死んだと思ったら異世界に飛ばされ殺されそうになった所をイケメンに拾われました

羽純ゆき

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日本ですらないような気がする

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目が覚めると布団に寝かされていた。
…ここ何処?
部屋を見渡してみると誰もおらず布団の横には水の入った桶が置かれていた。
額を触ってみると濡れた布があった。
誰かがやってくれたのかな?
ありがとうございます。
心の中で感謝し起き上がると誰かが歩いてくる音がし引き戸が開いた。
そこにはシワシワのおじいちゃんがいた。
そしてそのおじいちゃんも着物を着ていた。
辺りを見渡してみたけどカメラなんてないし、そういうテーマーパークという訳でもない。
…タイムスリップしちゃった?
いや、まだ決めつけるには早い!
情報を集めよう。まずはそれからだ。

「おやおや、気がついたか。」

「どうも助けて頂いてありがとうございます。
あの、ここはどこですか?」

思い切って聞いてみることにした。
おじいさんは目を丸くした後に少し考えて

「ここはな、神柱村じゃよ。都からは随分と離れた今は美しい湖だけが取り柄の寂れた村だ。」

なるほど…わかんね。
とりあえず、日本なのは確かだな。
ただいちばん知りたいのは時代だ。
なんとなく探りを入れようと思った時先手を打たれた。

「お前さんどこから来たんだい?」

だよねー。その質問くるよねーー。
どうしようか。
もしよ?万が一時代が違ってしまえば私はどうなるかわからない。
下手をすれば未来を知っていると言って聞き出すために拷問とか虚言を吐いたとされ不敬罪で処されるとか。
考えただけでも…。
うん。ここは正直に言いましょう!

「…な、何も覚えてないの。
ここが何処かも。どこから来たかも。全部…。」

そう言ってうつむく。

う、嘘はついてないもんね~。
まず転生だとすればこのからだ自体私のかもわからないしもし私のじゃないのであれば記憶はございません。
とにかく私は祈る!タイムスリップじゃないことを!
現代であってくれ!
そしてドッキリでしたー!と看板を持って出てきてくれ!

「そうか…。ここは数多の神々が住まう花都の国じゃ。花の都とかいて『かと』。」

ドッキリじゃなかった……。
そして日本かも怪しくなってきた。
本気でここ何処…。
私の知ってる地球ですか?
そうじゃないんなら私を日本に返してーーー!!!
ってそういえば私死んだんだった…。
くっそ、あの強盗め!道ずれにしてやればよかった!!!
そんな物騒なことを考えていると

「お前さん行く宛は? 」

首を横に振る。
当然ながらあるわけがない。
あったら驚きだよ。

「そうじゃのー…。もしよければこの屋敷にしばらくすまないか?
わしの仕事を色々手伝ってもらうが飯も寝床も用意する。森に戻って野宿するよりはマシじゃろう。」

おじいちゃん!あなたは神か!!

おじいちゃんの優しさが嬉しくて私は即答でOKを出した。
ただそれが一大事になるとは考えもせずに。
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