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【13】 ※
しおりを挟む風呂から出る頃にはふらふらで、秀悟に縋り付いてなんとかベッドに到着した。
「頑張ったね、ソラ。ご褒美に何して欲しい?」
ぼんやり聞いてて、ぼんやり応えていた。
「ご褒美……キスして欲しい」
「ソラはキスが好きなんだね」
「うん。好き」
なんだか素直な気分。
ベッドに二人で腰掛け、すりっと秀悟の胸にしなだれかかっていた。
クッと顎に手を添えられると、上向く。
秀悟の顔が近づいてくる。
好き……オレの秀悟。
チュッと唇が触れて、スッと離れた。
えっ?……?
「どうしたのかなぁ?」
優しく笑う秀悟。
「もっと…」
秀悟の唇をぼんやり見つめて呟く。
「もっと?」
チュッと再び、唇が触れ合うキス。
これじゃない。
「それじゃなくて…」
「なくて?」
「舌が…」
ボンと身体が熱くなった。
オレ、今なんか恥ずかしい事話し始めてなかった?
「舌をどうするの?」
顎の下を指先でコショコショと擽ぐられる。
「舌…同士をくっつけた、キ、キスが、したい」
顔が熱い。顔を隠したい。
恥ずかしくて、顔を伏せたいけど、秀悟の手が許してくれない。
目だけ伏せて、恥ずかしさに耐える。
くふふ……
秀悟が笑ってる。
シュンシュンと耳鳴りがする。
心臓が送り出す血流の音が耳の中を満たす。
まるで、オレが沸騰してるみたいだ。
もう、もう、許してぇぇ……
フッと唇に熱く湿った舌触れ、ねっとりと舐められる。
恥ずかしがってたら、逃げちゃう。
唇を開いて、ハムッと唇で舌を捕まえる。
薄っすらと目を開けると、驚いてる秀悟が見えた。
ムフン!
なんだか勝った気分。
何に勝ったかは聞かないで。気分だから。
でも、秀悟はオレの態度が気に入らなかったみたい。
ギラリと目が光ったと思ったら、グリンと舌が差し込まれて、オレの勝利気分は霧散、いや、ピンクに上書きされた。
オレ、捕まえた舌をぺろっとしようと準備してた舌が、速攻で絡め捻じ伏せられました。
ズクンと腰を直撃。
腹の奥が疼く。指が届かない奥が切ない。
ご褒美……。
秀悟の舌を口内に受け入れて、されるがままにされていた。
チュパチュプと合わせ目が濡れた音を溢れさせ、啜り切れなかった唾液が垂れる。
秀悟の背に首にゆるく腕を絡める。
チュッと唇が離れていく。糸が繋がって……切れた。
「可愛い…」
優しげに呟く秀悟。
耳を揉むように撫でて、後ろを擽ぐる。
顔が近づいてきて、期待して目を閉じる。期待したところに熱はなく。耳を食まれ、歯が立てられる。
甘噛みなのに、ビクビクと震える。
目を見開き、噛まれてる方を見えないのに、目を向ける。強く噛まれ、る?
噛んだまま、含み笑いの振動が伝わってくる。
ぺろっと舐めて離れる。
ほっとしてると、再び目を合わせれた。
「穴開けていい?」
プルプルと首を振る。
「俺のだっていう印を付けたい」
秀悟からのお願い……。叶えて上げたいけど。
「……怖い…」
細い震えが止まらない。
「ここでもいいんだけど……」
乳首をツンと摘まれる。
はふはふと浅く息をしながら、秀悟を伺う。
嗚呼、この顔……。
「…い、いやぁ……」
穴を開けるのは怖い。でも、嫌わないで。何か、何をしたらいい?
涙が滲んでたのだろうか。目尻をチュッと吸われた。
「美味しい。……穴を開けるのはまた今度ね? まずは、後ろ解そうか。閉じちゃったと思うからね……」
腰から尻の割れ目へと手を移動させて、後孔にソフトにタッチ。
「はぁぁ……」
吐息が漏れた。秀悟の肩に頬をつけて、温もりが染みる。
腰を反らし、尻を突き出して、孔を差し出していた。
「待ち遠しかった?」
秀悟の言葉に、うっとりしてた思考がハッとしてここに戻ってきた。
「ぁ……」
下唇を噛んで、困って、羞恥に秀悟の身体と自分の腕の中に顔を沈め、隠れた。
全身が熱い。
「首まで染まってる。真っ赤か」
更に、身体を小さくする。
「ソラ? 俺も待ち遠しいかった。すぐに突っ込みたくなるから、可愛い事しないで?」
しないでって言われても……。
ちろっと、目だけ顔を出した。
「どうすればいい?」
「してもらいたいのは、色々あるけど、今は、……そうだなぁ、解し易いようにしてくれる?」
暫く考えて、ベッドの中央に移動して、うつ伏せになって、尻だけ上げようかと思ったが、枕に顔を埋めてしまったら、やっと会えた秀悟の顔が見れない……。
体育座りから膝を立てたまま、するっと横になって、膝を抱えた。
秀悟を見れば、じっとこちらを見てる。
秀悟の息子くんがピクピクと揺れてる。
早く這入りたがってる…。
膝を掴んでる手に力を込めると、意を決する。
ジリジリと開いていく。
もう…目を開いていれなかった。
きゅっと閉じて、脚を開き腰を突き出す。
「しゅぅご…これでいい?」
M字で開いた格好に、自分でしてしまった恥ずかしいポーズにふるふると羞恥に震えながら、返事を待つ。
ボトルからローションが出される音がした。
ねちょねちょと厭らしい音をさせながら、温められてる。
嗚呼、返事はないけど、これで良かったんだ……。
安堵に身体の力が抜けていった。
後孔にそれが塗られた。
もう認めます。待ってました。秀悟の手が触れるのを。這入ってきてくれるのを。
指もだけど、……息子くんを奥に挿入されるのを、待ってました!
悦びに、震えながら、ゆっくりと目を開ければ、薄ら笑いを浮かべた彼と目が合った。
「ヒクついてる。待ち切れないけど、しっかり解すよ。トロトロンのふわふわにするからね」
楽しいそうに告げる秀悟。オレも嬉しい。
これを伝えたい……。
「ぉ、お願い、します……」
うふふ…と笑って、顔が近づいてきて、唇が合わさる。
「頑張らせてもらいますよ。ソラも付いてきてね?」
コクンと頷いた。
◇◇◇
自分でなんて格好をするんだ!!!!!
いい、めっちゃイイ!
へそ天の黒猫ちゃんをデロンデロンにさせて貰いますよ!
ヒクつく孔にそっと指を挿し入れる。
ツプーんっと、指を咥え込んでいく。
ちょっと柔らかい。
思ってた程が固く閉じていない。あの繋がってからしてない期間を考えたら、充分に柔らかい。
ちょっと苛めたくなった。
「ソラぁ? 触ってた?」
「ほへ?」
「後ろ触ってた?」
「あ…な、夏休み、前まで、……じ、自慰の時……少し…」
真っ赤になりながらも、告白してくれる。
素直で素晴らしい!
「そう…。ここまで触れてた?」
「う、きゅぅぅ……」
クンッと腰が跳ねる。
前立腺をいきなりだったが、押し込んだ。既にぷっくり腫れて、存在を示していた。
プンプンと首を振ってる。
「場所が分からなくてぇぇん、触れなかったぁ……」
涙目で、垂れ目を更に垂れさせて、困り顔の羞恥に歪ませて、一生懸命教えてくれてる。
「ふぅぅん。でも、後ろ触っちゃったの?」
コクコクと頷いて、横を向いて、羞恥に耐えてる。
「い、イけなくて…。指を挿れて、前触ると、、、き、気持ち、よくてぇ…イけたので…」
膝が閉じそうになってる。
俺の身体が間にあるから、閉じないけど。
全身が色づいて綺麗だ。
羞恥心をこれ以上突いたら、泣くか。
酷くして、耐えれたらご褒美。
これの繰り返し。
既に、ソラの本能はこの法則を理解している。
指をチュチュと食んでる。
もっと奥に、ご褒美を頂戴と蠢いてる。
柔らかいのをいい事に、指を増やしながら、ぐるぐりと拡げ解していく。
積極的に力を抜いて受け入れてくれる。
くぱっと拡げると、中が赤く卑猥で綺麗だ。
「あ、あのぉ~、うきゅん、あはぁぁ…、しゅうごぉ~」
切ないお強請り声。
俺の前が痛い。
息子を抑える為に、ローションを温めずにかける。
塗り付け擦る。
硬度よし!
孔よし!
切っ先を据え付け狙いを定めて、ズブリと差し込んだ。
ずぶ、ズブンと少しずつ這入っていく。
ソラを伺うと、顎を上げて、力を抜こうとハフハフと息を吐いてる。上手だ。頑張ってる。
ズブッと一番太い部分が、皺が伸びてあんむりと喰込んでる。
ズルズルとカリで肉襞を分け拓いていく。
キツイ。気持ちいい。最高!
奥へ行くほど狭さが実感できる。
これはソラが慎ましやかに、俺を待っていた証。
「ソラぁ……」
キュウっと絞まる筒を愛おしく感じながら、ズブズブと進み。お礼を込めて、前立腺をスコスコと撫でて擦って抉り倒す。
「あ、あきゃっ、やぁ…ま、待って、あぁ……あぅぅん…」
あうあうと口が開き、泣きそうな顔で腰がクネる。
抉り押して、奥へズブンと進む。
うきゅん!と叫び跳ねた。
一気にと言っていいスピード感で奥を目指す。
ズブンズブと強引に挿し込んでいく。
ソラが口を開いたまま、声もなく喘いで、俺を奥へと受け入れてくれる。
トンと行き止まった。
キュウっとソラを抱き締めて、中が馴染むまで、中の蠢きを楽しんでいた。
「待って、て、言ったぁん……。いい忘れ…」
?
なんだ?
様子がおかしい?
「良くなかった?」
ふるふると首を振ってる。
良かったのに? ここで、待てってのは、意趣返し? お前も辛いだろうに。
「忘れ、てたの。……」
馴染むまでじっとしてるつもりだったから、待つ事にした。
俺が待つ体勢になったのが分かったのか、落ち着いて、息を整えて、艶を滲ませて話し出した。
「大変言いにくいのですがぁん。明日、バイトがございまして……。あのぉん、過去2回のあのような……状態では、困りますのでぇん、配慮をぉ……ぉ願い致したくぅぅ……。秀悟…お願ぃぃい?」
中でヒクつく俺に感じながら、喘ぎ声がチラチラ。頑張って伝えてくれる。
真面目ちゃんだなぁ!
理性とエロの狭間で悶えるソラは抱き潰したくなるエロい塊りだった。
されど、ソラのお願いです。
本当の恋人記念エッチです。
らぶらぶエッチを思ってた俺としては、お冠だが、機嫌が良いから、叶えてあげよう。
恋人同士だ。
これから先もエロい事はヤリ放題だからな!
ぺろっと唇を舐める。
「分かった。濃厚な一発にしようか?」
「濃厚?」
「縛っていい?」
「縛る?!」
「確かここに……」
ベッド下に手を伸ばして、箱を引き出す。
ソラに入れっぱなしなので、ソラは悶えて耐えてる。
ソラが覗こうとする。
「見ない方がいいよ? ソラには、刺激が強すぎるから。ね?」
ピクンと横を向く。
うふふ…素直ぉ~。
頬にチュッとキスする。
箱から、目的の物を迷いながらも決めて取り出すと、箱を奥に押し込む。
「紐はまたのお楽しみ! コレ嵌めるね?」
短いベルトで繋がった大小の皮製の輪っか。それが二つ。
「内側は柔らかい素材だから、痛くないよ。脚上げて、開いて……ここ、内側から足掴んで。そうそう……繋がったところもよく見えるよ」
肉筒がキュンキュン絞まって、ソラの前もふるふると震えて涎が垂れて、その様子が丸見えです。言われるままに悶えながら動いてくれる。頑張り屋のソラ。
その感触と痴態を堪能しながら、俺もソラのナカにダラダラと漏らし出してるのを自覚してた。滑り良くする潤滑剤ぐらいに思っておくか。
手早く手首と足首を繋いでベルトを締めて拘束する。
これで手を離しても、足が閉じれない。
手を上に上げれば、尻を上げて俺を受け入れる体勢を取らざる負えない。
もう逃げれない。
「さぁ、手は自由にしていいよ」
戸惑いながら、手を離して、手を動かすと、尻が上がる状態に、ハクハクと目をぱちくりして、何か言おうとして、閉じて、代わりに拘束された手足を俺に絡めてきた。
ソラなりの同意なのだろう。
ゆっくり抉るように、奥を撫でてスタートを宣言した。
応援ありがとうございます!
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