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「勝手に盛ったのは申し訳なかった。だがこういう薬は心理的な効果が発揮されない状況で試すべきだと言われてしまったので仕方なかったのだ。それに私には君しか頼れる人がいない」
色々と言いたいことはあったが、数秒掛けて大半を飲み込む。
「……前から思っていたのだけど。どうしてこの薬を研究してるの?」
「世の中の情熱を忘れた夫婦を救うため、……か?」
「ちゃんと答えて」
「怒らないで聞いてほしいのだが、基本的に興味本位だ」
ベルタはアウリスを冷ややかに見つめた。
「今度、書斎にある趣味の悪い本を一掃するわ」
「いや、待ってくれ。私は断じて君を縛り上げたいなどとは」
「お水を飲んでくる」
ソファを立ったはずが、気づけば軽い衝撃とともにアウリスの膝の上にいた。
お腹に手を回されて体が密着する。服越しの体温を感じ、ベルタは一瞬動けなかった。
「だ……駄目」
首筋に唇が噛み付く。肌を食みながらずり上がり、耳をちろちろと舐める。
「甘えたって……駄目なんだから」
「だが、太ももがびくびくしてるぞ」
指摘されて唇を噛む。
アウリスが囁いた。
「許してくれ。朝から君に触れたくて仕方なかったのだ」
「……っ」
吐息すら愛撫のようだ。逃げることを忘れたベルタをアウリスの腕がかき抱く。
「ベルタは? 期待しなかったのか?」
嘘はつけなかった。
押し黙ったままの顎を捕まえられ、肩越しに激しく唇を吸われる。
「んん……!」
ブラウスと下着を肩から下され、あらわになった肌を欲情に駆られた指先がまさぐる。乳首をつつかれ、ベルタは解放された息を乱して喘いだ。
「もうこんなに硬くなってる。待ちわびていたようだな……?」
「あぁぁ……っ!」
アウリスはそこを強めにこね回し、両方同時につまむ。少し乱暴なほどだが、興奮しきった体は甘ったるい痺れを感じた。
膝の上で悩ましく悶える体を抱き、アウリスが囁く。
「ベルタ、やっぱり縛ってもいいだろうか」
「え……?」
取り出されたのは腕ほどの長さしかない毛糸だ。練習中にほぐれてしまった部分から切り落としたものだった。
「な、何するの?」
アウリスは答えないまま、毛糸の一端をベルタの乳首に結びつけた。
「うそ……っ!」
止めようとしたが既に遅く、結わえられた毛糸をぴんと引っ張られ、ごまかしようのない高い声がもれる。もう片方も結ばれてしまい、ベルタの乳首はほとんどたわみのない毛糸で繋がれた。
これでは少し身じろぎするだけで互いが引っ張られてしまう。アウリスはその毛糸を遊ぶように弾いた。
「ぁあんっ!」
ベルタの背筋が仰け反り、乳首がさらに引っ張り合う。緊張した毛糸を擦られ、僅かな振動に腰がくねる。その度にお尻が硬いものを踏む。アウリスの雄だ。
「こんなの……駄目ぇ……!」
訴えるようにアウリスへ縋り付くが、執拗な責めはベルタが懇願するようになるまで止まらなかった。
「……ベルタ、こっちを向いてごらん」
「あぁ、はぁ……」
ようやく腕が離れたことにほっとして、ふらふらと立ち上がる。
もう熱に浮かされた頭では何も考えられなかった。アウリスと向かい合うように膝をまたぎ、当然のように脚を開いてスカートを太腿までたくし上げる。
欲望を包み隠さず見せびらかす淫靡な姿だ。アウリスはそれを眺めて打ち震えた。
「もっとこっちへおいで」
ベルタがにじり寄ってくると、アウリスは下着を引っ張り、その隙間に取り出した自身を突き入れた。
「あ……!?」
こり、と花芯を潰し、大きな質量が陰唇の間に挟まる。
ベルタは無意識に腰を揺らした。
「アウリス……アウリス」
返事を求めて目の前の体にしがみつく。下りたスカートの中で腰の動きが大きくなり、くちゅくちゅと淫らな水音が鳴り響く。
ベルタはうっとりと自身を掻いた。肉の段差にひだを引っ掛け、花芯を押しつぶしながら滑り戻すと、蜜口を先端に押し当てる。
アウリスもその動きに気づき、くすぐるように自身の腰を揺らした。
「欲しい?」
ベルタは何度も頷き、自分から押し入れる仕草すら見せる。
口の端を上げ、アウリスは腰を僅かに突き上げた。
「あ……!」
一瞬だけ感じた快感が、たがを外した。
ベルタは自ら体を浮き沈みさせた。徐々に結合を深め、最も太い先端で自分をこじ開けていく。
「んっ、んぁっ、あはぁっ」
アウリスの目の前で繋がれた胸が躍る。毛糸に噛み付いて引っ張ると、怯えまじりの嬌声が上がった。
片方から輪っかが抜け、上気した細い体がしなって悶える。アウリスはベルタをソファへ寝かせ、より深く自身を差し込んだ。
「あぁぁ!」
甘美を味わう嬌声がアウリスの腰を追い立てた。残る毛糸の輪も引き抜き、赤く充血した乳首にむしゃぶりつく。
「アウリス、アウリスっ……ぁ、ああっ!」
「ベルタ……ッ!」
長く続いた真っ白な緊張の後もベルタの中の杭は硬いままを保った。
息を整える間も惜しんでぶつけられた唇から舌がねじ込まれる。
「寝室へ行こう」
「……うん」
燃えるように熱い体を整えた衣服に隠し、二人は廊下を渡って寝室へ入った。
重ねた交わりは数え切れなかった。アウリスはベルタにいろんな体勢をとらせ、深みを目指して肌を何度も叩きつけた。ベルタは幾度となくぶつけられる欲望の証をシーツにこぼしながら、声が枯れてもなお快感に溺れた。
疲れ果てた体を休ませたのは、暗くなった空に月が輝いた頃だった。
夢を見た。
以前見た夢に似ていた。白薔薇の花畑をアウリスがさまよっている。
相変わらず一輪ずつ薔薇を覗き込んでいる。一つ一つ手にとって、他と違う薔薇を探している。
以前と違うのは、アウリスが触れた薔薇は朽ち果ててしまうことだ。
そうやって枯らされた薔薇のせいで、いつしか辺り一面は灰色だった。
「……で、あと、そのぉ、あれのことなんですけど」
コルトがためらいながら切り出す。アウリスは書類から目を上げなかった。
「ああ、まあまあだった」
「あ、そうですか?」
「速攻なのは評価するが、効きすぎるのが難点だな。刺激性物質をたんまり入れたのではないか?」
「そうかもしれませんねぇ、前回『効いた気がしない』と仰られたせいかもしれません」
「次は加減を考えるように言っておいてくれ。これでは毒物だ」
「分かりました。じゃ、これで失礼します」
コルトは額の汗を拭きながら書斎を出ていった。
ドアが閉まると、アウリスは本棚の方へ声を掛ける。
「私の演技はなかなかだっただろう」
ベルタは本棚の陰から呆れ顔を出した。
「そうね。でもコルトに同情したわ」
「彼はこれが仕事だ。貧乏くじを引いたというやつだ」
「災難ね」
アウリスへ歩み寄り、広げられた腕に抱かれて膝の上に座る。ベルタの重みを受け、アウリスは心地よさそうに目を細めた。
「あと何度、君を抱けばいいのだろうな」
その視線をたどり机の上を見る。
瓶に閉じ込められた黒薔薇は今日も瑞々しい。
「咲いてるわね」
「ああ」
落胆はしなかった。
少し前までは刺々しいその姿に様々な感情を抱き、見る度に忘れがたい記憶が胸を突き刺していたというのに。
諦めではない。受容でもない。意味が変わったのだ。
「君との絆……と言うにしては毒々しすぎるか」
ベルタは驚いて振り返った。
「ん?」
「あの……わたしも同じことを考えたの」
「それは枯らしづらいな」
二人で困り笑いを浮かべあった。
「ねぇ、アウリス。思ったのだけど」
「なんだ?」
ベルタは自信なく声を低める。
「この薔薇はわたしたちが本物の夫婦になったら枯れるんじゃないかしら」
「本物の? 今以上に?」
「まだ子どもがいないじゃない。と言っても、この調子だとすぐにできてしまいそうだけど……。他にも、互いの両親に夫婦だと認めてもらわなきゃいけないし。色々よ」
紫色の瞳が揺らぐ。
だがベルタが顔を上げた時、アウリスはもう表情を取り繕っていた。
「そうだな。色々ある」
「でしょう。だから……これからもよろしくね」
白皙のかんばせが美しい微笑みを作った。
「ああ……よろしく、ベルタ」
色々と言いたいことはあったが、数秒掛けて大半を飲み込む。
「……前から思っていたのだけど。どうしてこの薬を研究してるの?」
「世の中の情熱を忘れた夫婦を救うため、……か?」
「ちゃんと答えて」
「怒らないで聞いてほしいのだが、基本的に興味本位だ」
ベルタはアウリスを冷ややかに見つめた。
「今度、書斎にある趣味の悪い本を一掃するわ」
「いや、待ってくれ。私は断じて君を縛り上げたいなどとは」
「お水を飲んでくる」
ソファを立ったはずが、気づけば軽い衝撃とともにアウリスの膝の上にいた。
お腹に手を回されて体が密着する。服越しの体温を感じ、ベルタは一瞬動けなかった。
「だ……駄目」
首筋に唇が噛み付く。肌を食みながらずり上がり、耳をちろちろと舐める。
「甘えたって……駄目なんだから」
「だが、太ももがびくびくしてるぞ」
指摘されて唇を噛む。
アウリスが囁いた。
「許してくれ。朝から君に触れたくて仕方なかったのだ」
「……っ」
吐息すら愛撫のようだ。逃げることを忘れたベルタをアウリスの腕がかき抱く。
「ベルタは? 期待しなかったのか?」
嘘はつけなかった。
押し黙ったままの顎を捕まえられ、肩越しに激しく唇を吸われる。
「んん……!」
ブラウスと下着を肩から下され、あらわになった肌を欲情に駆られた指先がまさぐる。乳首をつつかれ、ベルタは解放された息を乱して喘いだ。
「もうこんなに硬くなってる。待ちわびていたようだな……?」
「あぁぁ……っ!」
アウリスはそこを強めにこね回し、両方同時につまむ。少し乱暴なほどだが、興奮しきった体は甘ったるい痺れを感じた。
膝の上で悩ましく悶える体を抱き、アウリスが囁く。
「ベルタ、やっぱり縛ってもいいだろうか」
「え……?」
取り出されたのは腕ほどの長さしかない毛糸だ。練習中にほぐれてしまった部分から切り落としたものだった。
「な、何するの?」
アウリスは答えないまま、毛糸の一端をベルタの乳首に結びつけた。
「うそ……っ!」
止めようとしたが既に遅く、結わえられた毛糸をぴんと引っ張られ、ごまかしようのない高い声がもれる。もう片方も結ばれてしまい、ベルタの乳首はほとんどたわみのない毛糸で繋がれた。
これでは少し身じろぎするだけで互いが引っ張られてしまう。アウリスはその毛糸を遊ぶように弾いた。
「ぁあんっ!」
ベルタの背筋が仰け反り、乳首がさらに引っ張り合う。緊張した毛糸を擦られ、僅かな振動に腰がくねる。その度にお尻が硬いものを踏む。アウリスの雄だ。
「こんなの……駄目ぇ……!」
訴えるようにアウリスへ縋り付くが、執拗な責めはベルタが懇願するようになるまで止まらなかった。
「……ベルタ、こっちを向いてごらん」
「あぁ、はぁ……」
ようやく腕が離れたことにほっとして、ふらふらと立ち上がる。
もう熱に浮かされた頭では何も考えられなかった。アウリスと向かい合うように膝をまたぎ、当然のように脚を開いてスカートを太腿までたくし上げる。
欲望を包み隠さず見せびらかす淫靡な姿だ。アウリスはそれを眺めて打ち震えた。
「もっとこっちへおいで」
ベルタがにじり寄ってくると、アウリスは下着を引っ張り、その隙間に取り出した自身を突き入れた。
「あ……!?」
こり、と花芯を潰し、大きな質量が陰唇の間に挟まる。
ベルタは無意識に腰を揺らした。
「アウリス……アウリス」
返事を求めて目の前の体にしがみつく。下りたスカートの中で腰の動きが大きくなり、くちゅくちゅと淫らな水音が鳴り響く。
ベルタはうっとりと自身を掻いた。肉の段差にひだを引っ掛け、花芯を押しつぶしながら滑り戻すと、蜜口を先端に押し当てる。
アウリスもその動きに気づき、くすぐるように自身の腰を揺らした。
「欲しい?」
ベルタは何度も頷き、自分から押し入れる仕草すら見せる。
口の端を上げ、アウリスは腰を僅かに突き上げた。
「あ……!」
一瞬だけ感じた快感が、たがを外した。
ベルタは自ら体を浮き沈みさせた。徐々に結合を深め、最も太い先端で自分をこじ開けていく。
「んっ、んぁっ、あはぁっ」
アウリスの目の前で繋がれた胸が躍る。毛糸に噛み付いて引っ張ると、怯えまじりの嬌声が上がった。
片方から輪っかが抜け、上気した細い体がしなって悶える。アウリスはベルタをソファへ寝かせ、より深く自身を差し込んだ。
「あぁぁ!」
甘美を味わう嬌声がアウリスの腰を追い立てた。残る毛糸の輪も引き抜き、赤く充血した乳首にむしゃぶりつく。
「アウリス、アウリスっ……ぁ、ああっ!」
「ベルタ……ッ!」
長く続いた真っ白な緊張の後もベルタの中の杭は硬いままを保った。
息を整える間も惜しんでぶつけられた唇から舌がねじ込まれる。
「寝室へ行こう」
「……うん」
燃えるように熱い体を整えた衣服に隠し、二人は廊下を渡って寝室へ入った。
重ねた交わりは数え切れなかった。アウリスはベルタにいろんな体勢をとらせ、深みを目指して肌を何度も叩きつけた。ベルタは幾度となくぶつけられる欲望の証をシーツにこぼしながら、声が枯れてもなお快感に溺れた。
疲れ果てた体を休ませたのは、暗くなった空に月が輝いた頃だった。
夢を見た。
以前見た夢に似ていた。白薔薇の花畑をアウリスがさまよっている。
相変わらず一輪ずつ薔薇を覗き込んでいる。一つ一つ手にとって、他と違う薔薇を探している。
以前と違うのは、アウリスが触れた薔薇は朽ち果ててしまうことだ。
そうやって枯らされた薔薇のせいで、いつしか辺り一面は灰色だった。
「……で、あと、そのぉ、あれのことなんですけど」
コルトがためらいながら切り出す。アウリスは書類から目を上げなかった。
「ああ、まあまあだった」
「あ、そうですか?」
「速攻なのは評価するが、効きすぎるのが難点だな。刺激性物質をたんまり入れたのではないか?」
「そうかもしれませんねぇ、前回『効いた気がしない』と仰られたせいかもしれません」
「次は加減を考えるように言っておいてくれ。これでは毒物だ」
「分かりました。じゃ、これで失礼します」
コルトは額の汗を拭きながら書斎を出ていった。
ドアが閉まると、アウリスは本棚の方へ声を掛ける。
「私の演技はなかなかだっただろう」
ベルタは本棚の陰から呆れ顔を出した。
「そうね。でもコルトに同情したわ」
「彼はこれが仕事だ。貧乏くじを引いたというやつだ」
「災難ね」
アウリスへ歩み寄り、広げられた腕に抱かれて膝の上に座る。ベルタの重みを受け、アウリスは心地よさそうに目を細めた。
「あと何度、君を抱けばいいのだろうな」
その視線をたどり机の上を見る。
瓶に閉じ込められた黒薔薇は今日も瑞々しい。
「咲いてるわね」
「ああ」
落胆はしなかった。
少し前までは刺々しいその姿に様々な感情を抱き、見る度に忘れがたい記憶が胸を突き刺していたというのに。
諦めではない。受容でもない。意味が変わったのだ。
「君との絆……と言うにしては毒々しすぎるか」
ベルタは驚いて振り返った。
「ん?」
「あの……わたしも同じことを考えたの」
「それは枯らしづらいな」
二人で困り笑いを浮かべあった。
「ねぇ、アウリス。思ったのだけど」
「なんだ?」
ベルタは自信なく声を低める。
「この薔薇はわたしたちが本物の夫婦になったら枯れるんじゃないかしら」
「本物の? 今以上に?」
「まだ子どもがいないじゃない。と言っても、この調子だとすぐにできてしまいそうだけど……。他にも、互いの両親に夫婦だと認めてもらわなきゃいけないし。色々よ」
紫色の瞳が揺らぐ。
だがベルタが顔を上げた時、アウリスはもう表情を取り繕っていた。
「そうだな。色々ある」
「でしょう。だから……これからもよろしくね」
白皙のかんばせが美しい微笑みを作った。
「ああ……よろしく、ベルタ」
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