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空気中にある水分が凍り、朝焼けの光と共に煌めく姿を見せる。それほど寒い朝。それは道往く人々の吐息もまた然り。
そろそろ朝を告げるかのように高らかに鳴く鳥も出始めるだろうか? 囁くように鳴く鳥も出始めるだろうか?
おや? あなたにも聞こえてきたはず。いくつかの鳥の鳴き声が。
ああ、こんなに寒いというのに。鳥だけでなく、獣もまたお目覚めの鳴き声をあげているようだ。
木で造られた、大きな建物の集合体。それを囲うようにして掘られた水路。水路の北に隣接している森。東西と南を囲っている街。東にやや離れたところに流れる大河。
大きな建物の集合体こそが城であり、その中でもひときわ目立つくらい大きな建物こそが王宮というわけだ。
尤も、この王宮は仮の住まいだ。未だ建築中の石造りの王宮はここより南西にある。完成まであと七年半ほどはかかるだろうとの話もある。
ここはブラーデマーゲス王国の都。
建国してから、まだ二年にも満たない非常に若い国だが、非常に活気のある国である。今こそ若き国王陛下と共に強く生きていこうという国民たちがいるのだ。
今は仮の宮殿のそばの街が賑わいをみせているが、いずれは南西の宮殿そばの街を中心として栄えることになるのであろうか。それとも仮の宮殿そばの街すらも併呑して、より大きな街になるのであろうか。
いずれにせよ、今後の大きな発展が見込めるとあっては商人たち、職人たちも含めた民が希望に満ち溢れているのは至極当然の話だ。
今日も今日とて、夜よも明けぬほどの早くから王宮で働く使用人たちは、寒い中をせっせと動いている。
騎馬の厩舎番然り、料理人然り、掃除屋然り。まだまだ他にも早くから働いている使用人はいたりする。もちろん、夜通し働いて朝に眠りの途に就く者もいる。
そんな中、王宮の一室――なかでも国王陛下の寝室に近い部屋で眠っている男がいた。
童顔なせいか、二十代に見えるこの男。実は三十代の妻子持ちだ。
名はメンティス・エーストロギア。
占術を生業としており、様々な占いの技法、予知夢、卓越した知見を駆使して、若き国王陛下を導いてきたのがメンティスである。
建国前より、一度も城を空けることなく、神との対話だけで友の勝利を導いてきた。人呼んで動かざる軍師。
天蓋のあるフカフカのベッドで眠っている彼。寝る環境としては最高にも思えるが……、それにしても、彼の表情がやや険しそうに思えるが気のせいだろうか。何やら恐怖を覚えたかの表情で――。
「うわぁああっ!」
唸るような低い叫び声をあげながら、上体をガバッと起こした彼。それに連られて、デュベ――掛け布団――も彼の腹を起点に折りたたまれてしまった。
普段はサラサラの茶髪も、今は寝汗のせいかベットリとしている始末。
それでも寝間着――漆黒の布地に色とりどりの小さな点が無数に描かれているようだが、おそらくは満天の星をモチーフとしているだろう。実に彼らしい寝間着のチョイスだ――を身に纏ったままの彼は急いで寝台の近くの机に向かった。
一体、これから彼は何をするというのだろうか?
そろそろ朝を告げるかのように高らかに鳴く鳥も出始めるだろうか? 囁くように鳴く鳥も出始めるだろうか?
おや? あなたにも聞こえてきたはず。いくつかの鳥の鳴き声が。
ああ、こんなに寒いというのに。鳥だけでなく、獣もまたお目覚めの鳴き声をあげているようだ。
木で造られた、大きな建物の集合体。それを囲うようにして掘られた水路。水路の北に隣接している森。東西と南を囲っている街。東にやや離れたところに流れる大河。
大きな建物の集合体こそが城であり、その中でもひときわ目立つくらい大きな建物こそが王宮というわけだ。
尤も、この王宮は仮の住まいだ。未だ建築中の石造りの王宮はここより南西にある。完成まであと七年半ほどはかかるだろうとの話もある。
ここはブラーデマーゲス王国の都。
建国してから、まだ二年にも満たない非常に若い国だが、非常に活気のある国である。今こそ若き国王陛下と共に強く生きていこうという国民たちがいるのだ。
今は仮の宮殿のそばの街が賑わいをみせているが、いずれは南西の宮殿そばの街を中心として栄えることになるのであろうか。それとも仮の宮殿そばの街すらも併呑して、より大きな街になるのであろうか。
いずれにせよ、今後の大きな発展が見込めるとあっては商人たち、職人たちも含めた民が希望に満ち溢れているのは至極当然の話だ。
今日も今日とて、夜よも明けぬほどの早くから王宮で働く使用人たちは、寒い中をせっせと動いている。
騎馬の厩舎番然り、料理人然り、掃除屋然り。まだまだ他にも早くから働いている使用人はいたりする。もちろん、夜通し働いて朝に眠りの途に就く者もいる。
そんな中、王宮の一室――なかでも国王陛下の寝室に近い部屋で眠っている男がいた。
童顔なせいか、二十代に見えるこの男。実は三十代の妻子持ちだ。
名はメンティス・エーストロギア。
占術を生業としており、様々な占いの技法、予知夢、卓越した知見を駆使して、若き国王陛下を導いてきたのがメンティスである。
建国前より、一度も城を空けることなく、神との対話だけで友の勝利を導いてきた。人呼んで動かざる軍師。
天蓋のあるフカフカのベッドで眠っている彼。寝る環境としては最高にも思えるが……、それにしても、彼の表情がやや険しそうに思えるが気のせいだろうか。何やら恐怖を覚えたかの表情で――。
「うわぁああっ!」
唸るような低い叫び声をあげながら、上体をガバッと起こした彼。それに連られて、デュベ――掛け布団――も彼の腹を起点に折りたたまれてしまった。
普段はサラサラの茶髪も、今は寝汗のせいかベットリとしている始末。
それでも寝間着――漆黒の布地に色とりどりの小さな点が無数に描かれているようだが、おそらくは満天の星をモチーフとしているだろう。実に彼らしい寝間着のチョイスだ――を身に纏ったままの彼は急いで寝台の近くの机に向かった。
一体、これから彼は何をするというのだろうか?
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