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5章 裁判…へー。は?俺がスパイとかなんかの間違いだろ
6話 質問
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「被告人」
声あからさまだな。
「君は罪を認めないんだな」
「はい。やってませんから」
「君はどこから来たのか、本当に覚えてないんだな?」
「はい、でも夏休みの始めに思い出したことがあるんです」
「ほう。なんだね?」
「ハルが来ていた浴衣に非常に覚えがありました。おそらくそこの国に何かルーツがあるんじゃないかと思ってます」
「それは自分がこの国の情報をどこに流しているかの薄情ということでよろしいかな?」
「がっつきすぎですよ。その国の名さえ思い出してはいないんですから」
「ユカタというのはアジアの極東、二ホンという国の文化だ。君はいつの間にかこの町にいたと言っているらしいが、君が二ホン出身だとしたらいつの間にかこの町にいたというのは無理があるんじゃないのか?」
「そうですね。俺も不思議です」
神隠しで異世界に来たなんて言えない。
「君は本当に記憶がないんだね?」
「はい。覚えているのは今話したことのみです」
「それを証明できるか?」
「無理ですね。意識内の話を証明することは不可能です。仮に意識内の状態を確認する魔法を使ったところで、その人が検事側に都合のいい証言する可能性は否めません」
「では友人に名家の生まれが多い点、君の口からはどう説明する?」
「ハルが名家だというのは知りませんでした。クリス先輩と知り合いなのは、クリス先輩が名家の生まれとしてプライドを持ってトップに立っており、僕がそこに並んだためです」
「アダム・トンプソンについては?」
「会えばわかります。あいつは誰にでもああです」
「以上です」
「では、検事、論告を述べてください」
「はい。先ほど述べた証拠とともに、弁護側からの証拠がないということが何よりの証拠であります。よって、被告人リックニュートンに終身刑を求刑します」
「弁護人、最終弁論を」
「はい。こちらには証拠がない。それはそうです。情報漏洩防止などという名目でついさっき招集されたのですから。さらには、この一連の騒ぎに巻き込まれていない人間から弁護士を選出しなければならないという理由で、いきなり弁護資格も与えられました。証拠も与えず、素人の弁護人相手でただの高校生にぬれぎぬを着せようとしている検事に問題があるのではないですか?容疑の発端はカールトン学校の学校新聞でした。そして、その新聞が貼りだされた当日に同じ内容の容疑でリック・ニュートン被告が捕まりました。こんなに適当なことがありますか?嘘を感知できる僕の心にはしっかりと映っています。この検事は嘘をついていると。以上です」
ルークさんは最終弁論を終えて、医師に座った。
「では、被告人から、何かありますか?」
「はい、では。2、3言」
そう言って俺が裁判中、初めて俺は立ち上がった。
「紀元前ごろの西洋哲学者たちは、たった200年という時間で、2000年後にやっと観測される原子の存在に行きつきました。それに使った道具は何もありません。考えただけです。だから俺は能力を見抜けたし、能力を生かせた。情報を噛まずに飲み込む奴が多すぎます。無理に特別であろうとすることは幸せとは思いませんが、そんな奴にはなりたくない」
傍聴席の人たちには伝わっただろうか。裁判官の人間よりも、これを見に来た無脳たちに伝わってほしい。
「あ、以上です」
裁判官が槌に手をかけた。
「...本来は判決を言い渡すのは1~2週間後なのですが、今回ばかりは今ここで判決を言い渡します。被告リックを無罪とします」
全ての肩の荷が落ちた。
「検事は名誉棄損について裁判が行われるので覚悟するように」
検事が崩れ落ちた。
「リック君、勝訴だよ」
ルークさんがこちらを向いて微笑む。
「またお世話になりましたね」
「でも最後の被告人への発言はここまでの証言などの訂正のためだから、イキりすぎたね」
「うっ...」
「でもよかった。僕の事務所から犯罪者が出たなんて恥だからね」
「結局それですか」
「こういわないと恩感じるでしょ?」
「とか言って感じさせに来てんじゃないすか」
「ありゃ」
その日は、勝訴とでかでかと書いた紙をもって学校に戻ってやった。
声あからさまだな。
「君は罪を認めないんだな」
「はい。やってませんから」
「君はどこから来たのか、本当に覚えてないんだな?」
「はい、でも夏休みの始めに思い出したことがあるんです」
「ほう。なんだね?」
「ハルが来ていた浴衣に非常に覚えがありました。おそらくそこの国に何かルーツがあるんじゃないかと思ってます」
「それは自分がこの国の情報をどこに流しているかの薄情ということでよろしいかな?」
「がっつきすぎですよ。その国の名さえ思い出してはいないんですから」
「ユカタというのはアジアの極東、二ホンという国の文化だ。君はいつの間にかこの町にいたと言っているらしいが、君が二ホン出身だとしたらいつの間にかこの町にいたというのは無理があるんじゃないのか?」
「そうですね。俺も不思議です」
神隠しで異世界に来たなんて言えない。
「君は本当に記憶がないんだね?」
「はい。覚えているのは今話したことのみです」
「それを証明できるか?」
「無理ですね。意識内の話を証明することは不可能です。仮に意識内の状態を確認する魔法を使ったところで、その人が検事側に都合のいい証言する可能性は否めません」
「では友人に名家の生まれが多い点、君の口からはどう説明する?」
「ハルが名家だというのは知りませんでした。クリス先輩と知り合いなのは、クリス先輩が名家の生まれとしてプライドを持ってトップに立っており、僕がそこに並んだためです」
「アダム・トンプソンについては?」
「会えばわかります。あいつは誰にでもああです」
「以上です」
「では、検事、論告を述べてください」
「はい。先ほど述べた証拠とともに、弁護側からの証拠がないということが何よりの証拠であります。よって、被告人リックニュートンに終身刑を求刑します」
「弁護人、最終弁論を」
「はい。こちらには証拠がない。それはそうです。情報漏洩防止などという名目でついさっき招集されたのですから。さらには、この一連の騒ぎに巻き込まれていない人間から弁護士を選出しなければならないという理由で、いきなり弁護資格も与えられました。証拠も与えず、素人の弁護人相手でただの高校生にぬれぎぬを着せようとしている検事に問題があるのではないですか?容疑の発端はカールトン学校の学校新聞でした。そして、その新聞が貼りだされた当日に同じ内容の容疑でリック・ニュートン被告が捕まりました。こんなに適当なことがありますか?嘘を感知できる僕の心にはしっかりと映っています。この検事は嘘をついていると。以上です」
ルークさんは最終弁論を終えて、医師に座った。
「では、被告人から、何かありますか?」
「はい、では。2、3言」
そう言って俺が裁判中、初めて俺は立ち上がった。
「紀元前ごろの西洋哲学者たちは、たった200年という時間で、2000年後にやっと観測される原子の存在に行きつきました。それに使った道具は何もありません。考えただけです。だから俺は能力を見抜けたし、能力を生かせた。情報を噛まずに飲み込む奴が多すぎます。無理に特別であろうとすることは幸せとは思いませんが、そんな奴にはなりたくない」
傍聴席の人たちには伝わっただろうか。裁判官の人間よりも、これを見に来た無脳たちに伝わってほしい。
「あ、以上です」
裁判官が槌に手をかけた。
「...本来は判決を言い渡すのは1~2週間後なのですが、今回ばかりは今ここで判決を言い渡します。被告リックを無罪とします」
全ての肩の荷が落ちた。
「検事は名誉棄損について裁判が行われるので覚悟するように」
検事が崩れ落ちた。
「リック君、勝訴だよ」
ルークさんがこちらを向いて微笑む。
「またお世話になりましたね」
「でも最後の被告人への発言はここまでの証言などの訂正のためだから、イキりすぎたね」
「うっ...」
「でもよかった。僕の事務所から犯罪者が出たなんて恥だからね」
「結局それですか」
「こういわないと恩感じるでしょ?」
「とか言って感じさせに来てんじゃないすか」
「ありゃ」
その日は、勝訴とでかでかと書いた紙をもって学校に戻ってやった。
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ありがとうございます💞
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