48 / 60
第4章 オルダニアの春
第5話 春を!
しおりを挟む
リチャードは妻のイレーネと、今や義母となったアデリーンとともに、二頭の白馬に繋がれた輿に乗り込んだ。イーディスとタイレルは賓客として後ろの、一回り小さな馬車に乗った。同伴者はそれだけで、あとは近習と護衛が徒歩で周りを固める。簡素ではあるが、細い山道を乱れることなく付き従う兵士たちの動きから、十分に彼らが訓練されていることと、その忠誠心を感じられた。
平坦な道ではない。ガタガタと左右に揺れる輿の中で、アデリーンは澄んだ微笑みをたたえていた。
リチャードたちが抱える疑問と問題のうちの一つ目。いったいなぜ、アデリーンはエドワード王から、回りくどい結婚への条件を受けたのか。
その疑問を、まるで見透かすかのような瞳だった。わかっていて、答えられない質問はしないでほしいとガードを張るような口元。相手に問わせない表情だ。この心理戦において、リチャードはアデリーンの足元にも及ばない。
新妻は静かに、淑やかに、夫の隣にいた。何も知らない無垢な存在が、さらにリチャードの足枷になって、疑念を忘れさせようとしてくる。
湖の北側には、すでに宴席が用意されていた。周囲の村人たちも集まっていて、即席で簡単ではあるけれど、ありったけのご馳走と葡萄酒が山と積まれていた。それぞれの村の特産品だ。驚くほどに種類豊富だったが、そのどれもが小ぶりで、色艶が悪い。昔は獲れた作物も、今は収穫が難しくなっているという話を聞いた。
リチャードは胸が痛んだが、ありがたくそれらを頂戴し、余った分はすべて村人たちで分配するように申し出た。
日が傾けば、山に囲まれ、湖を目の前にした村々は寒い。吐く息の白さに、リチャードが村民たちの生活を想った。
「湖の精霊へ報告を」
と、言われるように、そこにいるはずの守り神とやらへ結婚を伝える儀式が行われたのだが、リチャードは分厚く氷の張ったそれを眺めて、ジャナワルならもうここにはいないのだと一人静かに思った。
「リチャード様」
と、まだあどけない頬のイレーネが、こっちへ不安げな目を向けた。
「何をお考えですか? 何か、心配事でもおありのようですけど」
察しがいい。
「ただの『リチャード』で構わない」と、彼ははぐらかした。「きみは私の妻だが、付き従うことはない。私たちは主従関係ではないのだ」
「わかりました。リチャード」
それからまた彼は沈黙した湖に視線を投げた。かつては豊かな水をたたえ、この地に豊穣をもたらせたのだろう。リチャードも、湖で獲れた魚に舌鼓を打った覚えがある。なぜ、それが今、こんな姿に。
宴は時間を忘れて続いた。小さな村々の代表が次々に挨拶にやってくる。彼らはリチャードの容姿に多少の疑問を挟んだようだが、年若い「女性のように」美しい王子だと信じ込んだようだ。
リチャードは、それどころではない。寂しくも山の後ろに日が落ちて、松明に火が入れられた。その反対側から、ぷっくりと肥えた月が顔をのぞかせる。
リチャードの背中にゾワリと悪寒が走った。
「失礼」
と、誰かの挨拶の最中であるのをかまいもせずに中座する。
そばにイーディスが駆け寄ってきた。彼女はただ飲み食いを楽しんでいるだけではなかった。
「湖を半周してきたが、どこもだめだ。氷が弱っている部分もない。溶ける様子はひとつもないぞ」
リチャードは額のぬるつく汗を手の甲で拭った。自分こそ溶け出してしまいそうな緊張感だ。食べたものを全部戻してしまいそうだった。
「ああ、私はバカだ。なんであんなことを」
「そう言ってもはじまらないだろう。今タイレルに言って、急ぎ川をさらってジャナワルを探そうとしている」
「そんなことができるのか?」
「わからんが、なにもしないよりはマシだろう。彼がどんな手を使うのかは知らないが」
川に潜るのだろうか。村人や船頭に頼むのだろうか。
ああ、いや、今そんなことに気を揉んでいる場合ではない。
「いいか、リチャード。どんなことがあろうとも、堂々としているんだ。何が起きても、遠い土地で起きる災害なんか、お前の責任じゃない。お前は『鷹ノ巣城』の君主になったんだ。お前は、今ここに集まった村人たちに対する責任を背負っているんだ」
耳元で、イーディスが何か励まそうとしてくれている。だが、わからない。聞こえない。本当にそんなことでいいのか。
『愚かで小さな人間よ』
大蛇の言葉が蘇る。
『お前たちは天性の嘘つきだ』
なんという辛辣だろうか。
「ああ、イーディス。私は愚かだ。それは確かだ」
凍りつき、白くけぶる湖を前に、リチャードはふらふらと近寄って膝を折った。
すぐそばにはイーディスが付き従い、異変を察知したイレーネが、分厚い毛皮の外套を手に駆け寄ってくる。
「この湖はなぜ凍っているのだ? なぜだ。どうして神はこのような仕打ちを与える。我々が、古代の神々を見捨てたからか。新しい大陸の、ただ一人という神に祈りを捧げるからか。エドワード大王は、ただ一人の王になろうとした。それは正しいのか。今日集まった村のひとつひとつは、それぞれの作物を持ってきてくれた。それらはすべて違うのに、ひとつの国と呼んでいいのか」
リチャードの頭は混乱し、考えは錯綜した。
イーディスとイレーネは心配したが、村人たちは熱心に語りに耳を傾けていたし、アデリーンも止めようとしなかった。
「私たちが何か過ちを犯し、そのために湖に春が訪れないというのなら、それを教えてほしい。私はそれを正そう。ジャナワルよ、聞いているか。私だ。エセルバートの子、リチャードだ。愚かで小さい人間の一人だ。だが私は嘘つきではない。嘘つきにはなりたくない。どうしていいかわからないだけなのだ」
彼の必死の訴えは、意味はわからなくとも群衆の心を打った。新しい領主様は、この地が凍えるのを案じて涙してくれている。それだけで、小さな村人たちは感じ入っていたのだ。
リチャードは身を投じて謝罪するかのように、土に膝をつき、湖に向かって両手もついていた。
月は西の『滅びの山』へ隠れようとしている。氷など、溶けようはずのない寒さだ。
「さあ、もう立とう」
イーディスが腕を引っ張った、その時だった。
「あ、あれを……」
誰かが指をさした。
「見ろ!」
「あれは……」
気づいた人々が周囲と顔を見合わせる。
リチャードも顔を持ち上げた。ゆっくりと立ち上がる。
イーディスと、イレーネと、アデリーンも見た。
湖の真ん中で、ミシミシ……と軋む音。それとともに、ギザギザとした亀裂が一つ、左右に角度をつけながら、こっちへ走ってくるのだ。それはまるで空を切る鷹のように、鋭利で素早かった。
あっという間に氷は瓦解し、群衆の目の前で音を立てて湖の中へ崩れていった。水飛沫が上がり、冷たいモヤが晴れていく。黒く、硬くなっていた岸辺の土は柔らかくなり、彼らは命の躍動を伝える暖かさを手のひらに感じていた。
唖然として、リチャードは振り返った。
そんなまさか。
いや、馬鹿な。
本人の頭に浮かんでいるのは、そればかりだったが、彼らは驚愕と期待と、神聖なものを見る眼差しを寄せている。
そして誰かが片膝をつくと、それが伝播して、次々に人々がリチャードの前に忠誠を誓う姿勢を取った。貧富も身分も関係なく、誰もが膝を折って首を垂れる。
そんなリチャードの後ろでは、まだ氷が溶けるダイナミックなショーが終わらない。
「なにか言ってやれよ」
イーディスに囁かれ、リチャードは戸惑った。
イレーネを見る。潤んだ瞳に星が輝いた。
「春だ!」
と、リチャードは群衆へ向かった。
「春は必ず訪れる! 信じて待て! オルダニアに春をもたらすのだ!」
「春を!」と誰かが繰り返した。
「オルダニアに春を! 新領主様、万歳!」
「オルダニアに春を! リチャード様、万歳!」
宴は朝まで続いた。
そして温かい陽気に目を覚ますと、湖畔には花が咲き乱れ、緑豊かな楽園が姿を現していた。
平坦な道ではない。ガタガタと左右に揺れる輿の中で、アデリーンは澄んだ微笑みをたたえていた。
リチャードたちが抱える疑問と問題のうちの一つ目。いったいなぜ、アデリーンはエドワード王から、回りくどい結婚への条件を受けたのか。
その疑問を、まるで見透かすかのような瞳だった。わかっていて、答えられない質問はしないでほしいとガードを張るような口元。相手に問わせない表情だ。この心理戦において、リチャードはアデリーンの足元にも及ばない。
新妻は静かに、淑やかに、夫の隣にいた。何も知らない無垢な存在が、さらにリチャードの足枷になって、疑念を忘れさせようとしてくる。
湖の北側には、すでに宴席が用意されていた。周囲の村人たちも集まっていて、即席で簡単ではあるけれど、ありったけのご馳走と葡萄酒が山と積まれていた。それぞれの村の特産品だ。驚くほどに種類豊富だったが、そのどれもが小ぶりで、色艶が悪い。昔は獲れた作物も、今は収穫が難しくなっているという話を聞いた。
リチャードは胸が痛んだが、ありがたくそれらを頂戴し、余った分はすべて村人たちで分配するように申し出た。
日が傾けば、山に囲まれ、湖を目の前にした村々は寒い。吐く息の白さに、リチャードが村民たちの生活を想った。
「湖の精霊へ報告を」
と、言われるように、そこにいるはずの守り神とやらへ結婚を伝える儀式が行われたのだが、リチャードは分厚く氷の張ったそれを眺めて、ジャナワルならもうここにはいないのだと一人静かに思った。
「リチャード様」
と、まだあどけない頬のイレーネが、こっちへ不安げな目を向けた。
「何をお考えですか? 何か、心配事でもおありのようですけど」
察しがいい。
「ただの『リチャード』で構わない」と、彼ははぐらかした。「きみは私の妻だが、付き従うことはない。私たちは主従関係ではないのだ」
「わかりました。リチャード」
それからまた彼は沈黙した湖に視線を投げた。かつては豊かな水をたたえ、この地に豊穣をもたらせたのだろう。リチャードも、湖で獲れた魚に舌鼓を打った覚えがある。なぜ、それが今、こんな姿に。
宴は時間を忘れて続いた。小さな村々の代表が次々に挨拶にやってくる。彼らはリチャードの容姿に多少の疑問を挟んだようだが、年若い「女性のように」美しい王子だと信じ込んだようだ。
リチャードは、それどころではない。寂しくも山の後ろに日が落ちて、松明に火が入れられた。その反対側から、ぷっくりと肥えた月が顔をのぞかせる。
リチャードの背中にゾワリと悪寒が走った。
「失礼」
と、誰かの挨拶の最中であるのをかまいもせずに中座する。
そばにイーディスが駆け寄ってきた。彼女はただ飲み食いを楽しんでいるだけではなかった。
「湖を半周してきたが、どこもだめだ。氷が弱っている部分もない。溶ける様子はひとつもないぞ」
リチャードは額のぬるつく汗を手の甲で拭った。自分こそ溶け出してしまいそうな緊張感だ。食べたものを全部戻してしまいそうだった。
「ああ、私はバカだ。なんであんなことを」
「そう言ってもはじまらないだろう。今タイレルに言って、急ぎ川をさらってジャナワルを探そうとしている」
「そんなことができるのか?」
「わからんが、なにもしないよりはマシだろう。彼がどんな手を使うのかは知らないが」
川に潜るのだろうか。村人や船頭に頼むのだろうか。
ああ、いや、今そんなことに気を揉んでいる場合ではない。
「いいか、リチャード。どんなことがあろうとも、堂々としているんだ。何が起きても、遠い土地で起きる災害なんか、お前の責任じゃない。お前は『鷹ノ巣城』の君主になったんだ。お前は、今ここに集まった村人たちに対する責任を背負っているんだ」
耳元で、イーディスが何か励まそうとしてくれている。だが、わからない。聞こえない。本当にそんなことでいいのか。
『愚かで小さな人間よ』
大蛇の言葉が蘇る。
『お前たちは天性の嘘つきだ』
なんという辛辣だろうか。
「ああ、イーディス。私は愚かだ。それは確かだ」
凍りつき、白くけぶる湖を前に、リチャードはふらふらと近寄って膝を折った。
すぐそばにはイーディスが付き従い、異変を察知したイレーネが、分厚い毛皮の外套を手に駆け寄ってくる。
「この湖はなぜ凍っているのだ? なぜだ。どうして神はこのような仕打ちを与える。我々が、古代の神々を見捨てたからか。新しい大陸の、ただ一人という神に祈りを捧げるからか。エドワード大王は、ただ一人の王になろうとした。それは正しいのか。今日集まった村のひとつひとつは、それぞれの作物を持ってきてくれた。それらはすべて違うのに、ひとつの国と呼んでいいのか」
リチャードの頭は混乱し、考えは錯綜した。
イーディスとイレーネは心配したが、村人たちは熱心に語りに耳を傾けていたし、アデリーンも止めようとしなかった。
「私たちが何か過ちを犯し、そのために湖に春が訪れないというのなら、それを教えてほしい。私はそれを正そう。ジャナワルよ、聞いているか。私だ。エセルバートの子、リチャードだ。愚かで小さい人間の一人だ。だが私は嘘つきではない。嘘つきにはなりたくない。どうしていいかわからないだけなのだ」
彼の必死の訴えは、意味はわからなくとも群衆の心を打った。新しい領主様は、この地が凍えるのを案じて涙してくれている。それだけで、小さな村人たちは感じ入っていたのだ。
リチャードは身を投じて謝罪するかのように、土に膝をつき、湖に向かって両手もついていた。
月は西の『滅びの山』へ隠れようとしている。氷など、溶けようはずのない寒さだ。
「さあ、もう立とう」
イーディスが腕を引っ張った、その時だった。
「あ、あれを……」
誰かが指をさした。
「見ろ!」
「あれは……」
気づいた人々が周囲と顔を見合わせる。
リチャードも顔を持ち上げた。ゆっくりと立ち上がる。
イーディスと、イレーネと、アデリーンも見た。
湖の真ん中で、ミシミシ……と軋む音。それとともに、ギザギザとした亀裂が一つ、左右に角度をつけながら、こっちへ走ってくるのだ。それはまるで空を切る鷹のように、鋭利で素早かった。
あっという間に氷は瓦解し、群衆の目の前で音を立てて湖の中へ崩れていった。水飛沫が上がり、冷たいモヤが晴れていく。黒く、硬くなっていた岸辺の土は柔らかくなり、彼らは命の躍動を伝える暖かさを手のひらに感じていた。
唖然として、リチャードは振り返った。
そんなまさか。
いや、馬鹿な。
本人の頭に浮かんでいるのは、そればかりだったが、彼らは驚愕と期待と、神聖なものを見る眼差しを寄せている。
そして誰かが片膝をつくと、それが伝播して、次々に人々がリチャードの前に忠誠を誓う姿勢を取った。貧富も身分も関係なく、誰もが膝を折って首を垂れる。
そんなリチャードの後ろでは、まだ氷が溶けるダイナミックなショーが終わらない。
「なにか言ってやれよ」
イーディスに囁かれ、リチャードは戸惑った。
イレーネを見る。潤んだ瞳に星が輝いた。
「春だ!」
と、リチャードは群衆へ向かった。
「春は必ず訪れる! 信じて待て! オルダニアに春をもたらすのだ!」
「春を!」と誰かが繰り返した。
「オルダニアに春を! 新領主様、万歳!」
「オルダニアに春を! リチャード様、万歳!」
宴は朝まで続いた。
そして温かい陽気に目を覚ますと、湖畔には花が咲き乱れ、緑豊かな楽園が姿を現していた。
0
あなたにおすすめの小説
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる