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天国の朝
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海を渡る船、静かな朝。
――やわらかな揺れと、潮騒の音。
金属の船体を通して、かすかな太陽の熱が伝わってくる。
キングサイズのベットの上。
ユウマは微睡の中で、
まず“手のぬくもり”を感じた。
それは、肩に。
背中に。
腕に。
同時に、四方向から。
(……なんだ……この……天国……?)
まぶたを開くと、
ふわりと金色の光が差し込み、
上半身裸の四人の美女がユウマを囲んでいた。
フィーンが大人の色気を放っている。
「……おはよう、ユウマ。昨日は激しかったわね」
声が落ちついていて、海風に混じる低音が心地よい。
フィーンはタオルを肩にかけ、
指圧のプロのような手つきで
ユウマの肩を丁寧に揉んでいた。
温かい乳房が肌に触れて心地がいい。
金色の瞳が、朝日よりも優しい。
「昨日の疲労が残っていただろう?
背中が固い。ここをほぐすと呼吸が良くなる」
フィーンの指は迷いなくツボを押してくる。
(あ……やば……気持ちいい……)
そして、肩にフィーンが優しく口付けをした。
ちゅちゅ
そして、口付けを肩から首、顎から唇へと、ちゅっ、ちゅっと這わせていく。
ゾクゾクッ
ねっとりとした唇がユウマの首筋に鳥肌を立たせる。
「あぁっ」
「うふふ。ちゅちゅっ」
そして、穏やかに温かい唇づけをして、ユウマは唾液を吸い尽くすようにちゅちゅっと深く舌を入れた。
全身にさざ波が走るような快感。
シュナも擦り寄ってきた。
「……ユ、ユウマ……私も……!」
シュナは顔を赤らめながらユウマの手を両手で包むようにマッサージしていた。
小さい手なのに、掌全部でユウマの血流を温めてくる。
「フィーンの……キ、キスなんて……
忘れさせるくらい、気持ちよくしてあげるから……!また元気になって」
目はうるうる、声は震え、でも一生懸命。
「ユウマの手、大好き。
……今日も頑張ってね」
(かわいい……!)
嫉妬深いのに、誰よりも応援してくれている。
触れた肌や乳房の人肌のぬくもりさえ優しい。
シュナがユウマの腹部に口付けをして、舌を上に這わせていく。ユウマの乳首をちゅちゅっと舐めてから、ユウマの唇を奪った。
「ユウマぁ……起きたの?
……じゃあ、次は私の番」
シルフィがユウマの腰にタオルをかけ、
背中を軽くさするようにマッサージする。
手のひらが熱い。
呼吸が近い。
甘い匂いがユウマの首筋に降りてきた。
「ねぇ……ちゃんと寝れた?
昨日……色々あったから……四人も相手にして、大変だったよね」
シルフィは額をユウマの肩にちょんと当てる。
「……今日はね、ずっと一緒にいるから。
離れないよ」
甘えん坊の声が船室を溶かす。
ふわふわした乳房が肩にあたる。
「ユウマは、興奮してるの?」
「し、してないよ」
「うふふ。その嘘、本当?」
(天使……?天国?いや、どうなってる……?)
シルフィがそれからユウマのお尻から背中までちゅっ、ちゅっとキスを重ねる。
そして、後ろから奪うようにユウマに口付けをした。
次にユーノスがやってきた。ユウマの足を丁寧に持ち上げ、
リンパに沿うようにマッサージしてくる。
「血行を促しておかないと、
このあと、本領発揮できないわ」
軍医のようなプロフェッショナルさで、
しかし声はなぜか甘い。
「……それと、昨日のキスとてもよかったわ。その後の生身の交わりもね。初めてだったわ。あんなに興奮するのは。
うふふ。あなたの体調、責任もって整えるわ。
そして、もう一度、私の内蔵に愛を頂戴。また溢れてしまうくらいに」
さらりと言うとユーノスはちゅっと、ユウマにキスをした。
一際幸せそうだった。
肩――フィーン
手――シュナ
背中――シルフィ
脚――ユーノス
美しい四人の手が、
呼吸が、
体温が、
同時にユウマに触れている。
船室の窓から差す朝日が、
それぞれの髪を色の違う光に変えた。
金髪のフィーン
銀髪のシュナ
黒髪のシルフィ
茶発のユーノス
海の青が、彼女たちの輪郭を縁どる。
世界がやわらかく溶けていくような、
幸福に満ちた瞬間だった。
ユウマは天井を見上げ、
つい微笑んでしまう。
「……はぁ、しあわへ、しあわへ」
その一言で、フィーンは笑う。
「……まったく。
いつも頑張りすぎなのよ。あなたは」
シュナは顔を覆う。
「助けてくれて……ありがとう……ユウマ」
シルフィはぎゅっとしがみつく。
「ユウマ……大好き」
ユーノスは耳まで赤い。
「……ユウマはモテモテね。命懸けで守ってくれた男に、女が惚れるのは当たり前よ」
船は朝の光の中を滑る。
四人はユウマの身体中にキスをして、気が向けば舌で舐め回した。
身体には無数のキスマークがついていた。それは愛のマシンガンの集中砲火を受けたようだった。
幸福は、こんな形でやって来るのだ。
ずっと続けばいいのに。
――やわらかな揺れと、潮騒の音。
金属の船体を通して、かすかな太陽の熱が伝わってくる。
キングサイズのベットの上。
ユウマは微睡の中で、
まず“手のぬくもり”を感じた。
それは、肩に。
背中に。
腕に。
同時に、四方向から。
(……なんだ……この……天国……?)
まぶたを開くと、
ふわりと金色の光が差し込み、
上半身裸の四人の美女がユウマを囲んでいた。
フィーンが大人の色気を放っている。
「……おはよう、ユウマ。昨日は激しかったわね」
声が落ちついていて、海風に混じる低音が心地よい。
フィーンはタオルを肩にかけ、
指圧のプロのような手つきで
ユウマの肩を丁寧に揉んでいた。
温かい乳房が肌に触れて心地がいい。
金色の瞳が、朝日よりも優しい。
「昨日の疲労が残っていただろう?
背中が固い。ここをほぐすと呼吸が良くなる」
フィーンの指は迷いなくツボを押してくる。
(あ……やば……気持ちいい……)
そして、肩にフィーンが優しく口付けをした。
ちゅちゅ
そして、口付けを肩から首、顎から唇へと、ちゅっ、ちゅっと這わせていく。
ゾクゾクッ
ねっとりとした唇がユウマの首筋に鳥肌を立たせる。
「あぁっ」
「うふふ。ちゅちゅっ」
そして、穏やかに温かい唇づけをして、ユウマは唾液を吸い尽くすようにちゅちゅっと深く舌を入れた。
全身にさざ波が走るような快感。
シュナも擦り寄ってきた。
「……ユ、ユウマ……私も……!」
シュナは顔を赤らめながらユウマの手を両手で包むようにマッサージしていた。
小さい手なのに、掌全部でユウマの血流を温めてくる。
「フィーンの……キ、キスなんて……
忘れさせるくらい、気持ちよくしてあげるから……!また元気になって」
目はうるうる、声は震え、でも一生懸命。
「ユウマの手、大好き。
……今日も頑張ってね」
(かわいい……!)
嫉妬深いのに、誰よりも応援してくれている。
触れた肌や乳房の人肌のぬくもりさえ優しい。
シュナがユウマの腹部に口付けをして、舌を上に這わせていく。ユウマの乳首をちゅちゅっと舐めてから、ユウマの唇を奪った。
「ユウマぁ……起きたの?
……じゃあ、次は私の番」
シルフィがユウマの腰にタオルをかけ、
背中を軽くさするようにマッサージする。
手のひらが熱い。
呼吸が近い。
甘い匂いがユウマの首筋に降りてきた。
「ねぇ……ちゃんと寝れた?
昨日……色々あったから……四人も相手にして、大変だったよね」
シルフィは額をユウマの肩にちょんと当てる。
「……今日はね、ずっと一緒にいるから。
離れないよ」
甘えん坊の声が船室を溶かす。
ふわふわした乳房が肩にあたる。
「ユウマは、興奮してるの?」
「し、してないよ」
「うふふ。その嘘、本当?」
(天使……?天国?いや、どうなってる……?)
シルフィがそれからユウマのお尻から背中までちゅっ、ちゅっとキスを重ねる。
そして、後ろから奪うようにユウマに口付けをした。
次にユーノスがやってきた。ユウマの足を丁寧に持ち上げ、
リンパに沿うようにマッサージしてくる。
「血行を促しておかないと、
このあと、本領発揮できないわ」
軍医のようなプロフェッショナルさで、
しかし声はなぜか甘い。
「……それと、昨日のキスとてもよかったわ。その後の生身の交わりもね。初めてだったわ。あんなに興奮するのは。
うふふ。あなたの体調、責任もって整えるわ。
そして、もう一度、私の内蔵に愛を頂戴。また溢れてしまうくらいに」
さらりと言うとユーノスはちゅっと、ユウマにキスをした。
一際幸せそうだった。
肩――フィーン
手――シュナ
背中――シルフィ
脚――ユーノス
美しい四人の手が、
呼吸が、
体温が、
同時にユウマに触れている。
船室の窓から差す朝日が、
それぞれの髪を色の違う光に変えた。
金髪のフィーン
銀髪のシュナ
黒髪のシルフィ
茶発のユーノス
海の青が、彼女たちの輪郭を縁どる。
世界がやわらかく溶けていくような、
幸福に満ちた瞬間だった。
ユウマは天井を見上げ、
つい微笑んでしまう。
「……はぁ、しあわへ、しあわへ」
その一言で、フィーンは笑う。
「……まったく。
いつも頑張りすぎなのよ。あなたは」
シュナは顔を覆う。
「助けてくれて……ありがとう……ユウマ」
シルフィはぎゅっとしがみつく。
「ユウマ……大好き」
ユーノスは耳まで赤い。
「……ユウマはモテモテね。命懸けで守ってくれた男に、女が惚れるのは当たり前よ」
船は朝の光の中を滑る。
四人はユウマの身体中にキスをして、気が向けば舌で舐め回した。
身体には無数のキスマークがついていた。それは愛のマシンガンの集中砲火を受けたようだった。
幸福は、こんな形でやって来るのだ。
ずっと続けばいいのに。
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