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番外編 芽吹き 26
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俺は、慌てて起き上がろうとして、アルファムに押し戻される。
「カナ、寝てろ」
「もうっ、大丈夫だよ。シアン、シアンが謝ることなんて何も無いから!今回のことは俺の不注意っ。それに無事だったからもういいんだよ!」
「カナデ様。いいってことは無いです。あなたもお腹の子も危険な状態になったのですから。犯人は、厳しく罰します」
「カナ」
アルファムがベッドの端に腰掛け、俺の頬を撫でる。
「おまえが悩んだりすることの無いように黙って進めるつもりだったが、そうもいくまい。人一倍優しいおまえが聞いてこないわけ無いしな。おまえが眠ってる間に犯人に会って来たぞ」
「えっ!」
また慌てて身体を起こそうとしたから、アルファムが呆れたように笑って、背中を支えて起こしてくれた。
「大丈夫か?」
「うん、平気。あの人…どうだった?」
「おまえの言う通り、誰かに操られているようだ」
「やっぱり…。あっ、男の子は?怪我はどうなの?」
「少し額を切っただけだ。身体は大丈夫だが、姉に落とされたと大層落ち込んでるらしい」
「そっか…。あの子の親は?」
「父親は既に亡く、母親は病だそうだ。唯一の働き手である姉に、急に城に呼び出されて来たと言ってるらしい」
あの男の子は、姉に呼ばれて嬉しくてここに来たのかもしれない。なのに、その姉に井戸に突き落とされたなんて。すごく怖かっただろうな。すごく泣いてたもんな。
「駄目だぞ」
「…え?なにが?」
アルファムが、俺の肩を抱き寄せて怖い顔をする。
俺は目を丸くして、緑色の目を見つめた。
「おまえ、その子供を何とかしてあげたいとか思っただろ。確かに可哀想な子供だが、おまえは絶対に動くなよ」
「…わかってるよ。だってもう二度と、お腹の子を危険な目に合わせたくないし。ねえアル。あの女の人のこと、ちゃんと調べてね。彼女は操られていたんだから。どうしようも無かったんだから。処罰するなら、真犯人にだよ」
「わかってる。しっかりと調べる。だからカナは、ここで大人しくしてるんだぞ」
「うん。シアンが調べるんでしょ?シアン、よろしくお願いします」
小さく頭を下げた俺に、シアンが微笑んだ。
「はい。きっちりと調べてきます。カナデ様は穏やかに過ごしていて下さい」
「うん。アル、お腹空いた。何か食べたい」
「ん、何が食べたい?何でも言え。甘い奴か?」
「んー…、甘いのもいいけど肉がいいかな。栄養つけて強い子になってもらわなきゃ」
「ははっ、そうだな。シアン」
「はい。すぐに用意させます」
そう言って、シアンが部屋を出て行く。
扉が閉まった瞬間、アルファムが俺を抱きしめた。
「アル…?」
「元気になって良かった…。おまえが部屋に運ばれて来たのを見た時、心臓が止まるかと思ったぞ。俺は、おまえがいなければ生きていけないのだからな。本当に…良かった…」
アルファムの静かな声に、胸が苦しくなる。
俺は、顔を上げると、アルファムの顔を両手で挟んで引き寄せ、唇を押し当てた。
「カナ、寝てろ」
「もうっ、大丈夫だよ。シアン、シアンが謝ることなんて何も無いから!今回のことは俺の不注意っ。それに無事だったからもういいんだよ!」
「カナデ様。いいってことは無いです。あなたもお腹の子も危険な状態になったのですから。犯人は、厳しく罰します」
「カナ」
アルファムがベッドの端に腰掛け、俺の頬を撫でる。
「おまえが悩んだりすることの無いように黙って進めるつもりだったが、そうもいくまい。人一倍優しいおまえが聞いてこないわけ無いしな。おまえが眠ってる間に犯人に会って来たぞ」
「えっ!」
また慌てて身体を起こそうとしたから、アルファムが呆れたように笑って、背中を支えて起こしてくれた。
「大丈夫か?」
「うん、平気。あの人…どうだった?」
「おまえの言う通り、誰かに操られているようだ」
「やっぱり…。あっ、男の子は?怪我はどうなの?」
「少し額を切っただけだ。身体は大丈夫だが、姉に落とされたと大層落ち込んでるらしい」
「そっか…。あの子の親は?」
「父親は既に亡く、母親は病だそうだ。唯一の働き手である姉に、急に城に呼び出されて来たと言ってるらしい」
あの男の子は、姉に呼ばれて嬉しくてここに来たのかもしれない。なのに、その姉に井戸に突き落とされたなんて。すごく怖かっただろうな。すごく泣いてたもんな。
「駄目だぞ」
「…え?なにが?」
アルファムが、俺の肩を抱き寄せて怖い顔をする。
俺は目を丸くして、緑色の目を見つめた。
「おまえ、その子供を何とかしてあげたいとか思っただろ。確かに可哀想な子供だが、おまえは絶対に動くなよ」
「…わかってるよ。だってもう二度と、お腹の子を危険な目に合わせたくないし。ねえアル。あの女の人のこと、ちゃんと調べてね。彼女は操られていたんだから。どうしようも無かったんだから。処罰するなら、真犯人にだよ」
「わかってる。しっかりと調べる。だからカナは、ここで大人しくしてるんだぞ」
「うん。シアンが調べるんでしょ?シアン、よろしくお願いします」
小さく頭を下げた俺に、シアンが微笑んだ。
「はい。きっちりと調べてきます。カナデ様は穏やかに過ごしていて下さい」
「うん。アル、お腹空いた。何か食べたい」
「ん、何が食べたい?何でも言え。甘い奴か?」
「んー…、甘いのもいいけど肉がいいかな。栄養つけて強い子になってもらわなきゃ」
「ははっ、そうだな。シアン」
「はい。すぐに用意させます」
そう言って、シアンが部屋を出て行く。
扉が閉まった瞬間、アルファムが俺を抱きしめた。
「アル…?」
「元気になって良かった…。おまえが部屋に運ばれて来たのを見た時、心臓が止まるかと思ったぞ。俺は、おまえがいなければ生きていけないのだからな。本当に…良かった…」
アルファムの静かな声に、胸が苦しくなる。
俺は、顔を上げると、アルファムの顔を両手で挟んで引き寄せ、唇を押し当てた。
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