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オレたちの季節
5、【SS】ゲームしよ?
しおりを挟む2月、バレンタインのネタ。
ーーーーーーー
「チカぁ~、コレしよ?」
棒状のスナックにチョコが着いてる国民誰でも知ってるお菓子。
赤いパッケージが目に痛い。
にこやかな笑顔で箱を見せてくるサブ。こちらも頭が痛くなる笑顔。
帰宅するなり、入ってきて何を言うのか。
「どうした?」
夕飯を用意しながら、チラリとそちらを見る。良からぬ事を考えてる顔だ。声の口調から興奮もしてる。鼻息荒い。
もう、コレは、身の危険を感じるレベルであろう。なので、素っ気ない返しは許せ。
少し落ち着いてもらいたい。
「チカ、ゲームしよ。王様ゲーム!」
また何を言い出すやら……。
「サブ、いいか。二人でするゲームじゃない。大勢でするから面白いんだ。合コンの定番だろ。お前は何か? 合コンでもしようというのか? したいのか? 手洗ってこい。飯ができる」
なんだか腹が立つ。
社会人になったらやはりモテモテのようだ。
飲みに誘われたりしてる。女の子の居る店にも行ってるようだ。
付き合いだから、仕方がないんだが。
着崩れてるスーツだが、不潔な感じはしないし、チャラい感じもない。
ちょっとお茶目なお猿といったところだろうか。
ふとした時イケメンになるから、女の子からもウケが良いようだ。可愛いからおばさまウケもいい。
同僚先輩方にも可愛がられてる。
可愛がられて、良からぬ遊びも教えてくれる。
俺のサブが取られるようで、ヤキモキしてしまった。
部屋着に着替えて、手も顔も洗ってさっぱりしたサブが戻ってきた。
「チカ、怒んないで? オレがお前一筋なのは分かってるだろ?」
「分かってるよ……」
このところ俺の仕事はトラブル続きで、気持ちがささくれてるのは承知してたが、サブに当たることではない。
やっと今日はひとつクリアして、久々に早く帰って来れて、台所に立てた。
作りまくってしまった。
冷蔵庫にストックが出来た。満足です。
こういうセリフをサラッと言えるのがサブだ。
暑いッ。照れる。何度も言われてるんだが、恥ずかしくなる。
愛されてるって事なんだろうが、そういう事に胡座をかいてるようなことはしたくないが、どうしていいか分からない。
「食後に一緒に食べよう」
茶碗を持って炊飯器に向かう。背を向けないと真っ赤な顔を見られる。
「へー、今こうなってるんだ」
チョコ菓子自体久々過ぎて、小さい頃の記憶しかない。
「チカってこういうのあんま食べないからな」
ニコニコしながら、一本取り出すと、チョコの付いてないところを咥えて、ん!と俺に向けてくる。
一本口に運びかけていて、そのまま固まった。
「今日は、バレンタインだぜ? チカと一緒に食べたいんだよ」
「あ、あー、えっ…ま、待って、くれ……」
ドキドキが止まらない。
「ほら~」
咥えたまま器用にしゃべるサブ。
ギクシャクしながら、食べる。
サブがカプカプと勢いよく食べて近づいてくる。
きゃぁああああああ!!!
やめてぇ!
固まる俺にチュッとキスして終わり。
あわあわわわわわ………ッ!
一口分、口に残ってる破片を咀嚼する。
ーーーーーごっくん。
恥ずかしいぃぃぃ……
顔を両手で覆ってしまった。
「あ、ありがとう?」
何故疑問形! 自分にツッコミ。頭がバグる。
「チカからもぉ~」
サブが鼻にかかった声で強請ってくる。
指に摘んだままだった物をおずおずと差し出す。
チラリと見れば、口を指さして、同じようにしろと催促。
「ムリぃ…」
真っ赤になってるのは自覚してる。
このゲームってこんなに恥ずかしいモノなんですか?!
「チカさん?」
きゅるんと目を輝かせてるサブ。
嗚呼ぁぁぁ!
震える手でなんとか咥えて目を閉じた。
食べてる振動。
「チカも食べて?」
ぽりっと食べ進む。サブも食べる。
近いィィ
チュッとまた唇が触れる。
1本で息切れです。。。
「チカの可愛い顔見れたから、オレ満足」
「それは、良かった。ーーーあ、俺。チョコ買い忘れてた」
忙し過ぎて忘れてた。
「チカさん食べるから大丈夫」
「えっ……」
「チカがチョコを食べる。そのチカをオレが食べる。問題ない」
俺がチョコという事になったらしい。
ニッと笑うサブに釣られて笑ってしまった。
待て!問題だろ!
サブと一緒だとなんでも大イベントになってしまう。
ふとカレンダーが目に入る。
ん?
カレンダーに近づく。
「ーーーーーサブ、今日はバレンタインじゃないよ」
サブに告げたら、横に飛んで来て、確認して、盛大に驚いていた。
会社の子に貰ったから、てっきり今日だと思ったらしい。
その子は当日出張だから前倒しで世話チョコを配っていたらしい。
サブらしい。
大いに笑った。疲れが吹っ飛んだ。
《おまけ》
このゲームする中、サブは陰ながら悶えていた。
パクパク食べながら、チカの顔が近くなる。
チカが身体を硬くして、きゅっと目を閉じて、耐えてる。
この前のキャバクラで先輩がやってたのを見た時からチカとしてみたかったんだよ。あん時のネェちゃんは上手く避けて場を盛り上げてたけど、チカとなら間近で恥ずかし悶える姿を堪能出来ると思ったんだけど、予想以上!
チカ可愛い、可愛い、可愛い……(語彙死亡。。。
大きな身体を小さくして、顔真っ赤。
もう全身真っ赤じゃねぇのか?!
嗚呼! ひん剥きたい。雄っぱい揉みたい!吸いたい!
ハァ、ハァ、ハァ……
変な息遣いになっちまう。バレてねぇよな。
心臓保たねぇ。前もガチガチじゃん。痛ってぇ……
互いに別な状態で悶えるのでした。
ーーーーーーーー
二人だとバレンタインは、こんな感じかなと( ̄▽ ̄;)
社会人の二人でした。一緒に住んでます。
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