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第三章 獣人の国に咲いた魔女の毒花編
第2話
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「聖女の力?」
竜人王様が飛ばした白い光の玉がすーっとわたしの体に消えた。
ちょっと待ってよ! そんな大事な聖女の力を簡単にわたしに渡していいものなの?
「…あーっ!」
体の中で何かが反発する様に鼓動がドクンと大きく脈を打った。
それはドクドクと体の中で大きくなる、身体中から汗が噴き出てくる。
わたしの体で何が起きているの⁉︎
「シャルロット嬢⁉︎」
「シャルロットちゃん!」
「シャルロットさーまぁ!」
どうしたの? なんでみんなはそんな慌てた顔をしてるの? あれっ? 体に力が…手に力が入らない…足にも……は、いら…ない。
わたしの手からこぼれ落ちた腕輪が2つ、大理石の床に落ちてカシャーンと音が響く。わたしの体は床に落ちる寸前の所をシーラン様に抱えられた。
「おい、しっかりしろシャルロット嬢! 熱っ…なんという熱さだ、シャルロット嬢の体が異常に熱い、兄上どうしたら良い!」
「シー…ラン様…はぁ、はぁ…」
「リオいま直ぐに魔法協会への転送の準備をしてくれ」
「畏まりました」
体が聖女の力に対しての拒否反応を起こしている? 熱い…体が熱いよ、燃えるよう熱い。
「ひゃぁーっ…熱い、熱いよ」
「シャルロット嬢、いま助ける」
シーラン様の腕に力が入り、わたしを包み込む様に抱きしめた。
「リオ転送はまだか!」
「シーラン様、リズ様出来ました。魔法協会まで【転送】します」
わたし達を包み込む転送の光、消える前にシーラン様は声をかけた。
「フォルテ王子、ヘルはどうする?」
「俺達も着いて行っても良いか!」
「だったら2人ともひかりの中へ」
転送の光が消え魔法協会へと向かった。
わたしは夢を見ていた。
その夢では白い光が体の周りを飛んでいた。手を伸ばして光に触れようとすると、バチッと跳ね返される。
わたしは白い玉に拒否されているみたいだ。
『ダメ?』
『ええ、あなたにわたしの力はまだ使えないし、馴染まない。わたしが馴染みあなたが使える様になるまで、あなたの体の中で眠っていてあげる』
と、白い玉は消えようとしたがそこに、紫色の玉が飛んできて、ガチィーンとぶつかった。
紫の玉は白い玉を拒絶した? よく目を凝らすと聖女を拒む魔女⁉︎ 二人が歪み合い喧嘩をし出した。
(やめてー、わたしの体の中で!)
あっ、二人が同時に繰り出したストレートが、頬に当たりノックアウト‼︎ 倒れた。
しばらく倒れていた二人。
目を覚まして起き上がると、あなたやるじゃんとでも言っているのか、抱きしめ合い、わたしに向けて親指を上げて微笑み消えて行った…。
えーっ、なにが起きたの…?
……
……
「ねぇ…アル様。シャルロットちゃんはもう大丈夫なの?」
「エシャロットいま見てるから少し静かにしてください。うん…熱も下がったし、ようやく落ち着いたようだ、これでもう安心じゃないかな?」
「それは本当か? シャルロット嬢」
「シャルロットちゃん」
「シャルロット様」
「シャルロットお嬢さん…」
「シャルロット様」
わたしを呼び、近付くたくさんの足音が聞こえた。
「あら、やだ。男の子達ったらシャルロットちゃんに群がっちゃって、まあ、うちの所の王子に従者まで? モテモテねシャルロットちゃんは!」
「お前もだろうエシャロット。仲間との顔見せが終わったんだから、お店に帰れば?」
「あら、いいじゃないラーロ、私だってシャルロットちゃんが心配なの」
近くで楽しそうな声も聞こえる…
「もう、シャルロット、シャルロットちゃん起きる時間よ、起きなさーい」
「…んっ、もう朝?」
名前を呼ばれて目を覚ました。徐々にぼやけていた視界がハッキリする。
「……っ!」
わたしを覗き込む様にシーラン様、リズ様、リオさんとフォルテ様にヘルさんにエシャロットさん、アル様、ラーロさんがいた。
「…ここは?」
「シャルロット嬢、気が付いたのか! 何処か痛いところとかはないか?」
「ええ、大丈夫です…わぁっ! シーラン様⁉︎」
眉間にシワを寄せて、いまにも泣きそうな顔をしていたシーラン様が、わたしに抱き付いた。
「はぁーっ、よかった。シャルロットちゃん」
「シャルロット様無事で何よりです」
リズ様にリオさん、周りのみんなもほっとしている。そんなみんなにキラキラと雫が降り注いでいた。
そうか…ここは魔法協会の癒やしの木の下だ。
「シーラン様、リズ様、リオさんありがとう、みんなもありがとう」
「本当に良かった」
「うん、みんなのおかげだね」
えへへっと笑ってシーラン様の背中に手を回して、彼の体を抱きしめた。
「「ローワ!」」
突如アル様の大きな声が聞こえた、竜人王様を呼んでいるみたいだ。
それに答えたのが声の小さな竜人王様。
「ああ…」
「ほら、ロワ…シャルちゃんが目を覚ましたよ。早く何か言わないと!」
「わかっておる」
シーラン様に体を起こしてもらい視線を向けると、近くで正座をさせられている竜人王様とその横にはスノーさんがいた。
「ほら、ロワ」
「アルボルわかっておる。…小娘すまなかった、いきなり聖女の力を渡すなんて我はなんと酷いことをしたすまない」
わたしに向けて思いっきり頭を下げた。
竜人王様⁉︎
[ふぅ、ロワにはびっくりしたわ]
「ほんとそうだよね、他の人の力を考え無しに入れちゃうなんてさぁ、拒否反応が出るのなんて当たり前のことだよ」
「いや、小娘なら魔力も力もあるから使えると思ったんだ」
「それがダメなの。ロワはさ、そういう勉強をもっとするべきだと思うよ、ちゃんと物事も考える様にね、わかったかな?」
「…はい」
[ロワ、反省をしなさい]
「…スノー、わかりました」
そうだよね…これは元々モフカさんの力で、わたしの力ではないから…使う為には努力が必要かな?
[シャルロットちゃん大丈夫?]
「はい、体も楽になりました」
[あの後ね。ロワが誰かが王の間から転送の術を使ったって、行ってみたらロワがあげた腕輪が床に落ちていて、シャルロットちゃんやみんながいないと言い出してね]
「使った術を頼りに跡をつけて行ったら、魔法協会に着き、癒やしの木に行くと大変なことになっておった、アルボルに見つかり大目玉を喰らった」
いつもの迫力が無い竜人王様はわたしに悪かったとまた頭を下げて、落としてしまった腕輪を渡してくれた。
「腕輪、ありがとうございます」
「うむ、それで聖女の力はどうなったのだ?」
「まだわたしには使えないと言って、体の奥底に消えて行きました」
「そうか…小娘、悪かったな」
「ほんと、反省しなさいよね。まったくあなたは考えが甘い!」
「…はい」
竜人王様がアル様やエシャロットさんスノーさんに散々言われて、どんどん肩身が狭く小さくなっていった。
「でもよかった、顔色も良さそうね」
エシャロットさんはわたしをじっと見ると、うんと頷き微笑み。
「じゃ、お店もあるし私は帰るね、シャルロットちゃんまたお店に遊びに来るのよ、待っているわ」
「はい、ぜひ遊びに行きます」
バイバイと手を振り「待たね」とエシャロットさんは近くに置いてあったホウキに跨り飛んで帰って行った。
「エシャロットさんがホウキに乗った! 魔女? 魔法使いのどっち?」
「見ればわかるだろう、あいつは男だから魔女に離れないなぁ…」
「あ、ラーロさん」
そっか…エシャロットさんって魔法使いだったんだ。
「大変だったね、シャルロット!」
ラーロさんの肩からひょっこりミルちゃんが顔を出す。
「あ、ミルちゃん久しぶり」
「お久しぶりじゃ無いわよ、もうびっくりよ、シャルロットあんたね丸2日も寝ていたんだからね!」
「2日も!」
だから、元気になる為にこれを飲んでと、緑色でドロッとした液体が入ったカップをラーロさんから渡された。
ミルちゃんにラーロさんはわたしにこれを飲めというのかな?
「アル様特製の体に良いジュースだから、それを飲んで元気になってね」
「飲んでみると良いよ」
ジュースを渡すと2人はアル様の元に帰って行った。貰った緑色の飲み物の匂いを嗅いでいた。
「シャルロットちゃん、それ何?」
「リズ様、これね…いまミルちゃんとラーロさんに貰ったアル様特製のジュースなんだけど飲んでみます?」
コップを渡そうとすると勢いよく首を振った。
「いや、俺はチビドラだった時に飲まされたアレを思い出すからいい!」
チビドラだった時?
あ、わたしが無理やりシーラン様にリズ様、リオさんにみんなに飲ませたら…のたうち回ったアル様特製ポーションの事を言っているのね!
あの破壊力はすざましかった…ゴクリ。
じっと飲まずにコップを見ていることに気がついたのだろう。
「シャルちゃんそれ飲んでみてね」
アル様から飲んでねと言われた。近くにいるシーラン様を見ても目を逸らされる。
これは飲むしか無いと…
「…はい、アル様いただきます」
ごくっと一口飲んむと甘い果物の味がした。
「よかった…甘くて美味しい」
「安心した? それには果物しか入れてないからね、私が朝によく飲むジュースだよ」
「ありがとうございます、アル様」
「それを飲んだらもう少し、ここで眠ると良いよ」
お言葉に甘えさせてもらって、癒やしの木に寄りかかり目を瞑った。
♢
「シャルちゃんは眠ったみたいだね。それじゃチビ竜くんとチビ獣くんは私に付いてきて、魔女の毒花を取るための説明と道具を渡すから」
「はい、わかりました」
「ヘル行ってくる、お前は国のみんなの所に戻っていてもいいんだぞ」
「では、フォルテ様。みんなの様子を見に行ってきます」
アル様とシーラン様、フォルテ様は魔法協会の中へと道具を取りに向かった。
竜人王様が飛ばした白い光の玉がすーっとわたしの体に消えた。
ちょっと待ってよ! そんな大事な聖女の力を簡単にわたしに渡していいものなの?
「…あーっ!」
体の中で何かが反発する様に鼓動がドクンと大きく脈を打った。
それはドクドクと体の中で大きくなる、身体中から汗が噴き出てくる。
わたしの体で何が起きているの⁉︎
「シャルロット嬢⁉︎」
「シャルロットちゃん!」
「シャルロットさーまぁ!」
どうしたの? なんでみんなはそんな慌てた顔をしてるの? あれっ? 体に力が…手に力が入らない…足にも……は、いら…ない。
わたしの手からこぼれ落ちた腕輪が2つ、大理石の床に落ちてカシャーンと音が響く。わたしの体は床に落ちる寸前の所をシーラン様に抱えられた。
「おい、しっかりしろシャルロット嬢! 熱っ…なんという熱さだ、シャルロット嬢の体が異常に熱い、兄上どうしたら良い!」
「シー…ラン様…はぁ、はぁ…」
「リオいま直ぐに魔法協会への転送の準備をしてくれ」
「畏まりました」
体が聖女の力に対しての拒否反応を起こしている? 熱い…体が熱いよ、燃えるよう熱い。
「ひゃぁーっ…熱い、熱いよ」
「シャルロット嬢、いま助ける」
シーラン様の腕に力が入り、わたしを包み込む様に抱きしめた。
「リオ転送はまだか!」
「シーラン様、リズ様出来ました。魔法協会まで【転送】します」
わたし達を包み込む転送の光、消える前にシーラン様は声をかけた。
「フォルテ王子、ヘルはどうする?」
「俺達も着いて行っても良いか!」
「だったら2人ともひかりの中へ」
転送の光が消え魔法協会へと向かった。
わたしは夢を見ていた。
その夢では白い光が体の周りを飛んでいた。手を伸ばして光に触れようとすると、バチッと跳ね返される。
わたしは白い玉に拒否されているみたいだ。
『ダメ?』
『ええ、あなたにわたしの力はまだ使えないし、馴染まない。わたしが馴染みあなたが使える様になるまで、あなたの体の中で眠っていてあげる』
と、白い玉は消えようとしたがそこに、紫色の玉が飛んできて、ガチィーンとぶつかった。
紫の玉は白い玉を拒絶した? よく目を凝らすと聖女を拒む魔女⁉︎ 二人が歪み合い喧嘩をし出した。
(やめてー、わたしの体の中で!)
あっ、二人が同時に繰り出したストレートが、頬に当たりノックアウト‼︎ 倒れた。
しばらく倒れていた二人。
目を覚まして起き上がると、あなたやるじゃんとでも言っているのか、抱きしめ合い、わたしに向けて親指を上げて微笑み消えて行った…。
えーっ、なにが起きたの…?
……
……
「ねぇ…アル様。シャルロットちゃんはもう大丈夫なの?」
「エシャロットいま見てるから少し静かにしてください。うん…熱も下がったし、ようやく落ち着いたようだ、これでもう安心じゃないかな?」
「それは本当か? シャルロット嬢」
「シャルロットちゃん」
「シャルロット様」
「シャルロットお嬢さん…」
「シャルロット様」
わたしを呼び、近付くたくさんの足音が聞こえた。
「あら、やだ。男の子達ったらシャルロットちゃんに群がっちゃって、まあ、うちの所の王子に従者まで? モテモテねシャルロットちゃんは!」
「お前もだろうエシャロット。仲間との顔見せが終わったんだから、お店に帰れば?」
「あら、いいじゃないラーロ、私だってシャルロットちゃんが心配なの」
近くで楽しそうな声も聞こえる…
「もう、シャルロット、シャルロットちゃん起きる時間よ、起きなさーい」
「…んっ、もう朝?」
名前を呼ばれて目を覚ました。徐々にぼやけていた視界がハッキリする。
「……っ!」
わたしを覗き込む様にシーラン様、リズ様、リオさんとフォルテ様にヘルさんにエシャロットさん、アル様、ラーロさんがいた。
「…ここは?」
「シャルロット嬢、気が付いたのか! 何処か痛いところとかはないか?」
「ええ、大丈夫です…わぁっ! シーラン様⁉︎」
眉間にシワを寄せて、いまにも泣きそうな顔をしていたシーラン様が、わたしに抱き付いた。
「はぁーっ、よかった。シャルロットちゃん」
「シャルロット様無事で何よりです」
リズ様にリオさん、周りのみんなもほっとしている。そんなみんなにキラキラと雫が降り注いでいた。
そうか…ここは魔法協会の癒やしの木の下だ。
「シーラン様、リズ様、リオさんありがとう、みんなもありがとう」
「本当に良かった」
「うん、みんなのおかげだね」
えへへっと笑ってシーラン様の背中に手を回して、彼の体を抱きしめた。
「「ローワ!」」
突如アル様の大きな声が聞こえた、竜人王様を呼んでいるみたいだ。
それに答えたのが声の小さな竜人王様。
「ああ…」
「ほら、ロワ…シャルちゃんが目を覚ましたよ。早く何か言わないと!」
「わかっておる」
シーラン様に体を起こしてもらい視線を向けると、近くで正座をさせられている竜人王様とその横にはスノーさんがいた。
「ほら、ロワ」
「アルボルわかっておる。…小娘すまなかった、いきなり聖女の力を渡すなんて我はなんと酷いことをしたすまない」
わたしに向けて思いっきり頭を下げた。
竜人王様⁉︎
[ふぅ、ロワにはびっくりしたわ]
「ほんとそうだよね、他の人の力を考え無しに入れちゃうなんてさぁ、拒否反応が出るのなんて当たり前のことだよ」
「いや、小娘なら魔力も力もあるから使えると思ったんだ」
「それがダメなの。ロワはさ、そういう勉強をもっとするべきだと思うよ、ちゃんと物事も考える様にね、わかったかな?」
「…はい」
[ロワ、反省をしなさい]
「…スノー、わかりました」
そうだよね…これは元々モフカさんの力で、わたしの力ではないから…使う為には努力が必要かな?
[シャルロットちゃん大丈夫?]
「はい、体も楽になりました」
[あの後ね。ロワが誰かが王の間から転送の術を使ったって、行ってみたらロワがあげた腕輪が床に落ちていて、シャルロットちゃんやみんながいないと言い出してね]
「使った術を頼りに跡をつけて行ったら、魔法協会に着き、癒やしの木に行くと大変なことになっておった、アルボルに見つかり大目玉を喰らった」
いつもの迫力が無い竜人王様はわたしに悪かったとまた頭を下げて、落としてしまった腕輪を渡してくれた。
「腕輪、ありがとうございます」
「うむ、それで聖女の力はどうなったのだ?」
「まだわたしには使えないと言って、体の奥底に消えて行きました」
「そうか…小娘、悪かったな」
「ほんと、反省しなさいよね。まったくあなたは考えが甘い!」
「…はい」
竜人王様がアル様やエシャロットさんスノーさんに散々言われて、どんどん肩身が狭く小さくなっていった。
「でもよかった、顔色も良さそうね」
エシャロットさんはわたしをじっと見ると、うんと頷き微笑み。
「じゃ、お店もあるし私は帰るね、シャルロットちゃんまたお店に遊びに来るのよ、待っているわ」
「はい、ぜひ遊びに行きます」
バイバイと手を振り「待たね」とエシャロットさんは近くに置いてあったホウキに跨り飛んで帰って行った。
「エシャロットさんがホウキに乗った! 魔女? 魔法使いのどっち?」
「見ればわかるだろう、あいつは男だから魔女に離れないなぁ…」
「あ、ラーロさん」
そっか…エシャロットさんって魔法使いだったんだ。
「大変だったね、シャルロット!」
ラーロさんの肩からひょっこりミルちゃんが顔を出す。
「あ、ミルちゃん久しぶり」
「お久しぶりじゃ無いわよ、もうびっくりよ、シャルロットあんたね丸2日も寝ていたんだからね!」
「2日も!」
だから、元気になる為にこれを飲んでと、緑色でドロッとした液体が入ったカップをラーロさんから渡された。
ミルちゃんにラーロさんはわたしにこれを飲めというのかな?
「アル様特製の体に良いジュースだから、それを飲んで元気になってね」
「飲んでみると良いよ」
ジュースを渡すと2人はアル様の元に帰って行った。貰った緑色の飲み物の匂いを嗅いでいた。
「シャルロットちゃん、それ何?」
「リズ様、これね…いまミルちゃんとラーロさんに貰ったアル様特製のジュースなんだけど飲んでみます?」
コップを渡そうとすると勢いよく首を振った。
「いや、俺はチビドラだった時に飲まされたアレを思い出すからいい!」
チビドラだった時?
あ、わたしが無理やりシーラン様にリズ様、リオさんにみんなに飲ませたら…のたうち回ったアル様特製ポーションの事を言っているのね!
あの破壊力はすざましかった…ゴクリ。
じっと飲まずにコップを見ていることに気がついたのだろう。
「シャルちゃんそれ飲んでみてね」
アル様から飲んでねと言われた。近くにいるシーラン様を見ても目を逸らされる。
これは飲むしか無いと…
「…はい、アル様いただきます」
ごくっと一口飲んむと甘い果物の味がした。
「よかった…甘くて美味しい」
「安心した? それには果物しか入れてないからね、私が朝によく飲むジュースだよ」
「ありがとうございます、アル様」
「それを飲んだらもう少し、ここで眠ると良いよ」
お言葉に甘えさせてもらって、癒やしの木に寄りかかり目を瞑った。
♢
「シャルちゃんは眠ったみたいだね。それじゃチビ竜くんとチビ獣くんは私に付いてきて、魔女の毒花を取るための説明と道具を渡すから」
「はい、わかりました」
「ヘル行ってくる、お前は国のみんなの所に戻っていてもいいんだぞ」
「では、フォルテ様。みんなの様子を見に行ってきます」
アル様とシーラン様、フォルテ様は魔法協会の中へと道具を取りに向かった。
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