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4.沈んでいく ※
しおりを挟む男を下に見ている。後ろに肉棒が穿てれてる。跨らせられていた。
腰を上げて下ろす。
これを繰り返す。
孔を締めるように言われる。
イイところに当てるように腰を振るのだと教えられた。
気持ちいいところに肉棒を擦って当てると、ナカがキュウッと締まって、男が嬉しそうだ。
頭を撫でられる。
オレは気づいた。
早く終わらせたかったら、口でした時と同じように、相手を悦くしてイかせればいい事に。そうすれば、オレはチェロを弾ける。
夢中で擦って腰を振った。
男は吼えた。
オレは観察した。男の反応を見て締め、緩め、肉筒で撫で上げた。
あっという間に、男が果てた。
舌打ちされた。
乱暴に、ベッドに投げ出される。
「グラツィオーソ。優雅さが無い。品がない。そんな事をする子には、これだ」
ゴムをしてない肉棒が打ち込まれた。
「はぁぁんんん」
気持ち悪い!!!!!
気持ちは拒否するのに、身体は喜んでいた。
吸い付くように咥え込んで、奥へ奥へと誘い込んでいく。
「淫乱に仕上がったな。いい具合だ…。これからじっくり楽しもうな」
喚き散らし、全ての音を、男を受け入れた。
◇◇◇
夕方……。
夕食の匂いがする。
頭を撫でてくれてる手は誰の?
「先生?」
「俺だよ」
マスターだ。
まずったな……。
変な夢の所為で、彼に変な思いさせちゃったじゃん。
夢。ーーーー嗚呼、あの男の夢を見てたんだ。
あのあと急な引っ越しとかで、あの男とは離れた。
もしかすると、何処かで関係が露見したのかも知れない。だって、アレっきり接触は無くなった。
変に開発された身体を持て余すぐらいに。
変な疼きを紛らわす為に、オレはチェロにのめり込んでいった。
音に全てを任せて奏でていく。
相棒と一体になって奏でる音がオレを酔いしれさせていくのに充分だった。
お前が誘うんだと言われた。
誘ってないのに、ホテルに連れ込まれたり、口に突っ込まれたりと事故が増えた。
チェロを弾く為にナイショにした。
そして、身体に渦巻く音を解放する為にする行為になった。
オレは『淫乱に仕上がった』んだと思う。
忘れたと思っていた。オレは音楽以外の特に身体を重ねる行為は忘れっぽい。空っぽ。
「マスター、イチャイチャしようか」
誤魔化すように、戯けた。
「飯にしよう」
「食べてばっかり」
「体力使う事するつもりなんだろ?」
笑ってる。
この人は気づいてるんだと思う。
肌を重ねる行為が本心でしたい行為だと思ってない事に。
「オレをめちゃくちゃにして欲しいって言ったら、どうする?」
オレはこの人を試すような事ばかりしてる。
『好き』に漬け込んでる。嫌なヤツだ。汚い。
「キミの思いのままに」
手の甲に唇が触れる。
「何するの?」
「したくないんだろう?」
なんだか掌の上で転がされる気分。
「キスはしたいかな」
マスターが好きだから。
チュッと唇が重なって離れた。
「しないの?」
「したよ……泣いてるキミには、こっちの方がいいと思う」
ぎゅっと抱きしめられる。
苦しい程に抱きしめられる。
オレ泣いてない。
不思議ない事を言うマスターだ。
マスターは何も訊かない。
オレに甘いんだよ。オレ、図に乗っちゃうよ? いいの?
胸が詰まる。
これは何?
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