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【後話】夜の華 (3) ※

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尻が揉まめれてる。
身体が燃えるように熱い。
オレ、どうしちゃったんだ。

「ほら、花火…」
耳に直接吹き込まれるように囁かれる。
促されるように見遣る。

綺麗な光の華がパッと咲いて、消えた…。
ゆらゆらと光が揺れて滲む。
ツーッと頬を涙が伝った。
悲しくて泣いてるんだろうか。

ーーー嬉しい?
罰を与えられて?
お仕置きされるのが嬉しいの?

全身が心臓になったように波打つ。
花火の音のようにドクドクと響いて、鼓膜を占めていく。

尻をねちっこく撫で揉む掌を全身で感じていた。
はぁぁああ、もっと…

ここがベランダだという事も、外だという事も忘れそうな穏やかな何かが心を満たしていく。

下着は脱がされる事なく横に寄せて割れ目に指が這っていく。
後孔を撫でられる。
しっかり準備出来てるよと指をハムと窄まりでキスする。

「積極的だな。お仕置きにならないじゃないか…」
あ、……。
どうしよう。
オレはなんて事をしようとしてるんだ。
含み笑いが鼓膜を擽ぐる。
秀悟しゅうごは楽しそう…。良かった。でも…。

「ここに入れて欲しいのか?」

え?! ここで?
反射的にふるふると首を思わず横に振っていた。
ハタと我に帰る。
ここ外だよ。
一応敷地内みたいなものだけど…。お隣さんとか外に出てるかも知れないのにッ!
慌てた。気持ちは慌てたが、これはお仕置きで、どうしようもなくて…。

「挿れるね。決定事項になりました」
死刑宣告のような響き。お仕置きの仕様が固まったようだ。

心臓だけがトクトクと軽やかに跳ねている。緊張とか嫌な感じがしないのが、どうしていいか分からない。オレは、自分の気持ちが分からない…。

混乱していた。混乱してるのに、身体は秀悟の加えられる力に促され、素直に意を汲んで動く。

挿入される指を抵抗する事なく受け入れる。

耐えないと…。
頭の隅でパチンと爆ぜるように閃く。

分かった。声を出さないように…。
周りに悟らせないように頑張ればいいんだ。
これを耐えれたら、褒めてくれるだろうか…。

中に仕込んだローションが秀悟の指を包み、動きを助ける。ヌチュヌチュと音がしそうで、恥ずかしくて、口を手で押さえた。
このまま顔も隠したい。
恥ずかしくてどうにかなりそう。

嗚呼、全てが、晒される…。

指が増えて、中のローションが彼の指を伝って外に出そうだ。そんな事は彼は望んでない。
きゅっと締めて、少しでも漏らさないように…。
締め付ければ、彼の指をまざまざと感じる。
全身が勃ち上がってくる。

締め付けをものともぜず、グリッと指が刺し込まれた。
「ぅぐぅ…」
声を飲み込む。

プルプルと身体を震わし、手で口を押さえ、耐える。
サワサワクックッと感じるところを押される。
前立腺を刺激されてる。執拗にねちっこく刺激してくる。

グリっとされて、カッと目を見開き、前屈みで漏れ出そうになった声を抑える。

手すりに手を縋らせて支える。
尻を突き出して彼の指を更に受け入れている。
背中が細かく震えてるだろう。
内腿が震えてる。
容赦のない指の動きがオレを苛む。

胸がレースに擦れる。
立ってる乳首が更に刺激されて、今、コリコリに勃ち上がってると思われる。

前も勃ち上がって小さな布を越えて、先っぽが出てるかも知れない…。

なんて厭らしい身体…。
これがオレ…なんだ。
こんなに厭らしくて、嫌になる。
オレがオレじゃないみたいで、別な生き物になっていく。
ーーーーイヤ…。

孔が広がり、外気を中に感じた。十分に広がってる。いつでも彼を受け入れられる。

這入ってくる。来て、くれる…。

こんなイヤな自分でも彼は受け入れてくれるだろうか。
好きでいてくれるだろうか。

熱いアレの存在を後ろに感じた。
切っ先がビッタリと張り付いてる。ヒクついてる亀頭を感じる。オレの孔もヒクついてるだろう。
手指についてるローションを使っている感じがする。塗り込めてるんだ。
一気にくるの?

いいよ。キテ…。
耐えてみせるから。
孔を広げるような気持ちで全身で彼を、秀悟を受け入れようとしていた。

「可愛い事をしてくれるな。最後まで耐えろよ」
コクンと頷いた。
ズブズブと這入ってくる。肉輪を亀頭がめり込み通り過ぎて行こうと広げてカリがエラを張って皺を目一杯広げて押し込まれていく。

狭いところをブリンと過ぎれば、中に彼が突き刺さって突き進んでくる。
太い竿がオレの肉筒をみっちり満たして擦り、亀頭がさっき抉っていった前立腺をズルズリと擦りつけ押さえてくれる。刺激されっぱなしだ。

ズブズブと前後しながら肉棒が隘路を刺し拓いていく。
奥が、熱く、疼いて、疼いて…。
腰が揺れそうになるのを、手すりに縋りながら、耐える。動いたら声が出そうで、耐えるしか出来ない。

「ゔぐん、ん、ぅッ…」

花火の雷鳴のような音が激しくなってきた。
フィナーレが近いのだろうか。

背中から温もりが包んでくれた。
グッと手すりから剥がされた。

「耐えろ…」

短い命令。

ズクンと奥まで突き刺さった。
カッと口が開いた。
声は出ない。飲み込んだ。息だけが吐き出される。
声なき声が吐息となって漏れ出て消えた。

激しく胸が上下する。
腹の中でドクドクと秀悟が波打っている。

耐えた…。
唇が乾く。
ペロリと舐めた。
串刺しで彼に後ろから抱きしめられてる状態なのに、満足している自分がいた。

ハァハァ…
激しく息を吐いていた。
熱い。串刺しのまま動かない彼を受け入れてる後ろも、彼を抱き抱えてる腹も、まだ受け入れてない奥の奥も、熱く、熱く、疼いていた。

後ろで呻きと吐息を感じる。
彼も感じてくれてる。
嬉しい。
こんなオレでも感じてくれて嬉しい。

さわりとパーカーの布の上から胸を撫でられた。
唇を噛み締めて耐える。
カクカクと身体が揺れた。
乳首が快感に震えてる。もっと強い刺激を欲している。恥ずかしい…。

「耐えたな。もう少し頑張れよッ」

ま、まだ?!

腰が揺れた。
抽挿が始まった。ゆっくり、細かな揺れだが、確かな動きで翻弄しようとしてくる。

秀悟は、ココで、最後までする気だ。

身体が一瞬冷えて、燃え上がった。




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