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3.仕込みは上々。 ※
しおりを挟むあの快感を味わってしまうと…やめられない。
自分の尻に手を這わせる。
アイツの筋肉質ではあるが肉感的なデカい尻と違って、引き締まったケツだ。
プリッとはしてるが…。
あの女とは違う肉の絡みつきを指が、というかオレの感覚が覚えている。
洗浄魔法を施し、ローションは無いので、水に粘性を持たせたのを作って使ってみた。
意を決してそっと触る。触って、少し落胆した。固い。
アイツ、オレの身体は使わなかったのか…。使っても良かったのに…と思いつつ、指を動かす。
解してみた。
指を一本入れるのがやっとだが、いい感じに快感的なものはふわふわと広がってくる。
でも、あの感じとは程遠い。全然アレは来ない。
あの目眩く打ち寄せ翻弄してくれる快感の波が、懐かしく思えてきた。
あの感じを。アレだよ…。と、追い求めてる内に徐々に排泄孔は、受け入れる孔に変化して行った。
ーーーーー指じゃ物足りないし、あの感覚は来ない。
気持ちはよくなっていたが…。
なっていたが、あの強烈な快感はまだ来ない。
お!そうか!
アレがいる。
あの魔道具がいる。
今度買ってこよう。
街に買い出しに行った時、以前ローションで世話になった店を覗いたが、ハリ型はあるが動くモノはなかった。
店主には「いいアイデアをありがとう」と礼を言われて、大幅値引きで商品を購入させて貰った。
仕方なく動かないハリ型でアナニーをして、ある程度快感は得られるようにはなったが、物足りなさは相変わらずであった。
そして、怪しげな薬と酒を持って幼なじみの工房を訪れる事になったのだ。後悔はない!
昼間に火傷の薬を塗ってもらっての再度の訪問。事前に約束は取り付けてあったから不自然さは無いはず。
たまにこうやって以前から行き来はしてるのだ。大丈夫。
◇◇◇
久々に飲み会をする事になった。
俺としてはゆっくりアナニー気分だったんだが、まぁ、幼なじみとの宅飲みは嫌いじゃない。むしろ好きだ。
気が合うのもあるのだろう。酒量もほぼ同じ感じで遠慮は要らないのがいい。
確か父から土産に火酒を貰ったのがあったはず。アレを開けよう。
摘みを用意しながら待った。
工房兼俺の家とかしてる扉を元気よく叩く音が響く。
ちょっと身長が低い事を気にしてる幼なじみは力加減がイマイチ分からない。職業病のようなものだろうか。
木の扉は重厚な雰囲気に作ったが、そんなに丈夫じゃないんだよなぁ。
「いらっしゃい」
「ようッ」
折角表情筋を動かしてくれたのに、無表情で出迎えた。
方や酒と肴を掲げてにこやかにやってきた彼。
宴の始まりである。
夕刻から始まった酒盛りは夜が更けても杯のピッチは変わらなかった。
「摘みが少なくなってきたな。ちょっと作るか」
グラス片手にキッチンに向かう幼なじみを見送る。
流石に煤やらの汚れは綺麗さっぱり落ちしてきて、服も清潔な物に着替えて来ていた。
綺麗な金髪を乱雑に括っている。
俺のような赤み掛かった茶髪とはえらい違いだ。
瞳の色だって綺麗な青系の。甘いマスクが王子様風である。
因み俺は緑。この瞳の色だけはよく褒められる。
ガサツさが全てを台無しにしている。
俺たちって適度に入れ替えれたら、適材適所の職だったんじゃないかな。などと出来もしない事をあれこれ考えながら、グラスを傾けた。
入れ替わった時そんな事をほんの少し思ったのは内緒だ。
何やら大皿に作ってきた。
「食べきれんぞ」
「残ったら明日食べればいいさ」
カラカラと笑ってる。
「ちょっとトイレ…」
「いってら~」
戻ってきて、酒盛り続行。
身体の交換事件も酒の肴にして笑い話になっていた。
しこたま飲んだが、いつもならこんな量では酔わないはずだったんだが、どうも目がしょぼつく。
一重の腫れぼったい目を瞬かせ、太い眉を寄せた。
視界が歪んできた。不味いな…。
「すまん、潰れるかもしれん…」
まだ呂律は大丈夫そうだ。
「そうか。いいぞ。ベッド行くか?」
少し垂れた二重の目が細まってるように見える。
その辺にと言いたいところだが、確かにベッドで寝れるならそれに越した事はない。
机に手をつき立ち上がるが、コレは不味いを通り越している。年だろうか今まで経験した事にない酔い方だ。
すかさず手が出てきた。
肩を貸してもらってベッドに到着。
横になったと同時に瞼が降りてしまった。
◇◇◇
「やっと効いたか…」
「ん?」
返事が返ってきて、慌てたがよく観察すると、スースー寝ている。
反射のようだ。なまじ酒に強いのも考えものだ。
席を立つタイミングでちょいちょい薬を仕込んだ。身体が大きい分効きが悪いのか。なかなかタイミングが少なくて、半分諦めていたんだが、うまくいって良かった。
バレずに飲んでくれた。味の濃い目の料理で誤魔化せたようだ。
さて、こっからが本題。
洗浄魔法をかけて、メインイベントへの支度を整える。
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