『カケラ探し』〜全ての感覚が消失。取り戻すには、半身のような唯一を探すしかない。

アキノナツ

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転移…だな?

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独自設定になってしまいました。
よろしくお願いします。


============



霧の中に突っ込む。
自転車で帰宅中だった。いつもの通学路。
危ないと思って、スピードを緩め、降りて、自転車を押して、歩く。
張り付くような、水を含む重い霧の中を進む。
どうもおかしいと振り返って愕然とした。何もない。霧で見えない訳でなく。影が見えないし、存在が感じられない。帰れそうにない。かと言って、立ち止まったどころで、どうにもならないので、進む。

森に出た。
自分はアスファルトの道を通ってたはずだ。足元はいつの間にか草が生い茂る土だった。
森の匂いが鼻腔を肺をいっぱいにする。

霧深い。身体が重くなる。水に浸かってる感じ…。
森の匂いが満たされてる。
顎先からぽたりと雫が落ちる。
全身がぐっしょり濡れていた。

段々と足取りが重くなる。
霧によるものか汗のよる物かわからなくなる雫。
草にタイヤが進まない。
ずっしりと自転車を押す腕に重しがかかる。

これ以上は無理だ。

スタンドを立てて、肩掛け鞄に後ろに積んだリュックから必要だと思う物を移す。
大事な物だが、教科書は置いて行く。重くて持ち歩けない。
お菓子に筆箱、ミニノート…。
無意識と言っていい感じで掴むものを入れていく。

移し終わると、リュックを閉めて、カバーをかける。

どこへ向かうかも分からないのに前に歩みを進めた。ここを離れたい。何処かに出たい。

森が深くなるのに、土の匂い、水の匂いが段々と薄れていく。
森に終わりが近いのだろうか。
纏いつく霧は、水の壁を抜けるような感覚を起こさせる。細胞の隙間を霧が染み込んで抜けていく。
その水が何かを絡め取って大気に流れて広がって……。

ポンと視界が広がった気がした。

ジャリっとスニーカーの下で音がした。
乾いた土の音。

フッと風が吹いて視界がクリアになった。

ーーーーーここはどこだ?

ヨーロッパの片田舎。

海外なんて行った事ないが、そんな印象だった。
日本から一歩も。なんなら生まれた土地からも出た事はない自分が、学校の帰り道に何故こんなところに居るのか。

ーーーー異世界転生モノ?

ラノベというか…小説の、空想の中の話じゃないのか?

そうだ。俺は寝てるんだ。
道の真ん中で寝てたら危ない。さっさと起きなきゃ。

俺は今…起きてる。起きてるのに起きる???

もう分からん。

転生?コレは俺自身は変わってないから……転移ってヤツだな。乏しい知識と推測で状況を定義付け。

細かい事を考えて、現実逃避をしていたと思う。

夕暮れ時の田舎町になんとなくノスタルジーを感じつつ、当てもなく歩みを進めた。



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初めての転移異世界モノの上にバース物です。
何かやらかしてたら、ご指摘よろしくお願いします。
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