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1話『生まれ変わって』
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気がつくと、俺は処刑台の上に浮いていた。
眼下には、無数の肉片と血だまり、そして驚愕の表情でこちらを見つめガタガタと震えている子供達がいる。
処刑台には、処刑人が着ていた装備を纏う肉塊と一体の首無し死体。周囲にいた衛兵達も無惨な姿で地面に潰れこびり付いている。
直感で俺は察した。
あぁ。俺がやったんだ。と。
そして、同時に眼下に転がる我が死骸を確認したことから、自分が既に死んでいることも理解した。
しかし、では何故、自分はこんなことが出来たのだろうか?
その疑問が脳裏をよぎった時、何処からか声がした。
『おのれの欲望に従え。そして戦え。24の同族を全て消した時、貴様の願望は現実となる』
突然の言葉に僅かに理解が遅れた俺であったが、すぐさまその意味を察するとニンマリと笑みを浮かべた。
つまりは、こういうことだろう。詳しくは知らないが、俺が復活できたのは声の主のおかげで、そいつは俺が暴れることを望んでる。24の同族については理解できなかったが、要は全て壊せばいい。そうすれば、俺の望みは叶うというわけだ。
そう解釈した時、宙に浮く俺の体に生前とは桁違いのパワーがみなぎって来た。
これは魔力では無い。何か別の力だ。
俺は内に沸く力に身を委ね、目の前で震える子供達に向けてその力を解き放つ。
刹那。
激しい轟音と同時に子供達が一瞬にして押し潰れ血しぶきを撒き散らす。少し遅れてその空間全域の大地が陥没し、大気を震わせた。
「なるほど……重力を操る力か」
そう呟いた俺は、声すらあげられず絶命した幼き民を一瞥し、唾を吐いた。
面白いなと感じた。
生前なら、こんな非道けっしてできなかっただろう。出来ないどころか思いつきもしなかっただろう。
しかし、今の俺はどうだ。この状況に清々しさすら覚えている。なんと言う快感だろうか……。
一度死したことで人格に変化があったのか、それとも先ほどの声の力か……わからない。わからないが、そんなことはどうでもいい。今感じるこのどうしようもない高揚感をなんと言い表せばいいのだろうか!
『それでいい。戦え。24の同族はおのずとは引き合う運命。25番目の貴様がどんな望みを抱くか……その望みがどう変化するのか。是非とも見せて貰おう』
再び聞こえた声は、そう言って完全に消えた。
俺は、今の言葉から新しい情報を得る。
つまり、24の同族とは、俺のように一度死しこの未知の力を得た者達のことだろう。
「なるほどねぇ……要は、そいつら全部殺して生き残れば、何でも望みが叶うということな」
俺は、興奮滲む笑みを浮かべるとゆっくりと地に降り立つと半透明な自らの体を眺め、拳を握り締める。
すると、周囲に転がる無数の死骸から紫に輝く光が飛び出し、一斉に俺に向かって集まってきた。
光は俺の正面に集まると一つになり、より眩い光を放つ。
俺はゆっくりとその光に手を伸ばすと、その中心をしっかりと掴んだ。
掴むと同時に光は更に激しく輝き、俺の中に消える。それに合わせて、俺は内にある力が増幅したことを理解する。
なるほど……殺せば殺すほど力を得られるわけか。
「皮肉な話だな……」
そう呟きつつも、俺の口元から笑みが消える事はない。
さぁて。旅をはじめようか
眼下には、無数の肉片と血だまり、そして驚愕の表情でこちらを見つめガタガタと震えている子供達がいる。
処刑台には、処刑人が着ていた装備を纏う肉塊と一体の首無し死体。周囲にいた衛兵達も無惨な姿で地面に潰れこびり付いている。
直感で俺は察した。
あぁ。俺がやったんだ。と。
そして、同時に眼下に転がる我が死骸を確認したことから、自分が既に死んでいることも理解した。
しかし、では何故、自分はこんなことが出来たのだろうか?
その疑問が脳裏をよぎった時、何処からか声がした。
『おのれの欲望に従え。そして戦え。24の同族を全て消した時、貴様の願望は現実となる』
突然の言葉に僅かに理解が遅れた俺であったが、すぐさまその意味を察するとニンマリと笑みを浮かべた。
つまりは、こういうことだろう。詳しくは知らないが、俺が復活できたのは声の主のおかげで、そいつは俺が暴れることを望んでる。24の同族については理解できなかったが、要は全て壊せばいい。そうすれば、俺の望みは叶うというわけだ。
そう解釈した時、宙に浮く俺の体に生前とは桁違いのパワーがみなぎって来た。
これは魔力では無い。何か別の力だ。
俺は内に沸く力に身を委ね、目の前で震える子供達に向けてその力を解き放つ。
刹那。
激しい轟音と同時に子供達が一瞬にして押し潰れ血しぶきを撒き散らす。少し遅れてその空間全域の大地が陥没し、大気を震わせた。
「なるほど……重力を操る力か」
そう呟いた俺は、声すらあげられず絶命した幼き民を一瞥し、唾を吐いた。
面白いなと感じた。
生前なら、こんな非道けっしてできなかっただろう。出来ないどころか思いつきもしなかっただろう。
しかし、今の俺はどうだ。この状況に清々しさすら覚えている。なんと言う快感だろうか……。
一度死したことで人格に変化があったのか、それとも先ほどの声の力か……わからない。わからないが、そんなことはどうでもいい。今感じるこのどうしようもない高揚感をなんと言い表せばいいのだろうか!
『それでいい。戦え。24の同族はおのずとは引き合う運命。25番目の貴様がどんな望みを抱くか……その望みがどう変化するのか。是非とも見せて貰おう』
再び聞こえた声は、そう言って完全に消えた。
俺は、今の言葉から新しい情報を得る。
つまり、24の同族とは、俺のように一度死しこの未知の力を得た者達のことだろう。
「なるほどねぇ……要は、そいつら全部殺して生き残れば、何でも望みが叶うということな」
俺は、興奮滲む笑みを浮かべるとゆっくりと地に降り立つと半透明な自らの体を眺め、拳を握り締める。
すると、周囲に転がる無数の死骸から紫に輝く光が飛び出し、一斉に俺に向かって集まってきた。
光は俺の正面に集まると一つになり、より眩い光を放つ。
俺はゆっくりとその光に手を伸ばすと、その中心をしっかりと掴んだ。
掴むと同時に光は更に激しく輝き、俺の中に消える。それに合わせて、俺は内にある力が増幅したことを理解する。
なるほど……殺せば殺すほど力を得られるわけか。
「皮肉な話だな……」
そう呟きつつも、俺の口元から笑みが消える事はない。
さぁて。旅をはじめようか
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