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オレたちの季節
6、【SS】夜桜
しおりを挟む桜見てたら……書いてみました(^-^)
ーーーーーー
『あー、降ってますね…』と駅舎の軒から空を見上げる。
夜なんで黒い空しかありません。
結構な雨量である。
傘、持ってきてません。
確かチカに折りたたみぐらい入れてけて言われてた気はするが……後の祭り。
ドドーンとシメの太鼓の音を脳内で鳴らしてもこの状況がどうこうなる訳ではない。
んー、傘買うか。
コンビニは、ココをちょっと駆けて行けばあるんだが、確実に濡れる。
あー、濡れたくない。
正確には背広を濡らしたくない。
……おっ!
いい事思いついたぁ~。
いそいそと背広を脱ぎにかかると、肩にトンと手が置かれた。
「サブ何してる?」
バリトンボイス。
「おお、チカ。濡らすの嫌だから、脱いで鞄に仕舞えば行けるなって。そこのコンビニまで」
ニカッと笑って大きなオレの恋人に報告。
ため息吐かれたがな。
「濡れたら、透け、、、なんでもない。傘だな。入れ」
大きなジャンプ傘が開く。
「透け?」
「早く入れ」
なんだか赤い顔して怒ってる。
上着を整えて、チカの横に入る。
ピタッと引っ付く。
身長差からピッタリくっついてないと濡れる。やっぱり上着脱げば良かったか?
チカが温かい。
近いとそれを感じる。チカが側にいるだけで幸せ気分。
春になったとはいえ、まだ冷える。
この雨だって冷たい。
無事ビニール傘を買って一緒に帰路に。
住宅街を通り抜けて暫く行った先がオレたちの愛の巣。愛の巣だよ!
「サブ、こっち回って帰らないか?」
雨の中、不思議な事を言うチカ。
「おう、いいぜ」
遠回りコース。
ーーーー嗚呼、なるほど…。
ここは桜並木が続く通り。
住宅街から少し離れた公園の一部。
バツバツと雨粒が打ちつける。
オレのビニール傘は、雨で散らされた花びらが幾つも張り付いてる。
端のひと片を摘みとる。
街灯の灯りに白く浮かぶ。
桜がゆらゆらとビニール越しに揺らいで見える。
雨だからだろうか。
人影がない。
チカと二人だけ。二人締めだ。
「綺麗だな」
「満開って言ってたのに。この雨だと週末まで持たないかと思って」
傘をちょっと上げて、隙間から見てる。
「チカ。それ閉じてこっち入れ。ビニール越しだけど、綺麗だぞ」
上着は濡れたら、干しとけばいい。
チカが含羞みながら入って来る。
「本当だ。キラキラしてて綺麗だね」
大きな身体を小さくしてくっついて歩く。
見上げる。チカがいる。るんるんだ。
チカを桜と一緒に見てると、変な気分になってきた。
夜桜は人を狂わせると言ったお話はよくあるが、本当かも知れない。
綺麗だ。
夜桜が雨に濡れて、街灯が途切れたところで、チカの背広の襟を掴み引き寄せる。ググッと背伸びして一瞬だったが唇を掠るように合わせた。
「桜に酔った」
真っ赤な顔のチカが口元を手で覆ってる。
俺は頭を掻きながら、照れ隠し。
『チカに酔った』
本音はこっち。
「週末はお弁当持って花見しようか」
チカがなんとか立ち直ってるが、艶っぽくて敵わん。
早く帰ろう…。
ーーーーーーー
夜桜は何かゾクゾクしますね。
月明かりに桜。写真より絵画の方が惹き込まれます。
書き手の想いとかが反映されてるのでしょうか。
肉眼で見る夜桜は、桜の木そのもののエネルギーのようなものが迫ってきます。ちょっと苦手です(⌒-⌒; )
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