18 / 39
第四章
恭の脱ひきこもり作戦 祇園祭編 3
しおりを挟む
「どう? 可愛いやろ? あのカマキリ、巡行の時はからくり仕掛けで動くねんで」
自慢げな美鵺子の解説が入った。
「へえ。面白いな」
恭は覚えず口元が緩むのを感じた。確かに遊び心があって楽しいデザインである。さすが長い付き合いだけあって、美鵺子は俺の好みがよく分かっているな、と恭は思った。
「かまきり! かまきり!」と、肩車をされた子どもが興奮気味に声を上げているのが目に入る。この山鉾は長刀鉾のような派手さはないが、コアなファンには人気があるに違いない。
「子どもの頃、一緒に虫捕りしたの覚えてる?」
不意に恭が思い出したように尋ねた。
「覚えてるでー。色んなとこ行ったやんな。昔から恭は街遊びが好きじゃなかったから」
美鵺子は懐かしそうにくすくすと笑う。
「今思えば、あの頃は結構やんちゃしてたよなあ。虫を探して稲荷山に入った時は、二人で師匠にこっぴどく叱られたっけ」
「そんなこともあったなあ」
二人は話しながら、後から来た人に場所を譲る形で蟷螂山の前を離れた。人気のない通りへと戻る。
「しっかしあの時は、美鵺子が急に気を失ったからびっくりしたぜ。森の中に落ちてた古い神具に触れてしまったんだっけ?」
恭が言うと、美鵺子はきまりが悪そうに苦笑した。
「うん。昔は不用心やったからねー。霊山にあるものは全て警戒するべきやったんやろうけど、つい気になって拾っちゃったんやね……。結局、恭の伏見のおじいさんに助けに来てもらうことになって、本当に申し訳なかった……」
「気にすんなよ。じいちゃんもそんなことは覚えてないと思うし。それより、次はどの山鉾を見に行く?」
「えーっとね。ちょっと待ってね……」
呟きながら、美鵺子は携帯端末を取り出して地図の画像を表示した。恭がのぞき込むと、そこには碁盤の目状の通りと山鉾の位置が細かく描きこまれている。
「んーっと……」
美鵺子が小さく唸りながら画面を指でなぞり始めたので、恭はぼんやりと顔を上げて周囲を見回した。
大通りの明かりが遠く見え、どこからか微かにお囃子が聞こえている。
意外に今日は楽しめているな、と恭は思った。
もっと過酷なイベントになるだろうと覚悟していたが、美鵺子が気を遣ってくれているお陰で、そこまで強いストレスを感じずに済んでいる。
ほっと息をついたその時だった。恭が通りの奥に黒い影を見つけたのは。
ん? 何だ? あれ。
こちらをじっと見つめる赤い双眸。獣のような体躯。
その輪郭は闇に沈んでぼやけている。わずかだが妖気も漂っているのに気が付いた。
あれは間違いなく、この世のものではない。
「おい。美鵺子……」
恭はそっと浴衣の肩を叩いた。
「え? 何!?」
驚いた様子で美鵺子は顔を上げる。恭は影の方を指差して囁いた。
「あれ……。妖怪だよな?」
「ほんまや。祭りの真っ最中にこんなところに出てくるなんて……」
美鵺子は目を丸くする。
おかしい。祇園祭の厄払いの影響を受けていないのだろうか?
恭が眉をひそめた瞬間、二人の視線に気が付いたのか、影は身を翻して突然逃げ出した。
「あ、待って! 捕まえて! 一反木綿!」
咄嗟に美鵺子が腕を伸ばすと、その手首から白い布が鞭のように放たれ、影の足と思しき部分に巻き付いた。
「おい! 何を!?」
「何をって、良い妖怪か悪い妖怪か、見極めなあかんやろ?」
恭が振り返ると、美鵺子はまるでスイッチが入ったかのように、プロの陰陽師の顔になっていた。
一反木綿の片端を手に握りしめたまま、もがく影に向かって駆け出す美鵺子を、恭は慌てて追いかける。
影に迫る二人。
刹那、影が身をよじり、束縛から逃れたかと思うと、いきなり牙をむいて美鵺子に飛びかかった。
「唐傘!」
美鵺子が手を突き出す。唐傘お化けが飛び出し、傘を開いて盾のように影を跳ね返した。
「犬!?」
影の姿を近くで捉えた恭は驚きの声を上げた。
それは黒い大型犬に見えた。しかし、ただの動物霊とは受ける感じが違う。黒いもやがたなびくその体は尋常ならざる殺気を放ち、異様につり上がった目は怒りに燃えていた。
「こいつは噛まれるとただでは済まないぞ!」
恭はやや後退しつつ美鵺子に声をかけた。実体のない妖怪は物理的に人を傷つけることはできないが、彼らの攻撃は呪いとなって襲ってくる。呪いはある意味では、肉体的な外傷より恐ろしい。不運をもたらすこともあれば、精神に作用して病を引き起こすこともある。影響が予測できないのだ。
「大……丈夫っ!」
美鵺子は唐傘お化けを飛び越えて躍りかかってきた影を躱すや、流れるような動きで虚空から刃先が欠けた妖刀を取り出した。これも刀身が暗闇で揺らいでいて、実体がないことが分かる。
「せいっ!」
間髪入れず裂帛の気合いとともに、上段から斬り下ろした。
悲鳴のような断末魔が響き渡り、影の犬は瞬く間に夜闇へと溶けていく――。
「ふう……」
吐息を漏らす美鵺子。同時に、呼び出された付喪神たちはすっと姿を消した。
「祓ったのか?」
恭が問う。美鵺子は額の汗を拭ってこくりと頷き、それから我に返ったように辺りを見回した。
「ありゃ、通行人に見られちゃってたみたいやね。行こう、恭」
恥ずかしそうに頬を赤らめてそそくさと恭の袖を引く。通行人は数人だけだったが、みんな二人に注目していた。
霊能力がない人間には影の犬も付喪神たちも見えなかったはずなので、彼らには美鵺子が一人で踊り狂っているように映ったに違いない。
とにかくこの場は逃げるにしかずである。
美鵺子と並んで足を速めながら、恭は思案げに眉根を寄せて口を開いた。
「どう思う。さっきの犬」
「どうって、あれもよく見る怨霊の一種とちゃうん? 見た目ほどは強くなかったし……」
美鵺子はあっけらかんとしている。しかし、恭は納得がいかない様子で首を横に振った。
「いや、それにしては不自然だろう。人間の霊ならいざ知らず、動物の霊があんな風に怨念をため込むのはおかしい」
「そうなん?」
「ああ……」
「でも、無事に祓えたから問題ないんちゃう?」
「…………だといいが……」
恭は顔を曇らせ、自分の胸に当てた手をぎゅっと握りしめた。
怨念の炎に触れた痛みがまだ残っている。恭はなんとなく、この痛みに覚えがある気がした。
自慢げな美鵺子の解説が入った。
「へえ。面白いな」
恭は覚えず口元が緩むのを感じた。確かに遊び心があって楽しいデザインである。さすが長い付き合いだけあって、美鵺子は俺の好みがよく分かっているな、と恭は思った。
「かまきり! かまきり!」と、肩車をされた子どもが興奮気味に声を上げているのが目に入る。この山鉾は長刀鉾のような派手さはないが、コアなファンには人気があるに違いない。
「子どもの頃、一緒に虫捕りしたの覚えてる?」
不意に恭が思い出したように尋ねた。
「覚えてるでー。色んなとこ行ったやんな。昔から恭は街遊びが好きじゃなかったから」
美鵺子は懐かしそうにくすくすと笑う。
「今思えば、あの頃は結構やんちゃしてたよなあ。虫を探して稲荷山に入った時は、二人で師匠にこっぴどく叱られたっけ」
「そんなこともあったなあ」
二人は話しながら、後から来た人に場所を譲る形で蟷螂山の前を離れた。人気のない通りへと戻る。
「しっかしあの時は、美鵺子が急に気を失ったからびっくりしたぜ。森の中に落ちてた古い神具に触れてしまったんだっけ?」
恭が言うと、美鵺子はきまりが悪そうに苦笑した。
「うん。昔は不用心やったからねー。霊山にあるものは全て警戒するべきやったんやろうけど、つい気になって拾っちゃったんやね……。結局、恭の伏見のおじいさんに助けに来てもらうことになって、本当に申し訳なかった……」
「気にすんなよ。じいちゃんもそんなことは覚えてないと思うし。それより、次はどの山鉾を見に行く?」
「えーっとね。ちょっと待ってね……」
呟きながら、美鵺子は携帯端末を取り出して地図の画像を表示した。恭がのぞき込むと、そこには碁盤の目状の通りと山鉾の位置が細かく描きこまれている。
「んーっと……」
美鵺子が小さく唸りながら画面を指でなぞり始めたので、恭はぼんやりと顔を上げて周囲を見回した。
大通りの明かりが遠く見え、どこからか微かにお囃子が聞こえている。
意外に今日は楽しめているな、と恭は思った。
もっと過酷なイベントになるだろうと覚悟していたが、美鵺子が気を遣ってくれているお陰で、そこまで強いストレスを感じずに済んでいる。
ほっと息をついたその時だった。恭が通りの奥に黒い影を見つけたのは。
ん? 何だ? あれ。
こちらをじっと見つめる赤い双眸。獣のような体躯。
その輪郭は闇に沈んでぼやけている。わずかだが妖気も漂っているのに気が付いた。
あれは間違いなく、この世のものではない。
「おい。美鵺子……」
恭はそっと浴衣の肩を叩いた。
「え? 何!?」
驚いた様子で美鵺子は顔を上げる。恭は影の方を指差して囁いた。
「あれ……。妖怪だよな?」
「ほんまや。祭りの真っ最中にこんなところに出てくるなんて……」
美鵺子は目を丸くする。
おかしい。祇園祭の厄払いの影響を受けていないのだろうか?
恭が眉をひそめた瞬間、二人の視線に気が付いたのか、影は身を翻して突然逃げ出した。
「あ、待って! 捕まえて! 一反木綿!」
咄嗟に美鵺子が腕を伸ばすと、その手首から白い布が鞭のように放たれ、影の足と思しき部分に巻き付いた。
「おい! 何を!?」
「何をって、良い妖怪か悪い妖怪か、見極めなあかんやろ?」
恭が振り返ると、美鵺子はまるでスイッチが入ったかのように、プロの陰陽師の顔になっていた。
一反木綿の片端を手に握りしめたまま、もがく影に向かって駆け出す美鵺子を、恭は慌てて追いかける。
影に迫る二人。
刹那、影が身をよじり、束縛から逃れたかと思うと、いきなり牙をむいて美鵺子に飛びかかった。
「唐傘!」
美鵺子が手を突き出す。唐傘お化けが飛び出し、傘を開いて盾のように影を跳ね返した。
「犬!?」
影の姿を近くで捉えた恭は驚きの声を上げた。
それは黒い大型犬に見えた。しかし、ただの動物霊とは受ける感じが違う。黒いもやがたなびくその体は尋常ならざる殺気を放ち、異様につり上がった目は怒りに燃えていた。
「こいつは噛まれるとただでは済まないぞ!」
恭はやや後退しつつ美鵺子に声をかけた。実体のない妖怪は物理的に人を傷つけることはできないが、彼らの攻撃は呪いとなって襲ってくる。呪いはある意味では、肉体的な外傷より恐ろしい。不運をもたらすこともあれば、精神に作用して病を引き起こすこともある。影響が予測できないのだ。
「大……丈夫っ!」
美鵺子は唐傘お化けを飛び越えて躍りかかってきた影を躱すや、流れるような動きで虚空から刃先が欠けた妖刀を取り出した。これも刀身が暗闇で揺らいでいて、実体がないことが分かる。
「せいっ!」
間髪入れず裂帛の気合いとともに、上段から斬り下ろした。
悲鳴のような断末魔が響き渡り、影の犬は瞬く間に夜闇へと溶けていく――。
「ふう……」
吐息を漏らす美鵺子。同時に、呼び出された付喪神たちはすっと姿を消した。
「祓ったのか?」
恭が問う。美鵺子は額の汗を拭ってこくりと頷き、それから我に返ったように辺りを見回した。
「ありゃ、通行人に見られちゃってたみたいやね。行こう、恭」
恥ずかしそうに頬を赤らめてそそくさと恭の袖を引く。通行人は数人だけだったが、みんな二人に注目していた。
霊能力がない人間には影の犬も付喪神たちも見えなかったはずなので、彼らには美鵺子が一人で踊り狂っているように映ったに違いない。
とにかくこの場は逃げるにしかずである。
美鵺子と並んで足を速めながら、恭は思案げに眉根を寄せて口を開いた。
「どう思う。さっきの犬」
「どうって、あれもよく見る怨霊の一種とちゃうん? 見た目ほどは強くなかったし……」
美鵺子はあっけらかんとしている。しかし、恭は納得がいかない様子で首を横に振った。
「いや、それにしては不自然だろう。人間の霊ならいざ知らず、動物の霊があんな風に怨念をため込むのはおかしい」
「そうなん?」
「ああ……」
「でも、無事に祓えたから問題ないんちゃう?」
「…………だといいが……」
恭は顔を曇らせ、自分の胸に当てた手をぎゅっと握りしめた。
怨念の炎に触れた痛みがまだ残っている。恭はなんとなく、この痛みに覚えがある気がした。
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
迦国あやかし後宮譚
シアノ
キャラ文芸
旧題 「茉莉花の蕾は後宮で花開く 〜妃に選ばれた理由なんて私が一番知りたい〜 」
第13回恋愛大賞編集部賞受賞作
タイトルを変更し、「迦国あやかし後宮譚」として5巻まで刊行。大団円で完結となりました。
コミカライズもアルファノルンコミックスより全3巻発売中です!
妾腹の生まれのため義母から疎まれ、厳しい生活を強いられている莉珠。なんとかこの状況から抜け出したいと考えた彼女は、後宮の宮女になろうと決意をし、家を出る。だが宮女試験の場で、謎の美丈夫から「見つけた」と詰め寄られたかと思ったら、そのまま宮女を飛び越して、皇帝の妃に選ばれてしまった! わけもわからぬままに煌びやかな後宮で暮らすことになった莉珠。しかも後宮には妖たちが驚くほどたくさんいて……!?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
後宮の手かざし皇后〜盲目のお飾り皇后が持つ波動の力〜
二位関りをん
キャラ文芸
龍の国の若き皇帝・浩明に5大名家の娘である美華が皇后として嫁いできた。しかし美華は病により目が見えなくなっていた。
そんな美華を冷たくあしらう浩明。婚儀の夜、美華の目の前で彼女付きの女官が心臓発作に倒れてしまう。
その時。美華は慌てること無く駆け寄り、女官に手をかざすと女官は元気になる。
どうも美華には不思議な力があるようで…?
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる