私たちだけ24時間オンライン生産生活

滝川 海老郎

文字の大きさ
54 / 65

54. 苗字制度

しおりを挟む
 時間は丁度ゲーム内時間でお昼の鐘が鳴った時、ワールドアナウンスが流れる。

 『アップデートで苗字・聖名システムが実装されました。詳細は公式のお知らせをご覧ください』

 街を歩いていたら、いきなりだった。
 どれどれお知らせを見てみよう。


 ■苗字・聖名システム実装のお知らせ
 西暦20xx年 8月 4日(土) 16:00 / ホイップ記念暦380年 5月 20日(日) 12:00

 オンラインアップデートにより、苗字・聖名システムが実装されました。
 苗字は、アップデート後、メニューのステータスからすぐに自由につけることができます。
 現在のログインで設定しない場合は、次回ログイン時に仮想空間へ一時飛ばされて、苗字を設定後に、ワールドへログインできるようになります。
 苗字に使用できるのは正しい発音が可能なカタカナの組み合わせだけです。
 名前、苗字、その組み合わせなどでAIが公序良俗に反すると判断した場合、その苗字は設定することはできません。
 既存のキャラクターネームに苗字を含めていた場合は、名前・苗字に分割することも可能です。
 また既存の名前を苗字に設定し、名前のほうを新しくつけることも可能です。
 いままで名前は重複を許可していませんでした。
 新しく名前・苗字を設定するときに、名前および苗字の重複が可能になります。
 苗字を設定できるのは一度きりなので、注意してください。

 同じ苗字を設定した場合、今後、家族システムなどに使用される可能性があるため「兄弟・姉妹・親子」などにしたい場合は、同じ苗字を設定することを推奨します。
 なお今後実装される結婚システムでの相手とは、別の苗字でも問題ありません。
 予定されている結婚システムでは、夫婦別姓を採用する予定です。

 聖名、ホーリーネームはシステムにより自動で設定されます。名前・苗字の両方が重複していたとしても、聖名により完全に同じ名前にならないように調整されます。
 通常はアルファベット一文字で表示されます。
 正式な聖名は長い名前となっています。

 今後とも、WVROをよろしくお願いします。  WVRO開発チーム一同


 三人で苗字について相談することになった。

「苗字どうしよっか? バラバラに決める? それとも三姉妹にする?」
「あー、お知らせによると今後三姉妹ってのもできるのか、うーん」
「ワタクシはどちらでも構いませんわ」
「別に実際に姉妹設定にしなくてもいいけど、姉妹を選択肢として残すなら、同じ苗字にしよっか?」
「じゃー、わかった。一人一つずつ候補言ってみよう」

 しばらく苗字候補を考える。

「私はギルバート」
「あたしは、ブラウン」
「ワタクシは、アンドリューとかどうでしょう」
「りー、理由は?」

「私は何となく」
「わたしは、英語の教科書の最初の人っぽいやつ」
「ワタクシは格好良さそうなものを」
「それじゃあ、三択サイコロで決めるね。電子のシステムの神さまの言う通り――」

 システムさんは親切で、色々な数の目のサイコロが実装されている。
 3つ目のサイコロは正六面体のサイコロに同じ数字が2個ずつ書かれている。
 ホログラムで上から降ってきて、手のひらの上で止まった。

「あ、2だね。ブラウンだわ」

 いそいそと、それぞれホログラムを操作して、苗字と聖名を決定した。

「私はミケ・キャロット・ブラウン。ホーリーネームはCだったわ」
「あたしはクルミ・メープル・ブラウン。Mだね」
「ワタクシはサクラ・オイスター・ブラウン。Oですわ」

「なんだろう、ホーリーネームは食べ物なのかな」
「んー。そうかもしれない」

 フレンドリストを確認してみたけれど「クルミ・M・ブラウン」と表示されるようだ。
 他の人たちにはまだついていなかった。

 お昼は、その辺で食べたい。しかし休みだ。
 さっき肉串は食べたけど。

しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー

びーぜろ
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。 理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。 今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。 ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』 計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る! この物語はフィクションです。 ※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

最安もふもふ三匹に名前をつける変な冒険者ですが、この子たちの力を引き出せるのは私だけです ~精霊偏愛録~

Lihito
ファンタジー
精霊に名前をつける冒険者は、たぶん私だけだ。 うさぎのノル、狐のルゥ、モモンガのピノ。三匹とも最安の契約で、手のひらに乗るサイズ。周りからは「手乗り精霊で何ができる」と笑われている。 でも、この子たちへの聞き方を変えるだけで、返ってくる答えはまるで違う。三匹の情報を重ねれば、上位の精霊一体では見えないものが見える。 上位パーティが三度失敗した大型討伐。私は戦わない。ノルに地中を、ピノに上空を、ルゥに地上を調べさせて、答えを組み上げる。 ——この世界の精霊の使い方、みんな間違ってませんか?

処理中です...