謎だけど)
真理先輩は文化祭に貼り出す大新聞についてのテーマについて話している。
この高校では有名な伝統行事らしい。
大新聞を貼り出す場所は、新聞部の部室ではない。
イベントの行われる体育館に、ちゃんと展示スペースを設けるのだそうだ。

「今年もみんなにスクープを持ってきてほしいの」

真理先輩はこんこん、と黒板を叩く。
そこには、大平高校七不思議の文字。
七不思議と言えば、怪談だろうか?
僕の疑問が伝わったのか、真理先輩はにやりと笑った。

「あたしたちが調べるのはただの七不思議じゃあないわ!
そんなの小学生でもできるもの。
もっと論理的なやつよ!」

真理先輩の説明にみんな唸りだす。
うん、それは僕も思う、しょうがない。
真理先輩はむうう、と頬をふくらませる。

「なんかこう、みんな、知らない?
ほら、超能力が使える生徒がいるとか」

みんなが更に唸りだす。
知っていたらとっくに記事になっているはずだ。
そんなこんなで、今回の会議は早速暗礁に乗り上げたのだった。
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