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3話 緊急会議
しおりを挟む3話 緊急会議
居住区にあるコントロールルームで映像を確認しながら会議が行われた。
シェルター長佐々江 凛、博士大八木 武を含む各階層長が召集された。
凛の衝撃の一言から始まった。
このシェルターはすでに我々の管理下では無くなっている。
一同目を見開いて呆気にとられた。
博士大八木 武が説明を始めた。
現在、我々の管理している各区でエラーが出ても何者かによって修正されてきた事実をモニター映像に出しながら伝えた。
最初のエラーは33年前
老朽化により濾過装置のプログラム修正をしなければならなくなったが、プログラム画面を開くと修正されていた。
カメラ映像を確認するとひとりでに画面が切り替わり、映像には誰も映ってなかった。
次に確認されたのが、27年前
貯水区のコントロールルームでそれは起きた。
当時担当していた区長が心臓発作で倒れ、濾過装置に送らなければいけない汚水をそのまま通さずに流してしまった時があった。
エラーがモニター画面に出てるのがカメラには映っていた。
数分間エラーが鳴り続けると急に解除され、ひとりでにコントロールパネルが切り替わり操作されていた。
もちろん人は映っていなかった。
他にも同様な事例が7件、
当時の区長に不安を与えない為にトップシークレット扱いにしていた。
と説明を終えると一同驚きを隠せず、暗いモニター室で言葉を失った。
シェルターは老朽化により各区の設備もオーバーホールしなければ生き残れない事を一同分かっていた。
これから、GIBUSと一緒に共存していく道を選ばなければならず、一度見捨てたGIBUSには感情や思考といった我々と変わらない能力が芽生えている事がより一層不安になった。
一方その頃、竜はメトロポリスを探策する為、古びたロープや食料をリュックに詰め、ヘッドライトが付いた防護服を付け、酸素を充填。
気づかれない様に今晩探索する予定を立てていた。
桜も予想したかの様に防護服を着て竜の家を訪ねて来た。
しかし竜は居留守を使った。
桜は裏口がいつも開けっ放しな事を知っていたので、裏口から勝手に入った。
薄暗い部屋の中、防護服を着てヘルメットで顔を隠した人形のふりをして溶け込んでいる竜を発見。
やっぱり一人で行くつもりだったのね
そう言いうと、見るからにボロボロの防護服を
着けた桜が人形の真似をした竜の脇を軽く小突いた。
竜は渋々と防護服のメットを外しながら、答える。
言ったらついてくるだろ?
それにそんなボロボロじゃ~いつ壊れるか分かったもんじゃない。
ウチの倉庫に予備があるはずだから、来るならそれを着な。
桜はチョット嬉しそうに倉庫に向かう竜の後を追って行った。
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