炎の国の王の花

明樹

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アルファムの想い

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俺の大切な、命よりも大切なカナが死んだ。
俺の方が、先に逝きたかったのに。カナに見送られたかったのに。

異世界から来たカナは、身体が細く小さかった。
カナ曰く「元いた世界では、俺は平均的な大きさだ。アル達この世界の人達が、特別に大きいんだよ」だそうだ。
この世界では一人としていない黒い髪をしており、肌の色も白く、赤い髪の浅黒い肌をした俺からすると、眩しくて美しいと思った。

カナは、時おり不思議なことをしたり言ったりしたが、とても賢く勤勉だった。
魔法や剣の練習も、とても熱心にやっていた。
そして、誰もが恐れる王である俺に物怖じせずに、駄目だと思うことをはっきり駄目だと言う。
そんなカナに最初の頃は正直腹が立ったが、冷静に考えると、カナが言ってることの方が正しい時が多い。
カナのおかげで、暴君だと言われていた俺は、賢王と言われるように変わった。

カナは、その珍しい黒髪故に、他国の者からよく狙われた。
黒い色は、この世界では尊いとされる貴重な色なのだから、誰もが欲しいと願うのは当たり前だ。
だがカナは、俺の所に現れたのだ。俺とカナの出会いは、運命なのだ。
カナと会った瞬間に心を奪われてしまった俺は、誰にもカナを渡す気はなかった。
だから何度も拐われたカナを、その都度全力で取り戻した。

そしていつしかカナも、俺を愛するようになった。



カナと出会って俺の世界が鮮やかになった。
カナと過ごす毎日が楽しくて仕方がなくなった。

そんな日々を過ごしていたある日、カナが仲の良い王子のいる日の国へと遊びに行った。
無事に帰って来ることを願っていたが、またもやカナが襲われたと聞いて、予定を早めて迎えに行った。
炎の国と日の国との国境の橋の上で、カナと再会した。
日の国の王子に礼を言って、怪我をしたというカナを一刻も早く連れて帰ろうとしたその時、死神のような男が川の中から現れた。
そいつは正しく死神のようだった。
男は、自分がカナを生贄としてこの世界に呼び寄せたと言い、カナを殺そうとした。
その場にいた俺や日の国の王子、兵士達で男と戦ったが、中々に手強い。
手こずっているうちに俺達を守るために、カナがその男と共に川に落ちた。
そのまま、カナと男の行方がわからなくなり、俺は絶望した。








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