実体験

南砺

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不思議な写真

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数年前働いていた土地での出来事です。

 ある日のこと先輩に教えてもらった行きつけの飲み屋で楽しく呑んでいると、隣の席の年配の方「Aさん」と仲良くなりその店に行くたびにその方と語りながら飲むか明日が増えました。

 Aさんは山登りが好きでよく行くそうで私とも行きたがっておりましたが、いかんさん私は山登りが苦手なので申し訳ありませんと断ってしまいました。しかし、特に気にせずにそれであれば山の良さを知って欲しいので写真を送ると言ってくださり、お店で見せてもらう約束をしました。

 その後、たまたまお店へ行く回数が減った・・・ためAさんと会うことが出来なくなりました。しかしマスターに預けていたので見せていただくと、楽しそうなAさんと美しい景色の裏側に一言コメントとどこで撮ったかなどを記入していました。

 しかし仕事が忙しくなりお店へ全く行けなくなったため写真が見れなくなったのです。すると職場に私あての封筒が届きました。中を開けるとなんとAさんからの写真でした。お店で見れることができなかったのでその時はとても嬉しくなり楽しく拝見してました。

 1週間おきに封筒が届くのでAさんは律儀な方だなと思い楽しんでいたのですが一月経つと写真が山ではなくなっていました。どんな写真かというと山は写ってますが少し街中に変わってました。その次の週には完全に街中写真に変わり見覚えのある景色でAさんと会ったお店のそばでした。「?」今までは山の写真が何枚も有ったのですが街中写真に変わってから7枚しかない・・・日付を見ると毎日一枚ずつ撮っている(^_^;)

 翌週になると職場に付近の写真になってました。日付順に並んでいてその通り見ていると最後の写真は・・・私の働く会社の前でした(-_-;)

 慌てて会社の玄関に走り外に出ますがAさんはいません。そして不思議に思いながら戻って写真を封筒に戻すと封筒には消印どころか切手も無い。よく考えたら住所も職場も教えてないのになぜ届くんだ?マスターが教えたのか?などなど色々考えたのですが分からないままその日の仕事を終えてすべての封筒見ると、街中写真以降すべてに切手が無い。そして書いてあると思った宛名には私の名前しか載ってませんでした。

 急に寒気がしていてもたってもいられず初めて会った飲み屋さんに封筒を持ち急いで行くと、いつも明るいマスターは私の顔を見るなり急に暗い顔をしたのでどうしたのかと聞くと、「ゴメンね。実はAさんに会社の住所教えちゃったんだわ。だけど山登りの途中で亡くなったのさ。お店に来てくれなかったから教えられなかったんだよね。」と言うのです。

 その日がちょうど山の写った街中写真の日付でした。マスターに写真を見せると、Aさんの好きなお店のそばばかりだと言うのです。

 そこで私は、Aさんは自分自身亡くなったことに最初は気づかなかったものの気付いた時自分の未練があったところに最後行き、自分の好きな山やお店を私に教えてくれたんだと思いました。

 最初はその写真にはびっくりしましたが真実に気づき嬉しく思い、Aさんありがとうと感謝しました。
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