TAIL BERSERKER

滝永ひろ

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ⅩⅨ 告白

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「結局何しに行ったんすか」

アクトが帰りの道中赤城に聞く。

「んー、牽制かな。あいつに声かけとけば中からなんか呼びかけくらいやってくれそうだし」

「なんか気になることをちょいちょい言ってたと思うんですけど」

「んー知らなくていいことだ。気にすんな」

「いい加減言うべきことは言ったらどうですか」

「アクト君の言う通りだと思います。赤城さん、なんか隠してるのはわかってます。僕、気になります」

「...ごめんな。お前らのためなんだ」

「そんなのおかしいですよ。本当は僕らに間違ったことさせててもわからないじゃないですか。このまま赤城さんを信頼できないまま言うことだけ聞けなんて...そんなのってないですよ...」

シュウは赤城の顔から眼を離さない。

「俺からは離せない。知ってる奴から聞きな」

赤城はスタスタと会う居て先に行ってしまった。

「まっ...」

「待って」

シュウが赤城さんに追うため走り出そうとすると、エンがそれを止めた。

「アクトさんも立ち止まって」

エンの顔はいつになく真剣だった。

「赤城さんの知ってる奴から聞けって言葉、多分合図だと思う」

「合図って...なんの?」

シュウはエンに疑問で返す。

「僕は知ってる」

「エン、確か第8大陸、天使は悪魔って...アレなんなの?」

「順を追って説明するよ。赤城さんは君たちのために言わなかったけど、僕から話す。君たちのために」

エンはゆっくりと話し始めた。

「僕は確実に一回死んだ。でもママがこの尾をつけてくれたから生き返ることができた。その時前の尾は引き抜かれたらしい。まさかシュウが持ってるとは思わなかったけど。そのあと僕は遺体としてラボに運ばれた。ラボっていうのは、アメリカの進化研究所だよ。生物的に進化させる部署、科学的に進化させるための部署と、結構分かれていた。その中で生まれたのが僕らから生えている尾さ。そして、僕は遺体として処理されかけたんだけど幻覚を使って何とか乗り切った。そしてある車に忍び込んでここまで来た」

「その車って...」

「運搬車。サンプルをとり終わった天然尾の株を捨てるための車さ。それに乗っていたのは、管理番号25920。研究対象88-a。シュウ君、君さ」

「え?待った待ってエン、トラックで来たんだよね?」

「ああ」

「船に乗ったような話がないなって...」

「確実にここまで地続きの道で来た。海どころか橋の一本もわたってないよ」

「え...それって一体...」

「落ち着いて聞いてね。現在大陸は6つじゃない。太平洋に埋め立てでできた、パンゲア大陸たった1つだ」



「そんな...」

シュウは驚愕していたが、アクトにはその様子は見られなかった。

「俺は知ってる。それを知らないのはファーム出身だけだ」

「...なんのために...それ以上にエン、第8大陸って何なんだよ」

「...赤城さんが隠したいことの一つ目だ。僕らはこの大陸に住まされている。しかし、一か所の大陸に集められた僕らから離れた地球の裏側、海の上の上の上。天空都市エデンだ」

「エデン...キリスト教の理想郷の名か」

「そう。そこには上級国民たちが僕らの先の進化をもって生活している。そのうえで人工的な進化を試み続けているんだ」

「そんな...でもなんでわざわざそんなことを」

「彼らは優秀な遺伝子のみを集めて、多夫多妻制の導入、より優れた遺伝子のみを人工の自然淘汰によって集めている。遺伝子洗浄...だったかな」

「なんで僕らはこんな目にあっているんだ」

「彼らは劣等遺伝子とみている僕らが天空都市に入って遺伝子を混ぜるのを嫌っているんだ。だから嫌うように作っただけの町に落としてくんだ」

「そんな...」

「じゃあ尾もちのやつらは実験終わりで捨てられたってわけだな」

「悔しいけど、そうなるね」

エンは渋い顔をした。

「第8大陸...天使は悪魔...」

「ああ。天上世界に住んでいる人々は僕らの状況も知っている。それに自分たちがやっていることが正しいことだって思いこんでる。彼らは僕らの命でも必要なら殺すんだ」

「悪魔...」

「お前、まだ知ってることがあるだろ?」

「...うん。パンゲアは日本を中心に作られてる。なぜか知らないけどね。奥はアメリカから来たから知ってるんだ。この世界は鳥かごだってこと」

「どういうことだ」

「円状に作られたパンゲア、一定の海域から先は封じられている」

「封じられてる...どういうこと?」

「ドーム状の壁がある。あれは破壊できないことはないけど、とてもじゃないが出られないね」

「そんな...」

「彼らはまだ新人類と人類を差別し、僕らをただの実験体やおもちゃのようにもて遊んでいる。知らされなかったのは脱出不可能な状況に加えて、脱出すら考えさせないためってのが一つあるだろうね」

「おい。俺が聞きたいのはそれじゃねえ」

「人工尾の流通元、知ってんだろ」

「...うん。ラボから流れてる」

「...何のために」

「遊びだ。天上人がこっちにそういうものを流して遊んでる」

「っ...そんなの許されるとでも...」

「ねえシュウ」

エンはシュウの肩に手を置き、語りかける。

「僕はエデンに攻め込もうと考えている。君は着いてきてくれるよね?」
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