ウブな二人のカウントダウン

アキノナツ

文字の大きさ
13 / 28
【本編】〇〇までのカウントダウン

13・手を濡らすまでのカウントダウン ※

しおりを挟む

週末、タケシの部屋にいる。
エッチな事する為じゃないよ。勉強会だよ。

ノートを広げて、問題を解いてます。
カツカツ、カリカリとペンが立てる音が響く。
「ラジオとかつけないの?」
沈黙というか音が少な過ぎて、なんだろう…。オレんが賑やか過ぎるんだろうか。

「そうだな…。音楽かけようか…」
タケシの音楽趣味って、スマホで聴いてるのは、話題の音楽ばかりだったけど。

様子を見に這って、コンポのところで作業してるタケシに近付く。

クラシックにジャズ(?)…えーと、オレ分かんない。ラックに横文字のジャケ。

「賑やかなのがいい?」
「うん。ゲーム音楽みたいな派手なの」
「スカパンクバンドのがあったなぁ……」
再生ボタン。
確かに賑やか。青空みたいに気持ちいい音楽。
「ノリノリで済ませるべッ」
くるっと回れ右で、ハイハイで戻る。

音楽に耳を浸しながら、サクサク進めて、終わった!

万歳しながら、顔を上げたら、タケシがローテーブルを挟んで向こう側で頬づえして、じっと見ていた。

「なぁ…、昨日の続きしないか?」
え…。
「昨日の?」
分かってるけど、訊いてみた。
エロい目で見られてるし。
オレもたぶんエロい事考えてるから、そんな感じなんだと思う。

「鍵かけてるし。音楽はエンドレスにしてるから」

ズッと横にきた。
きったーーー!

ピッタリ身体をくっつけきた。
オレからも身体を寄せる。

OKです。

ヤりたいお年頃ってヤツだね。興味はあるんです。気持ちいい事もあるんだけど、昨日の続きとなると、後ろに指入れるヤツだよね。アレはどうも良く分かんないんだよなぁ。
でも、頑張んないとタケシの入らないし……。

キスは気持ちいいので、タケシの唇にオレからキスした。

スイッチが入ったみたいです。

この前は、ふかふか加減を知りたいが為にダイブしたベッドに押し倒されてる。

屋上の動き辛い体勢とは雲泥の差。
気持ちいいだけが駆け巡る。
タケシの手がオレの身体の上を撫で回して、舌は口の中で暴れ回ってる。
胸の前で手が円を描いてる。

「なんで、胸?」
タケシが離れた隙に訊いてみた。
返事がない。手は止まったけど。

「俺、女じゃないぞ?」
オレの服を脱がしてるタケシの目がギラギラしてて、コワイ。眼光鋭いんだよな。
そこも好き。

「分かってる」
オレを脱がし終わったタケシは、自分の服を脱いでた。

オレは裸になった胸を寄せてみた。んー、女みたいな谷間は出来ないな…。
「煽らないでくれないか?」
「え…。煽ってる?」
分からん。
首を傾げる。

「お前は、俺でグッとこねぇのかよ」
胸を撫で、乳首を摘んで捏ね出した。

「擽ったいよ。オレは…そうだなぁ」
胸の上の手を掴んだ。されるがままにしてくれてる。
片手を口元に引っ張ってくる。
もう片方は胸の上のまま。

「この手が好き。指が好き。グッとくる」
指に舌を這わした。
長い人差し指と中指を口に咥える。
ねっとり舌を這わせて、チュポッと指を解放させて、するっと掌を頬にあてた。

「この手と指に触られてると思うとグッとくるよ」

上から見下ろしてたタケシの喉仏がゴクっと動く。
煽ってるのかもしれないかぁ、困ったね。
ガバッと視界が暗くなる。

激しいキスでどうにかなりそう!

オレの陰茎を扱き出した。
オレもタケシのを掴んだ。
ドクンッと波打つ。熱くて太くて、掴んだまま動けなくなった。

キスが止まった。
タケシが何かに耐えてる。
あー、ごめん。感じちゃった?
分かるよ。オレもそうだから。

「ヌき合う?」
提案してみる。
やってみたかったんだ。
「おぅ」
抱き起こしてくれた。
向き合って、互いを扱き始めた。

うっわぁ! めっちゃくる!

「すっげぇな…」
オレの率直な感想。直ぐにでもイキそう。
「そう、だな…」
なんか耐えてる。イってもいいのに。

「イったら?」
「すぐイったら、面白くないべ」
「そうだな。勝負する?」
なんとなく言った言葉をこのあと後悔した。
「勝ったら何してくれる?」
勝の前提かよ。試合前の目みたい。
その眼光にぼうっとなってた。

陰茎眺めながら、訊かれた事を反芻する。
「ちんこ舐めてやる……」
ぼんやり答えてた。

「訂正なしなッ」
はぁあ? オレなんて言った?!!!

訂正云々言う前に、亀頭を中心に本気モードでタケシが扱き始めた。

「ま、待ってぇぇぇ」
オレも負けじとタケシのを触るが、ねっとりした指の動きに視界まで犯されて、オレの好きな何度もおかずにしてた指がリアルに襲ってくる。
腰が揺れて、手が思うように動かずに、そうこうしてる内に、あっけなく果ててしまった。
タケシの手がオレの精液で濡れている。

「勝ったな」
タケシが雄の色香を漂わせていた。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?

cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき) ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。 「そうだ、バイトをしよう!」 一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。 教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった! なんで元カレがここにいるんだよ! 俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。 「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」 「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」 なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ! もう一度期待したら、また傷つく? あの時、俺たちが別れた本当の理由は──? 「そろそろ我慢の限界かも」

かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい

日向汐
BL
過保護なかわいい系美形の後輩。 たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡ そんなお話。 【攻め】 雨宮千冬(あめみや・ちふゆ) 大学1年。法学部。 淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。 甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。 【受け】 睦月伊織(むつき・いおり) 大学2年。工学部。 黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。

ずっと好きだった幼馴染の結婚式に出席する話

子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき 「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。 そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。 背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。 結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。 「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」 誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。 叶わない恋だってわかってる。 それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。 君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。

イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです! 元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。 持ち主は、顔面国宝の一年生。 なんで俺の写真? なんでロック画? 問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。 頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ! ☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。

完結|好きから一番遠いはずだった

七角@書籍化進行中!
BL
大学生の石田陽は、石ころみたいな自分に自信がない。酒の力を借りて恋愛のきっかけをつかもうと意気込む。 しかしサークル歴代最高イケメン・星川叶斗が邪魔してくる。恋愛なんて簡単そうなこの後輩、ずるいし、好きじゃない。 なのにあれこれ世話を焼かれる。いや利用されてるだけだ。恋愛相手として最も遠い後輩に、勘違いしない。 …はずだった。

【bl】砕かれた誇り

perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。 「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」 「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」 「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」 彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。 「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」 「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」 --- いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。 私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、 一部に翻訳ソフトを使用しています。 もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、 本当にありがたく思います。

【完結】抱っこからはじまる恋

  *  ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。 ふたりの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります。 YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。 プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら! 完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 BLoveさまのコンテストに応募しているお話に、真紀ちゃん(攻)視点を追加して、倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

僕の恋人は、超イケメン!!

BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?

処理中です...