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兄様にはああ言ったが、実は少し気になってる奴がいる。
ただこれが恋なのかは分からない。
でも、ふとした瞬間に顔が思い浮かび、「今何をしているんだろうか?」と度々思ってしまう。
そして長期の休みも今日で終わる。
「ミレーナ様、ジルベルト様がお迎えにいらっしゃいました」
「ああ、ありがとう。今行くよ」
今日はジルベルトとの稽古の日。
いつもの格好に着替え、ジルベルトの待つ正面へ。
「待たせたね!」
「いや、問題ない」
そして、馬に跨りいつもの演習場へ。
最近馬に乗ることを覚えた。これが、風をきって気持ちいいんだ。
若い頃、バイクを乗り回してたのを思い出す。
「よし!やるか!」
「ああ、どっかからでもこい!」
いつもの様に打ち合いが開始される。
そして、いつもの様に勝負がつかない……かと思われたが。
カーーーン!!
私の木刀が飛ばされ尻もちもついた。ジルベルトの勝ちが決まった瞬間。
「あ~あ、負けちまったか」
「いや、ミレーナは腕が本調子ではなかっただろう?」
確かに、受けるとまだ傷に響くがこれはジルベルトの努力の賜物だ。悔しくない訳ではないが、これからの糧になる。
──潔く負けるよ。
ジルベルトが手を差し出してくれたから、有難くその手を取る。
しかし、ジルベルトに思いっ切り引っ張られたせいで、ジルベルトの胸の中へ。
「あっ!すまん!」
急いで出ようとするが、抱きしめられ出れない。
「ジル……」
抱きしめられたまま、ジルベルトの顔を見上げると、その顔が目の間に合った。
あっ……。
気づいた時にはキスされていた。
アレンとは違う深いキス。
「……すまない……だが、俺をお前に刻みたかったんだ。……俺は本気だから」
こういう事に慣れていないのだろう、ジルベルトは顔が真っ赤だ。多分私も。
「あ~、今日はこの辺にするか!送って行く!」
ボ~とした頭のまま、屋敷に戻ったらサラに「何、呆けてるんですか!?」と怒鳴られ、正気に戻った。
こういう時、サラがいると助かる。
※
「ミレーナ様!!おはようございます!!」
休みが明け、今日からまた学園だ。
学園の門をくぐると早速、カナリヤが駆け寄ってきた。
この子は毎度毎度タイミングよく来るが、待ち伏せかい!?
「おはよう。相変わらず、元気そうだね」
「元気だけが取り柄ですから!」
ふふっ。こっちまで元気になるね。
「あっ!そう言えば、アレッシオ殿下が探してましたよ」
到着早々呼び出しかい!?
「個人相談室へ来るよう言われましたけど……何かしました?」
「いや、大丈夫だよ。仕方ない、行ってくるよ」
個人相談室か……。
あまり密室は避けたかったな。
コンコン
「ミレーナです。アレン様おります?」
「ああ、入れ」
ガラッと開けると、既にソファに座っている。
これは、向かいに座れって事か?
向かいのソファに座ろうとすると
「そっちではない、こちらへ座れ」
指定された場所は、アレンの隣。
無理。
「いえ、こちらで失礼します」
そう言って、向かいのソファに座った。
「そうか、なら……」
アレンがおもむろに立ち上がり、隣にドカッと座った。
これじゃ断った意味ないだろうが!!
極力距離を取ろうとするが、その度距離を詰められる。
「ちょっと離れてくれますか!?」
「なぜ?」
なぜって、お前には一度キスされてんだ!警戒して当然だろう!?
「それは男として見てくれてる証拠か?」
「は?」
トスッ
ソファに押し倒され、アレンが馬乗りになる。
これは貞操の危機じゃないか?王族殴ったらまずいかね?
いや、この場合自己防衛になるか?
「……このまま既成事実を作ってもいいんだが、それだとお前の身体は手に入るが、心までは手に入らんだろ?」
「そう……ですね」
結構冷静に話しているが、内心バクバクだ。
こんなシチュエーションになったことすらないんだから、どんな対応が正解かわからん!
恋愛の一つや二つしとくんだった!
「私としても、嫌われるのは本望ではない。今日はこれで我慢しとく」
アレンの顔が近づいてきて、反射的に目を閉じるが、触れたのは口ではなく額だった。
「期待したか?」
「なっ!!」
どこかイタズラっ子のような顔でニヤつき、私の上から下りた。
「さて授業が始まるぞ、新学期そうそう遅刻か?」
「誰のせいだと思ってる!?」
──もう、心臓がヤバい。
ただこれが恋なのかは分からない。
でも、ふとした瞬間に顔が思い浮かび、「今何をしているんだろうか?」と度々思ってしまう。
そして長期の休みも今日で終わる。
「ミレーナ様、ジルベルト様がお迎えにいらっしゃいました」
「ああ、ありがとう。今行くよ」
今日はジルベルトとの稽古の日。
いつもの格好に着替え、ジルベルトの待つ正面へ。
「待たせたね!」
「いや、問題ない」
そして、馬に跨りいつもの演習場へ。
最近馬に乗ることを覚えた。これが、風をきって気持ちいいんだ。
若い頃、バイクを乗り回してたのを思い出す。
「よし!やるか!」
「ああ、どっかからでもこい!」
いつもの様に打ち合いが開始される。
そして、いつもの様に勝負がつかない……かと思われたが。
カーーーン!!
私の木刀が飛ばされ尻もちもついた。ジルベルトの勝ちが決まった瞬間。
「あ~あ、負けちまったか」
「いや、ミレーナは腕が本調子ではなかっただろう?」
確かに、受けるとまだ傷に響くがこれはジルベルトの努力の賜物だ。悔しくない訳ではないが、これからの糧になる。
──潔く負けるよ。
ジルベルトが手を差し出してくれたから、有難くその手を取る。
しかし、ジルベルトに思いっ切り引っ張られたせいで、ジルベルトの胸の中へ。
「あっ!すまん!」
急いで出ようとするが、抱きしめられ出れない。
「ジル……」
抱きしめられたまま、ジルベルトの顔を見上げると、その顔が目の間に合った。
あっ……。
気づいた時にはキスされていた。
アレンとは違う深いキス。
「……すまない……だが、俺をお前に刻みたかったんだ。……俺は本気だから」
こういう事に慣れていないのだろう、ジルベルトは顔が真っ赤だ。多分私も。
「あ~、今日はこの辺にするか!送って行く!」
ボ~とした頭のまま、屋敷に戻ったらサラに「何、呆けてるんですか!?」と怒鳴られ、正気に戻った。
こういう時、サラがいると助かる。
※
「ミレーナ様!!おはようございます!!」
休みが明け、今日からまた学園だ。
学園の門をくぐると早速、カナリヤが駆け寄ってきた。
この子は毎度毎度タイミングよく来るが、待ち伏せかい!?
「おはよう。相変わらず、元気そうだね」
「元気だけが取り柄ですから!」
ふふっ。こっちまで元気になるね。
「あっ!そう言えば、アレッシオ殿下が探してましたよ」
到着早々呼び出しかい!?
「個人相談室へ来るよう言われましたけど……何かしました?」
「いや、大丈夫だよ。仕方ない、行ってくるよ」
個人相談室か……。
あまり密室は避けたかったな。
コンコン
「ミレーナです。アレン様おります?」
「ああ、入れ」
ガラッと開けると、既にソファに座っている。
これは、向かいに座れって事か?
向かいのソファに座ろうとすると
「そっちではない、こちらへ座れ」
指定された場所は、アレンの隣。
無理。
「いえ、こちらで失礼します」
そう言って、向かいのソファに座った。
「そうか、なら……」
アレンがおもむろに立ち上がり、隣にドカッと座った。
これじゃ断った意味ないだろうが!!
極力距離を取ろうとするが、その度距離を詰められる。
「ちょっと離れてくれますか!?」
「なぜ?」
なぜって、お前には一度キスされてんだ!警戒して当然だろう!?
「それは男として見てくれてる証拠か?」
「は?」
トスッ
ソファに押し倒され、アレンが馬乗りになる。
これは貞操の危機じゃないか?王族殴ったらまずいかね?
いや、この場合自己防衛になるか?
「……このまま既成事実を作ってもいいんだが、それだとお前の身体は手に入るが、心までは手に入らんだろ?」
「そう……ですね」
結構冷静に話しているが、内心バクバクだ。
こんなシチュエーションになったことすらないんだから、どんな対応が正解かわからん!
恋愛の一つや二つしとくんだった!
「私としても、嫌われるのは本望ではない。今日はこれで我慢しとく」
アレンの顔が近づいてきて、反射的に目を閉じるが、触れたのは口ではなく額だった。
「期待したか?」
「なっ!!」
どこかイタズラっ子のような顔でニヤつき、私の上から下りた。
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