大聖女と言われ転生しましたが、大きな仕事もせずに第二王子に愛されています。

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番外編/陰の聖女はまったりを所望中ですが。

◇置き土産は。

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 文章が抜けてブブ箇所がありましたので訂正いたしました_(._.)_

**************************

 予定通りドルチェ帝国皇帝は来訪した。
 お忍びとはいえ内外的には友好国としての結びつきを強調するためだが秘密裡に調印した内容は全面的にアデライト王国を支援し有事の際には条件なしで駆け付けると言うアデライトに重きを置いた内容だった。
 それもこれも聖女の派遣で皇妃の命を救いそれにより二領の大公がが謀反を企ていたことが発覚し帝国を守った事による感謝の意を表したものでした。
 ただ当初元気になったと聞いていた皇妃ナリスティアと二人で来る予定だったのがその姿は見えず迎える一同も心配していたのですがそれは杞憂する事ではなかったようです。
 と言うのも  出国直前にナリスが体調を崩しそれが懐妊であると分かって大事を取り国に残る事になったというのですから。
 あれ程出来なかった子を宿すことが出来たのもアンナ達のお陰だとサミュエル皇帝から何度もお礼を言われドルチェに出向したメンバーも恐縮しながらもともに喜びを分かち合ったのでした。
 ナリス様もまだ三十才。アンナとマリーという二人の聖女に癒されたのですからきっと元気なお子が生まれるに違いありません。
 サミュエルはひと月ほど滞在する予定でしたが、皇妃が心配で傍にいたいとたったの一週間ほどで帰国して行ってしまいました。
 二年から三年後には親子三人で必ず来訪すると約束して。

 ただ、皇帝の来訪に伴いとんでもない置き土産を残していった。
 アリア領主モルト公爵の娘ナターシャ・モルトです。


◆◆◆この数日前◆◆◆

 円卓には国王を始め宰相であるトルウェインとデオドール、バージルそしてアンナが座り後ろには王宮侍女長ソフィとビオラが控えていた。
 ドルチェ帝国からの皇帝来訪に関する最終打ち合わせの後呼ばれたメンツです。

「ちと面倒事を頼まれてな」
 全員が陛下の顔色を伺います。
「実はな。あちらでアンナに無礼を働いたアリア領の姫がおったであろう。お主等が帰国した後謹慎処分ののちドルチェの城に上がり罰として再教育を受けておったらしいのだが我儘放題で育った姫じゃからのう。教育係が根を上げる事も暫しあったとか。もともと傘下に入る前はアリア王国の姫として学んでおったから所作は身についておる。しかし、人を見下し何でも思い通りになると思っている性格は直らんようだ」

 今度は全員が呆れた表情になった。

「それと我が国とどういう関係があるのですか?」
 デオドールが怪訝な顔を父である陛下に向ける。

「うむ。彼女は何か付けてジュリアンナの名を口にし、ライバル視しているようで他国行くなら我がアデライトに来たいと言っているそうだ」

「「「「「はい?」」」」」

 陛下以外の全員が開いた口が塞がらない状態です。

「皆、呆けるでない!」

「ぷっ!」
 後ろに控えるビオラが吹き出し隣で見ていた侍女長も口を思わず手で塞ぎました。

「否しかし、陛下」
「まぁ聞け。そこでサミュエル皇帝が、なら隣国で学んでみるが良いと言ってしまったらしいのだ」
「皇帝も無責任なことを仰る」
 トルウェイン宰相が頭を抱えます。
「それでな、皇帝はジュリアンナの皇太子妃としての素晴らしさを間近で見て己の未熟さを知るべきだ申されたそうだ。だから留学などではなく侍女見習いとして他国の礼儀を学び、教育して欲しいと言っておられる」
「なんとまぁ侍女見習いで・・・それで本人は納得するのでしょうか?」
「ああ、ライバル意識を持っているジュリアンナのいる国に行けるなら構わないと申しているそうじゃ」
「きっと次女として上がっても今まで通り自分の我儘を通せると思っているのでしょう」
 呆れたようにバージルが言うと後ろにいた侍女頭のソフィが恐縮ですがと口を開く。

「侍女見習いで来られるという事ですが、流石に隣国の元とは言えお姫様でございます。貴族の令嬢が侍女として上がるのとは違います。ましてや我儘が過ぎる性格の方だとお聞きすれば尚更の事、わたくしには厳しく教育するには荷が重すぎます」

「あっ、まて一つ言い忘れたが、アリア領主を含む四領の領主は今は大公ではなくなったのだ」
「陛下それはどいう事ですか?」
「ふむ。あの謀反の後各領の大公であった元国王や王族は領主として公爵位に落としそうじゃ」
「王族の名残を廃止したと?・・・随分思い切ったことをなさいましたねサミュエル皇帝は」
 デオドールとバージルが感心する。
「そうじゃ、それが嫌なら傘下から抜けるようにと通達したという事だな。アリア領主ジョセフ・モルト大公もそれを受け入れ今はアリア領主モルト公爵だ」
「それでも侯爵令嬢となると・・・」
「ソフィにも匙を投げられるとは困ったものよのう」
 陛下がこめかみ辺りをポリポリと掻きます。
 しばしの沈黙の後声を上げたのはビオラだった。

「私が面倒みさせて頂きます」
『えっ、ビオラ何考えてるのよ』
『いいじゃない、そんな身の程知らずの女はこのビオラ様が根性を叩き直してやるわ』
『えー!』

「ビオラ、お前に付くという事はジュリアンナに付くという事なのだぞ。それと聞いたところによると何でもバージルの側室を狙っているとか」
 ニヤリとしながら王はバージルの方を見た。アンナはギョッとした顔をでバージルの顔を見ています。

「成る程そういう事ですか陛下」
 ビオラは何かを思い頷いている。

「おいおい、ビオラ。あの令嬢は私にしつこくダンスを誘った者だぞ。その上側室だ⁈冗談じゃないそんなのがアンナについたら年中顔を合わすことになるだろう?私は御免被りたいんだけど」

「ふふふ、それを含めてお任せください」
 ビオラは自信に満ちた表情で口角を少し上げる。

 こわ!!!これはちょっとヤバいかも(汗)

「よし、ビオラ。お主に一任する。好きなように教育し直してやれ」
「畏まりました。陛下の仰せのままに」
 ビオラは丁寧に深々と頭を下げた。

 何だか嫌な予感しかしないアンナでした。

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