【完結】【R18】婚約破棄から十年後、元婚約者に呪われた。

扇 レンナ

文字の大きさ
18 / 47
本編 第3章

続きを【☆】

しおりを挟む
 絶頂の余韻から呆然とするヴェルディアナを他所に、リベラトーレはヴェルディアナのその手を掴んでくる。

 一体、何をするつもりなのだろうか。

 そんな疑問を抱くヴェルディアナの意思を無視して、彼はその手を自身の熱杭の部分に布越しに押し付けた。

「ヴェルディアナがあんまりにも可愛らしい所為で、俺のこんなことになっちゃいました」

 囁きかけるようにそう言われ、ヴェルディアナは自身の顔が真っ赤になるのを実感した。その後、手を引っ込めようとするもののリベラトーレは手を放してくれない。その所為で、その感触を嫌というほど感じてしまう。

 布越しとはいえ、その熱杭は脈打っているような。そんな感触だった。

(こ、こんなの……挿るわけがないじゃない……!)

 実際の大きさは見ていないが、ヴェルディアナにとってそれは受け入れることが出来ない大きさのようだった。

 心の中でそんな弱音を零していれば、リベラトーレはヴェルディアナに見せつけるかのように衣服を脱ぎ始める。衣服の中から現れたリベラトーレのその身体はがっしりとしており、ヴェルディアナの好みそのものだった。

「り、りべらとーれ、さま、いや、いやです……!」
「俺を生殺しにする気ですか?」

 拒否の言葉に、リベラトーレはそんな言葉を返してくる。だから、何も言えなくなってしまった。

 確かにリベラトーレにとって、ここで止めることは一種の生殺しだろう。わかっている。わかっているけれど――受け入れる勇気が出ない。

「わ、私は――」

 ――リベラトーレ様に、相応しくない。

 そう言おうとしたのに、言えなかった。リベラトーレが、これ以上言葉を紡ぐ名とばかりに唇をふさいできたためだ。

 それに驚き目を見開けば、彼は「余計なことは言うな」と目で訴えてくる。……もう、何も言えなかった。

 ヴェルディアナがじっと口を閉ざして、一体どれほどの時間が経ったのだろうか。

 不意に、蜜口に何か熱いモノが押しあてられるのがわかった。それに身を震わせ逃げようと身体を引くものの、リベラトーレにがっしりと抱き込まれてしまい逃げるに逃げられなくなってしまう。

「ぁ……! い、や、待って、くださいぃ……!」

 必死にそう訴えるのに、リベラトーレは唇を歪めてただ一言「いや」とだけ言うと、ヴェルディアナの蜜壺に自身の熱杭を挿れてくる。そのまま腰を押し進めていけば、ヴェルディアナは苦しくなってしまう。

 確かな痛みが身体に伝わってきて、ほろほろと涙を零してしまう。必死に首を横に振り「嫌だ」とリベラトーレに伝えるのに、彼は聞く耳も持ってくれない。ただ、彼の口元が歪んでいるのがヴェルディアナのうるむ視界の中見えた。

「っはぁ、い、いや、くるしい……!」

 このままだと、絶対におかしくなる。

 そういう意味を込めてリベラトーレに「やめて」と訴えるのに、彼はやめてくれる気配もない。

 ただ、ヴェルディアナの片方の手を握り、指を絡めてくるだけだ。その手つきはとても優しく、ヴェルディアナはこれは恋人同士の愛し合う行為なのだと錯覚してしまいそうになった。実際は、違うというのに。

 それに、苦しさだけはどうしても収まってくれない。その所為でぽろぽろと涙を零す。

「ヴェルディアナ、ゆっくりと息をして。……ほら」

 優しくそう言われ、ヴェルディアナはその言葉通りにすることしかできなかった。もう、自分の方が年上だとかいうプライドなど微塵もなかった。苦しさを紛らわせようとリベラトーレに言われた通りに行動するしかできない。けれど、与えられる苦しさと痛みは計り知れず、ヴェルディアナはリベラトーレと絡めた手に思いきり爪を立ててしまう。

 そんなことをしていれば、ヴェルディアナの身体にさらに強い痛みが走る。身体を引き裂かれるようなその痛みに、ヴェルディアナは首を横に振って「いや、いや」ということしかできない。

 こんな年齢になって、こんなにも泣きじゃくるなんて。

 しかも、その相手は元婚約者で自分よりもずっと年下の青年だなんて。それらすべての真実がヴェルディアナにとって恥ずかしかった。

「……ヴェルディアナ、もう、大丈夫。……全部、挿った」

 リベラトーレはそう言うが、ヴェルディアナからすればそれはこれっぽっちも安心できない言葉だった。自分の純潔が、無理やり奪われてしまった。それも、一度は婚約を解消した人物に。それに、心が傷つく。冷え切っていく心とは裏腹に、リベラトーレと身体が密着しているせいなのか、心臓がバクバクと音を立ててる。

 きっと、彼を意識してしまっているのだろう。だからこそ、ヴェルディアナは自分の心がわからなかった。

「ヴェルディアナ。可愛い、可愛らしい……!」

 可愛らしいと言葉を紡がれるたびに、身体がおかしくなりそうな感覚に陥ってしまう。

 からかわないで。そう言って、その言葉を蹴り飛ばしたいのに、それが出来ない。その狂気を孕んだ目も、滴ってくる汗も。すべてがヴェルディアナの心を乱した。

「痛み、マシになってきたでしょう?」

 そう問いかけられ、ヴェルディアナは静かに頷く。確かに、初めの頃のような痛みはない。徐々に身体が慣れてきたのか、苦しさも少なくなっていく。

 それにほっと一安心していれば、リベラトーレはゆっくりと腰を動かし始めた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

王妃は涙を流さない〜ただあなたを守りたかっただけでした〜

矢野りと
恋愛
理不尽な理由を掲げて大国に攻め入った母国は、数カ月後には敗戦国となった。 王政を廃するか、それとも王妃を人質として差し出すかと大国は選択を迫ってくる。 『…本当にすまない、ジュンリヤ』 『謝らないで、覚悟はできています』 敗戦後、王位を継いだばかりの夫には私を守るだけの力はなかった。 ――たった三年間の別れ…。 三年後に帰国した私を待っていたのは国王である夫の変わらない眼差し。……とその隣で微笑む側妃だった。 『王妃様、シャンナアンナと申します』 もう私の居場所はなくなっていた…。 ※設定はゆるいです。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】 今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。 「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」 そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。 そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。 けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。 その真意を知った時、私は―。 ※暫く鬱展開が続きます ※他サイトでも投稿中

【完結】番(つがい)でした ~美しき竜人の王様の元を去った番の私が、再び彼に囚われるまでのお話~

tea
恋愛
かつて私を妻として番として乞い願ってくれたのは、宝石の様に美しい青い目をし冒険者に扮した、美しき竜人の王様でした。 番に選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、番であるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。 ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。 そして安定のヤンデレさん☆ ちょっぴり切ない、でもちょっとした剣と魔法の冒険ありの(私とヒロイン的には)ハッピーエンド(執着心むき出しのヒーローに囚われてしまったので、見ようによってはメリバ?)のお話です。 別サイトに公開済の小説を編集し直して掲載しています。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

処理中です...