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2章:駆け出しの冒険者
15話:静かなレベルアップ
しおりを挟む正式に冒険者になった私は、装備をそろえることになった。制服はね、心もとないからね。
「ウラナのSTR値って聞いてもいいか?」
「1ですよ」
「ウラナも冗談を言うんだな」
いや、冗談じゃないんだけどな。私はDEX極振りだから、他は見事に1が並んでいる。ほら、この通り。
-----
名前:ウラナ
性別:女
種族:アンデッド
ジョブ:召喚士
スキル:召喚、契約、見切り、受け流し、豪運
LV.10
STR:1
DEX:26
VIT:1
INT:1
MND:1
ボーナスポイント:45
-----
あれ、レベルが上がってる。一気に9レベルも上がっていた。何でだろう。心当たりはビッグベアだが、私は何もしてないんだよな。
「なぁん」
ミケが鳴く。特に意味はないようだ。視線をやったら「何よ」みたいな顔してる。お猫様はそういう所あるよね。
そういえば、ミケはビッグベアに攻撃してたような。あの時の影の手は、きっとミケの影魔法だろう。1撃しか与えてないのに、こんなにレベルアップするものなのかな。そもそも私は何もしてないんだけどさ。
気になりつつも、ボーナスポイントをすべてDEXに振った。ポイントがあるなら、振るに決まってるでしょう。戦う能力がないなら、生き残れるように能力を振るしかないじゃない。
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名前:ウラナ
性別:女
種族:アンデッド
ジョブ:召喚士
スキル:召喚、契約、見切り、受け流し、豪運
LV.10
STR:1
DEX:71
VIT:1
INT:1
MND:1
-----
これで良し。よりいろんな攻撃を避けられるようになったはず。それにしても、レベルが上がった時にSEとか、アナウンスとかないんだね。
「ウラナ、置いていかれるぞ」
「え、わぁ。タークスさん足早い」
ステータスを確認してる間に、タークスさんとキャサリンさんの姿が遠くなっていた。ミケは私の足元で毛づくろいしています。ヴィンセントさんは私が止まったことに気付いて待っててくれたようだ。ツンツンしてるけど、気にかけてくれてるのよね。優しい。
「行先はわかってる。さっさと追いかけるぞ」
「はい。あ、ミケは私が抱っこしてあげるよ」
「ほぁあん」
ミケは抱っこが嫌なようで、制服をよじ登って後頭部にしがみついた。うん、待機場所が猫っぽくないんだよね。後ろ足がぜったい辛いやつ。あんよがぷるぷるしても知らないんだからね。
ヴィンセントさんの背中を追いかける。タークスさん達とだいぶ距離が離れてたと思ったけど、けっこうすぐに追いついた。見失わなくてよかったぁ。
「……ウラナ、DEX値って聞いてもいいか」
「いいですよ。71です」
「なっ、ななじゅういち? レベルも教えてくれるか」
「10ですよ」
「はぁ!?」
物静かなヴィンセントさんが驚きの声をあげる。先を歩いていたタークスさんとキャサリンさんも声に気付いて振り返った。そんな驚くことってありますかね。
「どうしたのよ、ヴィンセント。大きな声を出して」
「なんかあったのか?」
「……店についたら言う。騒いで悪かったな」
ここでは話せないことらしい。3人はひとつ頷いて、お店へと歩みを進めた。さすがの私でもわかるよ。私のDEX値についてびっくりしてたんでしょ。たぶん、レベル的にも極振りってわかったんだろうね。極振りって、そんなに驚くようなことなのかな。スキルで使う値がこれしかないんだもん。しょうがなくない?
私はちょっと頭が痛い感覚を覚えながら、3人の後を追った。
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