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恋煩い
きっかけ
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瑠奈はグラウンドを抜け出し、思わず校舎の中へ入って、どうしようもない気持ちを抑えるのに必死だった。亜美に対しての態度といい、先生を目の前にしたあの動揺、そして悠への気持ちに答えを出すこと全部に焦っていた。
瑠奈:..........どうしよ
悠:はぁ、はぁ、おい!何抜け出してんだよ
瑠奈:え.......悠先輩.......何で......
悠:何でって............お前がそんなんになってんの、俺のせいだから........
瑠奈:.............いや、すいません!勝手に出てきちゃって...........全然先輩のせいとかじゃ!
悠:.........それにしては、目合わないよな。さっきから
瑠奈:....................
悠:..........悪い。あんなこと言ったからだよな。昨日はああ言ったけど、お前の気持ちが1番大事だから............どうせ俺の気持ちに気づいてないだろうから、驚かせる前に伝えた方がいいと思ったんだ。正直、昨日まで知らなかっただろ?(笑)
瑠奈:................すいません。
悠:いや、いいんだ。俺もだいぶ遠回りに言ってたし(笑)
その時、久々に悠の笑った顔を見て、何だか瑠奈はいつもの感じで話せそうな気がした。
瑠奈:.............あの、一ついいですか?
悠:ん?
瑠奈:..........その、何で..........悠先輩がその.....いつからっていうか..........
悠:あぁ.........まぁ、大体もうバレてるから言うけど、最初はマネージャーとして関わっただろ?どうせ楽だと思って入ったんだと思って毛嫌いしてた。
瑠奈:え、ひどい!
悠:いや、最初だけ。それからは誰よりも努力家で周りのことをよく見る奴だって分かった。良い奴だって。
瑠奈:良い奴..........が理由なんてやっぱり単純すぎですよ、悠先輩(笑)
悠:ばーか、それだけじゃねーよ。まぁ、決め手っていうの?ちょうど...........ここで。
瑠奈:.........ここ、玄関口で?
悠:お前は覚えてないかもしれないけど、ちょうど一年前くらいにここで。
一年前
それはまだ悠が二年生、瑠奈が一年生の時だった。悠が言う一年前はテスト返却の時期で当時瑠奈は赤点を取って部活に行けず、補習を受けていた。
瑠奈:もぉ、あの先生の補習長いんだよ......部活も行けないし、完全に終わった。
帰る頃には夕日が登り、瑠奈が玄関口に行くと人気もなく、毎日心が沈んでいた。
悠:っ............痛った......
瑠奈:......あれ?悠.......先輩......?どうしたんですか?!
悠:........あぁ、マネージャーの。ちょっと擦りむいたから
瑠奈:練習で怪我したんですか?亜美........他のマネージャーに何で言わなかったんですか?
悠:これくらいでいちいち言わねぇよ。もう帰るし
瑠奈:ちょっと待ってください!これ絆創膏........あ、貼ってもいいですか?
悠:................あぁ
言われるがまま、悠は瑠奈に見てもらい、どこに視線を向ければいいのか分からずにいる悠はその時、絆創膏を貼り終わり満面の笑みで見上げた瑠奈の笑顔にいつの間にかここまで気持ちを大きくしていた。
瑠奈:お風呂に入るとき染みると思うので気をつけてくださいね。あと、消毒もした方がいいですね。
悠:.................
瑠奈:先輩?
悠:あ、あぁ.........悪いな。
瑠奈:いえ!部活に行けてなくて皆さんに迷惑かけてるので..........あ、じゃあ、お先に失礼します
その傷が治るまでの間、傷を見る度にあの笑顔を思い出し、治りかけている頃にはもう好きになっていた。
悠:まぁ、そういうこと.........だよ
瑠奈:あの時..........確かあの頃からよく話すようになりましたもんね。最初は傷治りましたか?って始まって
悠:.........よく覚えてるな
瑠奈:心配してたのにその頃から、からかった口調で話してくるんですもん(笑)..........そっか.......そうだったんですね。
悠:何かもう言ってるみたいな感じになってるけど..........改めてちゃんと.........言わせて欲しい。それまで考えててくれないか?
瑠奈:............はい。わかりました
悠の真剣さは瑠奈に痛いほど伝わり、昨日まで変に考えすぎていた頭の中がスッキリした感じで、再び練習へと戻れる時間となった。
瑠奈:..........どうしよ
悠:はぁ、はぁ、おい!何抜け出してんだよ
瑠奈:え.......悠先輩.......何で......
悠:何でって............お前がそんなんになってんの、俺のせいだから........
瑠奈:.............いや、すいません!勝手に出てきちゃって...........全然先輩のせいとかじゃ!
悠:.........それにしては、目合わないよな。さっきから
瑠奈:....................
悠:..........悪い。あんなこと言ったからだよな。昨日はああ言ったけど、お前の気持ちが1番大事だから............どうせ俺の気持ちに気づいてないだろうから、驚かせる前に伝えた方がいいと思ったんだ。正直、昨日まで知らなかっただろ?(笑)
瑠奈:................すいません。
悠:いや、いいんだ。俺もだいぶ遠回りに言ってたし(笑)
その時、久々に悠の笑った顔を見て、何だか瑠奈はいつもの感じで話せそうな気がした。
瑠奈:.............あの、一ついいですか?
悠:ん?
瑠奈:..........その、何で..........悠先輩がその.....いつからっていうか..........
悠:あぁ.........まぁ、大体もうバレてるから言うけど、最初はマネージャーとして関わっただろ?どうせ楽だと思って入ったんだと思って毛嫌いしてた。
瑠奈:え、ひどい!
悠:いや、最初だけ。それからは誰よりも努力家で周りのことをよく見る奴だって分かった。良い奴だって。
瑠奈:良い奴..........が理由なんてやっぱり単純すぎですよ、悠先輩(笑)
悠:ばーか、それだけじゃねーよ。まぁ、決め手っていうの?ちょうど...........ここで。
瑠奈:.........ここ、玄関口で?
悠:お前は覚えてないかもしれないけど、ちょうど一年前くらいにここで。
一年前
それはまだ悠が二年生、瑠奈が一年生の時だった。悠が言う一年前はテスト返却の時期で当時瑠奈は赤点を取って部活に行けず、補習を受けていた。
瑠奈:もぉ、あの先生の補習長いんだよ......部活も行けないし、完全に終わった。
帰る頃には夕日が登り、瑠奈が玄関口に行くと人気もなく、毎日心が沈んでいた。
悠:っ............痛った......
瑠奈:......あれ?悠.......先輩......?どうしたんですか?!
悠:........あぁ、マネージャーの。ちょっと擦りむいたから
瑠奈:練習で怪我したんですか?亜美........他のマネージャーに何で言わなかったんですか?
悠:これくらいでいちいち言わねぇよ。もう帰るし
瑠奈:ちょっと待ってください!これ絆創膏........あ、貼ってもいいですか?
悠:................あぁ
言われるがまま、悠は瑠奈に見てもらい、どこに視線を向ければいいのか分からずにいる悠はその時、絆創膏を貼り終わり満面の笑みで見上げた瑠奈の笑顔にいつの間にかここまで気持ちを大きくしていた。
瑠奈:お風呂に入るとき染みると思うので気をつけてくださいね。あと、消毒もした方がいいですね。
悠:.................
瑠奈:先輩?
悠:あ、あぁ.........悪いな。
瑠奈:いえ!部活に行けてなくて皆さんに迷惑かけてるので..........あ、じゃあ、お先に失礼します
その傷が治るまでの間、傷を見る度にあの笑顔を思い出し、治りかけている頃にはもう好きになっていた。
悠:まぁ、そういうこと.........だよ
瑠奈:あの時..........確かあの頃からよく話すようになりましたもんね。最初は傷治りましたか?って始まって
悠:.........よく覚えてるな
瑠奈:心配してたのにその頃から、からかった口調で話してくるんですもん(笑)..........そっか.......そうだったんですね。
悠:何かもう言ってるみたいな感じになってるけど..........改めてちゃんと.........言わせて欲しい。それまで考えててくれないか?
瑠奈:............はい。わかりました
悠の真剣さは瑠奈に痛いほど伝わり、昨日まで変に考えすぎていた頭の中がスッキリした感じで、再び練習へと戻れる時間となった。
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