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謎の男 9
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「おまえ…二日前に襲ってきた奴の仲間か?」
アルファムが、男を睨みつけながら言う。
アルファムを見て、男がゆっくりと腕を上げる。
この場にいる全員が、ビクッとして身構えたが、男は魔法を出すわけじゃなく、フードを掴んで脱いだ。
俺は、男の顔を見て息を呑む。
白い顔につり上がった赤い目、高い鼻。肩まで伸びたくすんだ灰色の髪。ニヤリと弧を描く唇から、犬歯が覗く。
ーー本当に死神みたい…。
男と目が合った瞬間、俺は咄嗟に視線を逸らした。
「ああ…あいつか。目的は同じだろうが仲間ではない。あんな役立たずは知らない」
「ちっ…。じゃあ黒幕は誰だ?誰が命令をしてる?」
「命令?」
男は、今度はアルファムを見た。
一瞬苛立った顔をしたように見えたけど、すぐにまた口端を上げる。
「俺が最初に命令をしたのだ。生贄を呼び寄せたから、早く探して始末して来い、と」
「っ?!待てっ!生贄って何のことだ?もしや…」
「そこにいる黒髪の奴のことだ」
「は?「えっ?」」
アルファムと俺の驚く声が重なる。
男の口から出た衝撃の言葉に、俺はアルファムの前に出て男に詰め寄った。
「いっ、生贄って…どういうことっ?あんたが、俺を呼んだ、って言うのっ?!」
男が、目を丸くして俺を見る。
「おまえ、自分がなぜここに来たのか、考えなかったのか?おまえは元々違う世界の人間だろう。俺は、ある国の王に、世界を手に入れる力が欲しいと頼まれたのだ。『それなら、この世界の神に生贄を捧げたらいい。だが、それはこの世界の者ではダメだ。俺が、生贄となる人間を他所の世界から呼び寄せてやる。だから、世界を手に入れた暁には、世界の半分を俺に寄こせ』俺がそう言ったら、そいつは『頼む』と言った。だから、俺の魔術で生贄となる人間を呼んだ。そうしておまえはこの世界へと来た。ただ、呼び寄せてもどこに落ちたかがわからなかった。だからそいつに『早く捜し出して始末しろ』と言ってたのに、いつまでも見つけられずにいたのだ」
ガタガタと震え出した俺の肩を、アルファムが強く抱きしめる。
「カナ、たとえどんな理由でこの世界に来たとしても、俺と出会って愛し合うようになったことは、事実だ。それが全てだ。あいつの言うことに、不安になる必要はないぞ」
「アル…」
男の言葉に惑わされて、自分を見失いそうになっていた。
ずっと、何でこの世界に来たんだろう…とは思っていた。
そうか…俺は、生贄として呼ばれたのか。
だとしても、今はアルファムと愛し合って傍にいる。だから、生贄になんて絶対にならない!
俺は、アルファムの腰に腕を回して顔を上げる。
「あんた、俺をこの世界に呼んでくれて、ありがとう。礼を言うよ。おかげでアルやリオ、サッシャ、レオナルト、その他の大事な人達に出会えた。だから俺は、絶対に生贄にはならないからな!」
アルファムにしがみついてないと声が震えそうになるけど、俺の強い意思は揺るがない。
男は俺を見て、ハアーっと大きな溜息をついた。
アルファムが、男を睨みつけながら言う。
アルファムを見て、男がゆっくりと腕を上げる。
この場にいる全員が、ビクッとして身構えたが、男は魔法を出すわけじゃなく、フードを掴んで脱いだ。
俺は、男の顔を見て息を呑む。
白い顔につり上がった赤い目、高い鼻。肩まで伸びたくすんだ灰色の髪。ニヤリと弧を描く唇から、犬歯が覗く。
ーー本当に死神みたい…。
男と目が合った瞬間、俺は咄嗟に視線を逸らした。
「ああ…あいつか。目的は同じだろうが仲間ではない。あんな役立たずは知らない」
「ちっ…。じゃあ黒幕は誰だ?誰が命令をしてる?」
「命令?」
男は、今度はアルファムを見た。
一瞬苛立った顔をしたように見えたけど、すぐにまた口端を上げる。
「俺が最初に命令をしたのだ。生贄を呼び寄せたから、早く探して始末して来い、と」
「っ?!待てっ!生贄って何のことだ?もしや…」
「そこにいる黒髪の奴のことだ」
「は?「えっ?」」
アルファムと俺の驚く声が重なる。
男の口から出た衝撃の言葉に、俺はアルファムの前に出て男に詰め寄った。
「いっ、生贄って…どういうことっ?あんたが、俺を呼んだ、って言うのっ?!」
男が、目を丸くして俺を見る。
「おまえ、自分がなぜここに来たのか、考えなかったのか?おまえは元々違う世界の人間だろう。俺は、ある国の王に、世界を手に入れる力が欲しいと頼まれたのだ。『それなら、この世界の神に生贄を捧げたらいい。だが、それはこの世界の者ではダメだ。俺が、生贄となる人間を他所の世界から呼び寄せてやる。だから、世界を手に入れた暁には、世界の半分を俺に寄こせ』俺がそう言ったら、そいつは『頼む』と言った。だから、俺の魔術で生贄となる人間を呼んだ。そうしておまえはこの世界へと来た。ただ、呼び寄せてもどこに落ちたかがわからなかった。だからそいつに『早く捜し出して始末しろ』と言ってたのに、いつまでも見つけられずにいたのだ」
ガタガタと震え出した俺の肩を、アルファムが強く抱きしめる。
「カナ、たとえどんな理由でこの世界に来たとしても、俺と出会って愛し合うようになったことは、事実だ。それが全てだ。あいつの言うことに、不安になる必要はないぞ」
「アル…」
男の言葉に惑わされて、自分を見失いそうになっていた。
ずっと、何でこの世界に来たんだろう…とは思っていた。
そうか…俺は、生贄として呼ばれたのか。
だとしても、今はアルファムと愛し合って傍にいる。だから、生贄になんて絶対にならない!
俺は、アルファムの腰に腕を回して顔を上げる。
「あんた、俺をこの世界に呼んでくれて、ありがとう。礼を言うよ。おかげでアルやリオ、サッシャ、レオナルト、その他の大事な人達に出会えた。だから俺は、絶対に生贄にはならないからな!」
アルファムにしがみついてないと声が震えそうになるけど、俺の強い意思は揺るがない。
男は俺を見て、ハアーっと大きな溜息をついた。
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