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舞い上がった髪を押さえるように、サイトスの腕が私の頭を抱く。
「この下には何があるんだって?」
「溶解炉……この施設全体で一つの炉を共有して、精製された鉄を各棟で分け合ってるみたい」
当然、灼熱のプールがこの下でむき出しになっているわけじゃない。だけど、そこから生み出される熱を完全に堰き止める術はなかったんだろう。本来、ここに来る時は防護服を着るはずだ。
「ここから先はもうアイビーには無理だ」
軟弱な私の体は、既にそれを感じ始めている。
けど、まだ意思は折れてない。
首を横に振ると、サイトスもまた振った。
「今はムキになってるだけだ」
サイトスの言葉はそのまま自問の言葉になる。だけどやっぱり、私の心は変わらない。
「一緒に行く」
髪がまた風に踊り始めた。サイトスの両手が言葉を探して宙を漂う。
「なあ、危険だからってだけじゃない。馬鹿馬鹿しいこと言うようだけど、この世界には知らなくてもいいことがごまんとあるんだ。知ってしまったらもう、今までどおりには暮らせなくなる。その覚悟があるのか?」
「……それ、何のこと?」
「アイビー!」
詰め寄るサイトスは切実だった。
……こんな人の姿には見覚えがある。
その人は私の身を一番に案じて、そして消えた。
「私は……私を分かってくれた人と一緒にいたい。……それに、人工知能に好かれるような人間なんだから、もう普通じゃないよ。だからここまで来れたの」
全身に汗が滲んでくるけど、そのそばから乾いていく。
「それに、サイトスをここで一人にさせたくないよ」
ひとしきり葛藤した腕が、行く先を指差す。
「きっと途中で引き返したりなんかできないぜ」
「いいよ」
数秒の逡巡の後、恐る恐る、彼は頷いた。
十数人は一度に乗れそうな広いリフトに乗り込み、私は上着を脱いで熱に備える。
天井から吊り下がっている操作パネルのボタンを押し込むと、短いブザー音と共に、ゆっくりと下がり始めた。
太い鉄の柵の外には年月に汚れた壁しかない。それを見つめる間にどれくらい経ったのだろう。突然、下から窓ガラスがせり上がり、そこに景色が現れた。
もうもうと立ち上る蒸気に煙った巨大な空間だ。空中ではコンテナがアームに吊り下げられてどこかへ走り去り、その下には途方もないほど太いパイプが壁から何本も伸びている。
溶解炉が近いんだ。
もっとよく見ようと一歩踏み出した途端、くらりと視界が揺れた。
全身に熱が篭ってるのが分かる。
こんなことになるなんて全然予想できなかった。やっぱり私は詰めが甘い……。
突然、リフトに衝撃が走った。
「わっ」
振り返ると、サイトスが腕と膝を突いている。
「サイトス?」
しゃがんで顔を覗き込む。表情はなくとも、具合が悪いことは感じ取れた。
「大丈夫?」
彼はジャケットのジッパーを下げ、弱々しく身じろぎした。
脱ごうとしたのかもしれない。襟元を掴んでそれを手伝おうとした時、手が首元に触れる。
「あっ……」
熱い。
オーバーヒート。それに思い当たる。
機械の最大の問題は発熱だ。どんな機械も電流が流れれば必ず熱を生み出す。それをどれだけ処理できるかで、機械の性能は変わる。
完璧に見えるファミリアーの実体ボディですら排熱の問題は解決し切れておらず、だから彼らは人間生活の中で活動することができない。
それに比べてサイトスは……本当にロボットと同じような体なら、その排熱処理機能は奇跡的なほど高いことになる。
だけど、この環境じゃどんな性能も意味がない。今のサイトスは、金属という金属に熱を溜め続けてる。
それに対する有効な対処法は、ない。
「サイトスこそ、上に残っていた方が良かったね」
いくら待っても反応のない沈黙に、乾いた笑みが引っ込む。
後悔ばっかりだ。
問題という問題が全部致命的だ。
せめて、活動停止したらどうすべきか今のうちに訊いておかなきゃ……。
「ねえ」
「俺が行かないと意味がないんだ」
ぞっとする。ようやく返事をした電子音声は、抑揚を失くし始めていた。
「誓ったんだ。兄貴を見つけ出すと。最後まで生き抜くと」
咄嗟に彼の体を掻き抱いた。なるべくくっついて、熱が少しでも自分へ移るようにして。
「サイトス、大丈夫だよ」
「約束した。眷属は太陽を見ると。エンフィレウムはいずれ崩壊する。聖典はそれを予言している」
「……え?」
無感動な機械が喋り続ける。
「天を払いのけて。黒い霧を晴らし。星は暗闇より。聖典を捨てた新たな血脈。文明の川。エンフィレウムは秘匿する。炎を盗んだ人間。炎から生まれた人間」
「サイトス!」
肩を乱暴に揺らすと、なすがままに振り回された頭に頭突きされそうになった。
「うぅ?」
調子を取り戻した声色に、どっと緊張が解ける。
人の心配をよそに、フェイスシールドは視線をかち合わせると、おどけて首を傾げた。
「アイビー、今くっついたら焦げちまうよ」
無視して抱きしめると、意外と力強い腕に引きはがされる。
「さっきのはちょっと、防衛反応で記憶整理が始まっただけだ。気にすんな!」
「それって壊れかけ……」
「俺は溶岩の中で五秒は泳いでられる自信があるんだぜ。この程度で壊れるわけないだろ」
視界が灰色になっていく。ようやく着いたのかな。
「アイビー?」
なんだか暗くなってきた。それに、体も軽いし、サイトスの声が遠――
――?
「ああ……!」
床に寝かされてると分かったのは、サイトスが覆い被さってきたからだった。
「やっと目が覚めた!」
硬い頭に頬ずりされて、その冷たさに驚く。
それどころか、空気も何もかもが違っている。
「ここ…………」
声は掠れて全然出なかった。全身から水分が抜けたみたいな、ひどい渇きを感じる。
「赤外線見たら、この部屋の壁だけ温度が低かったんだ。それで咄嗟に飛び込んだらこんな楽園だったってわけ! まったく、アイビーが気失っちまった時はどうしようかと思ったよ! なあ喉渇いてるだろ? 今、水やるよ」
サイトスはまくし立て終わると、俊敏に立ち上がってそばの戸棚を探った。
起き上がらないうちから分かるくらい、部屋の中は雑然としている。箱だの古い機械だの、がらくたらしきものがうずたかく積み上げられているのだ。
それら荷物の影になっている天井の明かりが逆光となって差し込んできている。その光を透かして空中に埃が舞っているのが見えた。
私は部屋の入り口の前に、サイトスのジャケットを下に敷き、自分の上着を枕にして寝ていた。
サイトスがこっちに向き直り、狭そうにしゃがみこむ。
「水って言っても、俺の体内循環水だけど」
その意味は、片手に握っている鉄板片を見てようやく分かった。
「サ……」
「神経コードを覆ってるクッションチューブの中身が飲料水なんだ。ホントだぜ。雑菌が少ないからチューブが傷つきにくいんだ。それに、テープも見つけたからなんてことない」
止めようとしても全身が重くて腕すら満足に持ち上がらない。
咄嗟に目を瞑った。彼がなんの躊躇いもなく、自分に切っ先を押し付けたから。
「……ほら」
上半身を起こされても、怖くて目が開けられない。瞼の裏になけなしの涙が溜まっていく。
「泣くなよ。泣きたいのはこっちなんだ」
優しい声が頭上で聞こえた。後ろから抱きしめられて、唇にひんやりしたものが当たる。
本能のまま、私は傷口を吸った。温くて、いつも飲んでいるような普通の水の味が口の中に広がって、体が必要なだけ延々とそれを飲んだ。
目を開いた。零れた涙が頬を伝う。
「……っはあ……うう」
「泣くなって」
力の入らない手で細い傷口にダクトテープを貼った。それからめくれた皮膚をなるべく綺麗に戻して、上着に入れていたハンカチを巻いて結んだ。
情けなくて、どうしようもなくてその腕を胸に抱く。それに応えて、彼の逆の手が頭をくしゃくしゃ撫でた。
静寂の中で鼓動が震えている。
彼の腕もまた、微かに。
「なあ。見つけたんだ」
「この下には何があるんだって?」
「溶解炉……この施設全体で一つの炉を共有して、精製された鉄を各棟で分け合ってるみたい」
当然、灼熱のプールがこの下でむき出しになっているわけじゃない。だけど、そこから生み出される熱を完全に堰き止める術はなかったんだろう。本来、ここに来る時は防護服を着るはずだ。
「ここから先はもうアイビーには無理だ」
軟弱な私の体は、既にそれを感じ始めている。
けど、まだ意思は折れてない。
首を横に振ると、サイトスもまた振った。
「今はムキになってるだけだ」
サイトスの言葉はそのまま自問の言葉になる。だけどやっぱり、私の心は変わらない。
「一緒に行く」
髪がまた風に踊り始めた。サイトスの両手が言葉を探して宙を漂う。
「なあ、危険だからってだけじゃない。馬鹿馬鹿しいこと言うようだけど、この世界には知らなくてもいいことがごまんとあるんだ。知ってしまったらもう、今までどおりには暮らせなくなる。その覚悟があるのか?」
「……それ、何のこと?」
「アイビー!」
詰め寄るサイトスは切実だった。
……こんな人の姿には見覚えがある。
その人は私の身を一番に案じて、そして消えた。
「私は……私を分かってくれた人と一緒にいたい。……それに、人工知能に好かれるような人間なんだから、もう普通じゃないよ。だからここまで来れたの」
全身に汗が滲んでくるけど、そのそばから乾いていく。
「それに、サイトスをここで一人にさせたくないよ」
ひとしきり葛藤した腕が、行く先を指差す。
「きっと途中で引き返したりなんかできないぜ」
「いいよ」
数秒の逡巡の後、恐る恐る、彼は頷いた。
十数人は一度に乗れそうな広いリフトに乗り込み、私は上着を脱いで熱に備える。
天井から吊り下がっている操作パネルのボタンを押し込むと、短いブザー音と共に、ゆっくりと下がり始めた。
太い鉄の柵の外には年月に汚れた壁しかない。それを見つめる間にどれくらい経ったのだろう。突然、下から窓ガラスがせり上がり、そこに景色が現れた。
もうもうと立ち上る蒸気に煙った巨大な空間だ。空中ではコンテナがアームに吊り下げられてどこかへ走り去り、その下には途方もないほど太いパイプが壁から何本も伸びている。
溶解炉が近いんだ。
もっとよく見ようと一歩踏み出した途端、くらりと視界が揺れた。
全身に熱が篭ってるのが分かる。
こんなことになるなんて全然予想できなかった。やっぱり私は詰めが甘い……。
突然、リフトに衝撃が走った。
「わっ」
振り返ると、サイトスが腕と膝を突いている。
「サイトス?」
しゃがんで顔を覗き込む。表情はなくとも、具合が悪いことは感じ取れた。
「大丈夫?」
彼はジャケットのジッパーを下げ、弱々しく身じろぎした。
脱ごうとしたのかもしれない。襟元を掴んでそれを手伝おうとした時、手が首元に触れる。
「あっ……」
熱い。
オーバーヒート。それに思い当たる。
機械の最大の問題は発熱だ。どんな機械も電流が流れれば必ず熱を生み出す。それをどれだけ処理できるかで、機械の性能は変わる。
完璧に見えるファミリアーの実体ボディですら排熱の問題は解決し切れておらず、だから彼らは人間生活の中で活動することができない。
それに比べてサイトスは……本当にロボットと同じような体なら、その排熱処理機能は奇跡的なほど高いことになる。
だけど、この環境じゃどんな性能も意味がない。今のサイトスは、金属という金属に熱を溜め続けてる。
それに対する有効な対処法は、ない。
「サイトスこそ、上に残っていた方が良かったね」
いくら待っても反応のない沈黙に、乾いた笑みが引っ込む。
後悔ばっかりだ。
問題という問題が全部致命的だ。
せめて、活動停止したらどうすべきか今のうちに訊いておかなきゃ……。
「ねえ」
「俺が行かないと意味がないんだ」
ぞっとする。ようやく返事をした電子音声は、抑揚を失くし始めていた。
「誓ったんだ。兄貴を見つけ出すと。最後まで生き抜くと」
咄嗟に彼の体を掻き抱いた。なるべくくっついて、熱が少しでも自分へ移るようにして。
「サイトス、大丈夫だよ」
「約束した。眷属は太陽を見ると。エンフィレウムはいずれ崩壊する。聖典はそれを予言している」
「……え?」
無感動な機械が喋り続ける。
「天を払いのけて。黒い霧を晴らし。星は暗闇より。聖典を捨てた新たな血脈。文明の川。エンフィレウムは秘匿する。炎を盗んだ人間。炎から生まれた人間」
「サイトス!」
肩を乱暴に揺らすと、なすがままに振り回された頭に頭突きされそうになった。
「うぅ?」
調子を取り戻した声色に、どっと緊張が解ける。
人の心配をよそに、フェイスシールドは視線をかち合わせると、おどけて首を傾げた。
「アイビー、今くっついたら焦げちまうよ」
無視して抱きしめると、意外と力強い腕に引きはがされる。
「さっきのはちょっと、防衛反応で記憶整理が始まっただけだ。気にすんな!」
「それって壊れかけ……」
「俺は溶岩の中で五秒は泳いでられる自信があるんだぜ。この程度で壊れるわけないだろ」
視界が灰色になっていく。ようやく着いたのかな。
「アイビー?」
なんだか暗くなってきた。それに、体も軽いし、サイトスの声が遠――
――?
「ああ……!」
床に寝かされてると分かったのは、サイトスが覆い被さってきたからだった。
「やっと目が覚めた!」
硬い頭に頬ずりされて、その冷たさに驚く。
それどころか、空気も何もかもが違っている。
「ここ…………」
声は掠れて全然出なかった。全身から水分が抜けたみたいな、ひどい渇きを感じる。
「赤外線見たら、この部屋の壁だけ温度が低かったんだ。それで咄嗟に飛び込んだらこんな楽園だったってわけ! まったく、アイビーが気失っちまった時はどうしようかと思ったよ! なあ喉渇いてるだろ? 今、水やるよ」
サイトスはまくし立て終わると、俊敏に立ち上がってそばの戸棚を探った。
起き上がらないうちから分かるくらい、部屋の中は雑然としている。箱だの古い機械だの、がらくたらしきものがうずたかく積み上げられているのだ。
それら荷物の影になっている天井の明かりが逆光となって差し込んできている。その光を透かして空中に埃が舞っているのが見えた。
私は部屋の入り口の前に、サイトスのジャケットを下に敷き、自分の上着を枕にして寝ていた。
サイトスがこっちに向き直り、狭そうにしゃがみこむ。
「水って言っても、俺の体内循環水だけど」
その意味は、片手に握っている鉄板片を見てようやく分かった。
「サ……」
「神経コードを覆ってるクッションチューブの中身が飲料水なんだ。ホントだぜ。雑菌が少ないからチューブが傷つきにくいんだ。それに、テープも見つけたからなんてことない」
止めようとしても全身が重くて腕すら満足に持ち上がらない。
咄嗟に目を瞑った。彼がなんの躊躇いもなく、自分に切っ先を押し付けたから。
「……ほら」
上半身を起こされても、怖くて目が開けられない。瞼の裏になけなしの涙が溜まっていく。
「泣くなよ。泣きたいのはこっちなんだ」
優しい声が頭上で聞こえた。後ろから抱きしめられて、唇にひんやりしたものが当たる。
本能のまま、私は傷口を吸った。温くて、いつも飲んでいるような普通の水の味が口の中に広がって、体が必要なだけ延々とそれを飲んだ。
目を開いた。零れた涙が頬を伝う。
「……っはあ……うう」
「泣くなって」
力の入らない手で細い傷口にダクトテープを貼った。それからめくれた皮膚をなるべく綺麗に戻して、上着に入れていたハンカチを巻いて結んだ。
情けなくて、どうしようもなくてその腕を胸に抱く。それに応えて、彼の逆の手が頭をくしゃくしゃ撫でた。
静寂の中で鼓動が震えている。
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