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THREEPARTS 3/2
3話
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「お前らさあ...」
海の家にて、また文句を言う真美。
「遠慮せずに焼きそばくらい一人一個買ってやるって...」
「買ってもらっといて悪いし...」
「食いすぎたらもぐ吐くしもぐ」
「低所得だし...」
「おい鋼」
聞き逃さない真美。
「あんま言いにくいけど警察ってそこそこもらえるからな...」
「交番勤務でも?」
「まあ、署に務めてた頃からは下がったけどたまに高校生三人遊ばせるくらいの金はあるよ...」
真美が店員を呼び止める。
「ビールは頼むなよ」
と鋼。
「警察馬鹿にしてんだろ」
そういって真美はメロンソーダを頼み、悠生、丹波、鋼もそれぞれウーロン茶、コーラ、メロンソーダを頼み、真美が食えというので人数分焼きそばを頼んだ。
「お前ら、変にガキっぽくねーよなぁ...」
しみじみと真美が言う。
「悠生なんて弁当自分で作るからな」
丹波がつぶやく。
「は?私コンビニやぞ」
「作ってあげようか?好きだしいいよ」
「おう頼むわ」
「わかった」
そういって悠生は焼きそばをすすった。
「食ったら泳ぐか」
「食ってすぐ動くとよくないからちょっと休憩してからな」
「真面目か。ははっ」
真美が思わず笑みをこぼした。
「...」
悠生がその笑顔をじっと見ている。
「マミちゃんなんでモテないの?」
真美も35に見えないくらいには美人であるので、水着でメロンソーダを飲む姿は海の家で絵になる。
「お?私の魅力に気付いたか?」
「モテないのはゴリラだから...」
「鋼~~~?」
うりうり、と真美が鋼の頭を押さえる。
「ごちそうさま」
そんな会話をしている間に三人とも完食した。
「じゃ、お前らパラソルとシート設置しなおしてこい。私は会計しとくから」
「はーい」
三人はすたすたと砂浜へ歩いて行った。
会計を済ませ、海の家を出た時だった。
「おねーさん一人?」
「俺らと遊ばない?」
チャラそうな若者2人が真美に声をかけてきた。
「えーっと...ナンパ?」
「そうだね」
若者は軽い口調で答える。
明らかになめている。
「私に声かけて、そんでどーすんの?」
「えと...遊んで...」
「遊ぶってなにすんの」
「言わなくてもわかんでしょ?大人の遊びよ」
「ふーん。まあ、一人だけど。なに、声かけてセッ〇スして終わり?」
若者が若干いやそうな顔をする。
「かわいそうに。いい女に出会ってこなかったのね」
「くっ...うるせえ!いいから来いってんだ!」
若者の一人が真美の腕をつかもうとする。
しかし、謎のバリアに阻まれて届かない。
「私はあんたらよりもっといい男3人知ってんのよ。出直しな」
真美の向こうに、高校生が三人。
悠生、丹波、鋼だ。
鋼がすっとでてきて、若者の前に立つ。
実は180あるので背筋を伸ばすと目の前に立つだけで威圧感がある。
パァン、と若者二人の頬をひっぱたいた。
「失せろ」
不機嫌そうに吐き捨てると、固まったままの二人に背を向けて砂浜のほうへ歩き出した。
若者二人の頬には赤い手形ができている。
これでは女に振られたようでナンパなんぞ恥ずかしくて出来たものではない。
二人は、周りの人間に気づかれない音量でつぶやいた。
「「...ナンパやめよ」」
海の家にて、また文句を言う真美。
「遠慮せずに焼きそばくらい一人一個買ってやるって...」
「買ってもらっといて悪いし...」
「食いすぎたらもぐ吐くしもぐ」
「低所得だし...」
「おい鋼」
聞き逃さない真美。
「あんま言いにくいけど警察ってそこそこもらえるからな...」
「交番勤務でも?」
「まあ、署に務めてた頃からは下がったけどたまに高校生三人遊ばせるくらいの金はあるよ...」
真美が店員を呼び止める。
「ビールは頼むなよ」
と鋼。
「警察馬鹿にしてんだろ」
そういって真美はメロンソーダを頼み、悠生、丹波、鋼もそれぞれウーロン茶、コーラ、メロンソーダを頼み、真美が食えというので人数分焼きそばを頼んだ。
「お前ら、変にガキっぽくねーよなぁ...」
しみじみと真美が言う。
「悠生なんて弁当自分で作るからな」
丹波がつぶやく。
「は?私コンビニやぞ」
「作ってあげようか?好きだしいいよ」
「おう頼むわ」
「わかった」
そういって悠生は焼きそばをすすった。
「食ったら泳ぐか」
「食ってすぐ動くとよくないからちょっと休憩してからな」
「真面目か。ははっ」
真美が思わず笑みをこぼした。
「...」
悠生がその笑顔をじっと見ている。
「マミちゃんなんでモテないの?」
真美も35に見えないくらいには美人であるので、水着でメロンソーダを飲む姿は海の家で絵になる。
「お?私の魅力に気付いたか?」
「モテないのはゴリラだから...」
「鋼~~~?」
うりうり、と真美が鋼の頭を押さえる。
「ごちそうさま」
そんな会話をしている間に三人とも完食した。
「じゃ、お前らパラソルとシート設置しなおしてこい。私は会計しとくから」
「はーい」
三人はすたすたと砂浜へ歩いて行った。
会計を済ませ、海の家を出た時だった。
「おねーさん一人?」
「俺らと遊ばない?」
チャラそうな若者2人が真美に声をかけてきた。
「えーっと...ナンパ?」
「そうだね」
若者は軽い口調で答える。
明らかになめている。
「私に声かけて、そんでどーすんの?」
「えと...遊んで...」
「遊ぶってなにすんの」
「言わなくてもわかんでしょ?大人の遊びよ」
「ふーん。まあ、一人だけど。なに、声かけてセッ〇スして終わり?」
若者が若干いやそうな顔をする。
「かわいそうに。いい女に出会ってこなかったのね」
「くっ...うるせえ!いいから来いってんだ!」
若者の一人が真美の腕をつかもうとする。
しかし、謎のバリアに阻まれて届かない。
「私はあんたらよりもっといい男3人知ってんのよ。出直しな」
真美の向こうに、高校生が三人。
悠生、丹波、鋼だ。
鋼がすっとでてきて、若者の前に立つ。
実は180あるので背筋を伸ばすと目の前に立つだけで威圧感がある。
パァン、と若者二人の頬をひっぱたいた。
「失せろ」
不機嫌そうに吐き捨てると、固まったままの二人に背を向けて砂浜のほうへ歩き出した。
若者二人の頬には赤い手形ができている。
これでは女に振られたようでナンパなんぞ恥ずかしくて出来たものではない。
二人は、周りの人間に気づかれない音量でつぶやいた。
「「...ナンパやめよ」」
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