6 / 42
1 謎の症状&困惑編
大学病院での診察&かかりつけ病院にて病名判明
しおりを挟む
何度も待つこと数週間、いよいよ大学病院でPET-CT検査を受けることになった。
PET-CT検査をざっくり言えば、糖分によく似た放射性物質を体に流してCT検査を行うとのことだった。この糖分によく似た放射性物質というのがミソだそうで、異常に活発になっている細胞(主にがん細胞)が糖分によく似た放射性物質を積極的に物質を取り込むことで、CT撮影時に派手に画像に映り込むという原理だそうだ。このため、当日は糖尿病の薬や食事は検査が終わるまでお預け。また前日に激しい運動はNGとのことだった。レントゲンと違って、1回の検査で体全体を一気に3D的(何百の輪切り)でガンの発生部位を確定できるということであった。何度も思うが現代医学の進歩はすごい。検査は体の負担もほとんど無く終わることができた。
ただ、ここでも検査結果に2週間程度を要する他、検査結果は地域の拠点病院(車で30分程度にある広域病院)に結果を送付の上で、広域病院で診断&病気の診断結果と治療について指導を受けるとのことであった。ここで思ったことは、「また2週間も待たされるんかい・・・」というのが正直な気持ちであった。この夏はセミすら鳴くのを控えているくらいの記録的な暑さで駐車場まで歩く道が酷く歪んで見えた。
帰りの妻が運転してくれている車の中で、また2週間この訳の分からない不安と調子の悪さの中で暮らすのかと、流れる景色を見ながら、ぼんやりと親戚やお義父さん、職場にどう説明すべきかが頭の中でぐるぐる回っていた。誰かが「それでも地球は回っている」と言った気がするが、時は流れ、何も考えがまとまらないままにあっという間に2週間がすぎ、地域の拠点病院での診断を迎える日がやってきた。そこには、これから半年お世話になる先生が広域病院や大学病院の診断結果を机に並べながら私にもわかるように病状を説明してくれました。
(検査の所見)
・首回りのリンパ腺が全体的に肥大している。
・咽頭や声帯はリンパから押されて狭くなっている以外の症状はない。
・PET-CTの全身検査結果では、肺の下や腰骨上部付近のリンパにも反応がある。
(診断の結果)
・咽頭の以上はないので甲状腺がんの線はない。
・喉を中心として、腰上部までのリンパにガンの反応が見られる。
以上の結果、喉のリンパが発生源の「悪性リンパ腫ステージⅢ」という診断結果との説明をうけた。正直、ガンであろうことは以前に言われていたので驚きはそこまでなかったものの、「悪性リンパ腫」というあまり聞いたことがなかったガンであったため戸惑いを感じた。
治療法についてその場で聞いたところ、血液のがんの一種で体のあちこちでガンになるので、胃がん等のような外科的手術は意味が無いとのこと。結果、体全体に効く抗ガン剤による投薬治療が主で、投薬の効果が不足する場合は放射線治療を追加するのが一般的との説明であった。
ここまでの説明で思ったことは、「この先生は優しく色々聞いたことも教えてくれるいい先生だな。」というちょっとピントのズレたような感想であった。
これから命を預ける人なので、患者の話や疑問に親身に答えてくれる先生というのは、なにげに安心感が芽生えた。これが地獄に仏という気持ちなのか。まあ、病院の中で「地獄」とは失礼極まりないなあ・・・。
PET-CT検査をざっくり言えば、糖分によく似た放射性物質を体に流してCT検査を行うとのことだった。この糖分によく似た放射性物質というのがミソだそうで、異常に活発になっている細胞(主にがん細胞)が糖分によく似た放射性物質を積極的に物質を取り込むことで、CT撮影時に派手に画像に映り込むという原理だそうだ。このため、当日は糖尿病の薬や食事は検査が終わるまでお預け。また前日に激しい運動はNGとのことだった。レントゲンと違って、1回の検査で体全体を一気に3D的(何百の輪切り)でガンの発生部位を確定できるということであった。何度も思うが現代医学の進歩はすごい。検査は体の負担もほとんど無く終わることができた。
ただ、ここでも検査結果に2週間程度を要する他、検査結果は地域の拠点病院(車で30分程度にある広域病院)に結果を送付の上で、広域病院で診断&病気の診断結果と治療について指導を受けるとのことであった。ここで思ったことは、「また2週間も待たされるんかい・・・」というのが正直な気持ちであった。この夏はセミすら鳴くのを控えているくらいの記録的な暑さで駐車場まで歩く道が酷く歪んで見えた。
帰りの妻が運転してくれている車の中で、また2週間この訳の分からない不安と調子の悪さの中で暮らすのかと、流れる景色を見ながら、ぼんやりと親戚やお義父さん、職場にどう説明すべきかが頭の中でぐるぐる回っていた。誰かが「それでも地球は回っている」と言った気がするが、時は流れ、何も考えがまとまらないままにあっという間に2週間がすぎ、地域の拠点病院での診断を迎える日がやってきた。そこには、これから半年お世話になる先生が広域病院や大学病院の診断結果を机に並べながら私にもわかるように病状を説明してくれました。
(検査の所見)
・首回りのリンパ腺が全体的に肥大している。
・咽頭や声帯はリンパから押されて狭くなっている以外の症状はない。
・PET-CTの全身検査結果では、肺の下や腰骨上部付近のリンパにも反応がある。
(診断の結果)
・咽頭の以上はないので甲状腺がんの線はない。
・喉を中心として、腰上部までのリンパにガンの反応が見られる。
以上の結果、喉のリンパが発生源の「悪性リンパ腫ステージⅢ」という診断結果との説明をうけた。正直、ガンであろうことは以前に言われていたので驚きはそこまでなかったものの、「悪性リンパ腫」というあまり聞いたことがなかったガンであったため戸惑いを感じた。
治療法についてその場で聞いたところ、血液のがんの一種で体のあちこちでガンになるので、胃がん等のような外科的手術は意味が無いとのこと。結果、体全体に効く抗ガン剤による投薬治療が主で、投薬の効果が不足する場合は放射線治療を追加するのが一般的との説明であった。
ここまでの説明で思ったことは、「この先生は優しく色々聞いたことも教えてくれるいい先生だな。」というちょっとピントのズレたような感想であった。
これから命を預ける人なので、患者の話や疑問に親身に答えてくれる先生というのは、なにげに安心感が芽生えた。これが地獄に仏という気持ちなのか。まあ、病院の中で「地獄」とは失礼極まりないなあ・・・。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる