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第一章:JKのドラゴン生活
第四話: 悪魔の魔法で動きを封じられてJKが大ピンチ♡ 貴女が倒れたら誰がこのクソ原作者をディスるの!次回「JK死す」デュエルスタンバイ!!
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「って!!そんなネタバレみたいな次回予告風のタイトルコールあってたまるカァァァァァァ!!」とツッコミを入れた所で本編に入る私であった。
あれから二ヶ月が経ち、頻繁に攻めて来てたブリタニアは音沙汰が無く、村は平和な日々で訪れていた。
「スレイン!何だこの部屋の散らかり様は!だらしが無さ過ぎるぞ!!」
「ウルセェなッ!お前はアタシの母ちゃんか!!」
騒がしいと言えば、スレインとアリアが喧嘩する程度かな。だがスレインの部屋は毎回来るけど足の踏み場がない。これはアリアに正論を言われても仕方ないけどな。
「私も手伝うから、早く片付けるぞ。」
「え~、メンドクセェ~な。」
「落後者に拒否権はない!やるぞ!!」
何だかんだでアリアは面倒見がいい。サーヤも言ってたけど、アリアが来てからスレインのお守りが楽になったらしい。よっぽど面倒掛けてたんだな。
そんなサーヤは数人のエルフ達を連れて今巡回中。やはり、ブリタニア軍がいつ攻めて来くるかもわからない状態なので、対応出来る様にしているのだ。まあ、警戒はしといた方がいいけどね。
その頃私はと言うと、エンムと二人でナターシャさんの家でお昼寝中だった。え?サボってないで仕事しろ?私の仕事は終わったの!!今日は半休!!なんで今はエンムと一緒にのんびりやってます。
「やだ何この子達可愛すぎ!!」
ナターシャさん!?何する気!?私とエンム何かナターシャさんのおもちゃにされそうなんだけど!?
「ふぅ。平和ね。出来ればこのままブリタニアが攻めて来なければいいのだけれど。」
すると窓を見て紅茶嗜んでいたが、その気持ちはナターシャさんだけでは無い。誰もがそれを願っていた。戦力を一気に導入すれば、私達は一巻の終わりの筈。なのにそれをしないのは何か理由があるのでは無いか。その疑念は私達に限らず、ブリタニアの兵士にも、そして派遣されて来た四皇のナッパとテンガイにも表れ始めていた。
「おい!一体いつになったら攻め込むんだ!!」
「確かにな。いくら何でも長過ぎる。」
「こうなったら俺達だけで殴り込むか!」
「ダメだ。ブリタニアの指揮官の指示に従う様にとの竜王からの命令だぞ。」
「だがよ!こうも待たされちゃ、俺達何しにここに来たんだ!?戦うためだろ!!」
「確かに、お前の言う事も一理ある。指揮官に話をつけてこよう。」
こちらはもう戦いたくてうウズウズしていた。テンガイが指揮官の所に向かい交渉をしたが、返ってきた答えが思わぬ作戦だった。
「敵の警戒を解く?」
「そうだ。ここ最近、我等はランドロスの四皇を味方につけても敗戦続きで、この前もナツ殿を含め全ての兵士がやられてしまった。それ以降、私達は出撃を一旦停止し、エルフ達の警戒が解かれるのを待つ事にした。」
「なるほど、敵の隙を突いて攻撃を仕掛ける訳ですか。確かにそれならあのドラゴンが現れてもこちらで対処可能だな。」
そう言う作戦で来たのだ。まあ向こうも真っ向から突っ込んでいくよりかは頭を使い始めたと言っていいか。
その頃ナッパは、武器や兵糧が置いてある倉庫付近を彷徨いていた。何でも暇だったかららしい。そんな時、一台の不審な馬車を見かけた。何故か鉄で作られた様な異様な馬車だった。それに何故一台だけ、こんな武器ばかりが集まる所に置いてあるのだろう。気になったナッパは鉄格子になっている窓を覗くと、一人のメイドらしき少女の姿があった。
(何でこん中に人間の侍女がいやがる?しかも身動きが取れねえように、両腕、両足を広げて引っ張られる形で縛られてやがる。)
彼の持つ『心眼』のスキルで彼女のステータスを確認したが、彼は意外にも動揺せず納得していた。
(こいつ悪魔か。って事はブリタニアの王都に潜んでいた悪魔ってのはこいつの事だったのか。それにしてもなんてデタラメな強さだ。やり方は気に入らないが、ブリタニアの連中がこの馬車に厳重に幽閉するのも頷ける。てかこんだけ強けりゃこいつ等直ぐに一掃出来るだろうが。)
「何か御用ですか。」
彼に気付いたのか彼女は話し掛けてきたが、ナッパは彼女の顔をみて少しイラっとした。彼女は、ナッパに警戒心を持っていたのか睨みつけていたが、その表情からは殺気はまるで感じない程、弱々しく痩せ細っていた。生気が感じられないくらい弱っていたらしい。
「メシは食べてるのか。」
「こんな状態で食べられるとでも思いますか。ここに来てから食事なんてしてませんよ。」
「戦えるのか?そんな体でよ。」
「無理でしょうね。お荷物どころか餓死するでしょう。」
「そうか。」
するとナッパは何も言わずにその場から去ってしまった。彼女はナッパが暇だから話し相手にでも来たのだろうと思ったらしい。だが、お昼頃になってナッパが戻って来た事に驚いていた。すると彼女の鼻にいい匂いが漂って来た。まさかナッパが食べ物を持って来るとは思わなかったのだ。
「なんのつもりですか?」
「何って、今日の昼メシに嫌いなもんが入ってたからな。残そうとするとテンガイがうるせえ。だから残飯処理になれ。」
「こんな事をしたら兵士達に何をされるかわかりませんよ。」
「なら心配いらねえよ。俺はランドロスの四皇の一人『暴拳のバレットドラゴン』ナッパ様だ。上官は腰抜けだから注意程度で済むし、雑兵共は日酔ってる連中ばかりだ。俺に喧嘩を売る度胸のある奴はいねえよ。」
「でもだからって、貴女が私を助ける理由が何処にありますか?」
「そうだな。無抵抗の奴に、メシも与えず遊び半分で命を嬲り殺す光景を俺は許さねえ。それを見て見ぬ振りをする俺自身を許さねえ。道理が通らねえ事を俺は許さねえ。ただそれだけだ。」
このドラゴン、ただの喧嘩屋だと思ったけど人情に溢れた奴だった。
「まあパンしかねえけどよ。これ食って生きろ。」
そう言うと、ナッパはコッペパンの様な物を棒に括り付けて、彼女の口まで運んだ。彼女はパンを一口齧ると、また一口、そしてまた一口齧る度に涙を流しながら食べ続けた。
「泣くほど美味いか。」
「はい・・・・こんなに優しくされたのは・・・・生まれて初めてです。」
「そうか。」
だがその光景は直ぐにバレてしまう。
「ここにいたかナッパ。悪魔を餌付けしてどうするつもりだ。」
「悪いかテンガイ。ブリタニアの奴等に言いたきゃ言いな。俺はやめねえぞ。」
「わかった。なら報告させてもらう。意見具申だがな。」
「何?」
「そいつにマトモな飯を与える様、指揮官に交渉して来る。貴重な戦力に死なれては困るからな。」
テンガイは、最初から悪魔の存在に気付いたのか、知っていたような口振りだった。それからテンガイが指揮官に交渉したのか、その日の夜からは彼女にも食事が提供された。ただ指揮官が許可しても、食事を渡す兵士がそれを許さないだろう。食事を持って来たフリをして自分達で食べたり、悪魔に投げつけたりするだろう。そこはナッパとテンガイが見張りについてちゃんと食事を与えるかどうか見ている。それにしてもこの二人は、人情が溢れていると言うか親切と言うか、初めて会った時私は二人を気に入りそうになった。人間以上に、優しさが溢れ出していた。
「大分元気になったじゃねえか。ミイラになり掛けていたのが嘘みたいだぜ。」
数日が経ち、彼女は見違える様に元気になり、元の元気な姿を取り戻した。
「貴方方のお陰で餓死せずに済みました。ありがとうございます。」
「礼を言われる筋合いは無い。お前に死なれては困るからな。」
頭を下げる彼女に、素っ気無い態度を取るテンガイだったが、ナッパが言うには照れているのだと言う
「そういやお前の名前聞いてなかったな。」
色々あったから、彼女も名乗るのを忘れていた。
「私は『堕天使ゼフォン』。天界より追放され、この地に逃れた元天使です。今は堕天の烙印を押された悪魔です。」
ゼフォン。私もその天使は初めて聞いたが、堕天使と言えばルシファーが有名である。多分、この世界の堕天使だろうな。
「堕天使か!?スゲェなお前!!」
「だが、堕天使なら人間なんぞどうにかなるだろう。何故捕まった。」
「ブリタニアにはいくつもの教会と、そこに配置されている聖母マリアの石像があります。その所為か私もブリタニアの国内にいれば力を発揮する事も出来ません。」
これは先の話だが、私もブリタニアに住み始めてからは知らなかった。どうやらその聖母マリアの置かれた像がある教会は、ブリタニアを守る様にして周りを囲んでいる。そのマリア像は悪魔の力を弱めるだけでなく、滅する事も出来るらしい。マリア様強!?
「この特殊な馬車の中にも、小型のマリア像が設置されてます。」
「それで身動きが取れないわけか。体は動かせるのか。」
「問題ありません。ここから離れれば、戦闘では十分に発揮できます。」
つまり、マリア像から離れればいつでも本気出せるって事ね。
そして貴様等の情報はこちらに筒抜けなのだよ!!アリアのスキル『産卵』で眷属の蜘蛛であるスモールタランスを召喚したのだ!!貴様等の作戦もドラゴン達とゼフォンの感動的な物語も、犯罪的にお見通しなのだ!!
「ナッパとテンガイってドラゴン!良い奴等だぁ!!」
勿論、その現場も聞いていた為、スレインが感激して大泣きしていた。
「連中はこっちが油断した隙に攻め込むつもりだったのだな。」
「やっぱりドラちゃん達に相談して正解だったわ。」
どうやら、サーヤ達も警戒を解こうとしていたらしく、念のためナターシャさんにも相談していたらしい。それでアリアがスモールタランスを産んで差し向けたようだ。
「それにしても、ゼフォンと言う堕天使は厄介だ。どうにかしないと面倒な事になるぞ。」
堕天使ってルシファーしか知らないけど、そんなに強いの?とアリアに色々と尋ねてみた。
「堕天使は悪魔ではあるが、天使だった頃の力も引き継いでいる。ステータスに問題はないが、獲得しているスキル、魔法、武技は我々の二倍以上と考えておいた方がいい。」
となるとアリアよりちょっと強いと考えた方がいいか。それにしても、属性や種族を二つ持ち合わせているだけで、獲得できるスキルや魔法も「倍返しだ!!」って訳か。幸いな事に、この世界じゃスキルポイントと言うシステムは無いけど、一日の回数制限がある。まあ、その分強力なスキルが多いけどね。
「それにしても厄介ね。このまま睨み合いを続けても拉致が開かないし、警備を解いたら向こうが有利。」
「やはり、四皇と堕天使を何とかしないとですね。それだったら四皇はドラ子に、堕天使はサーヤ、スレイン、アリアの三人で押さえて貰うしかありません。」
「ちょっと待って!それだと残りの人数でブリタニアを相手にするのは無理があるわ!!」
兄貴とナターシャさんは、言い合いになっていたが、中々決まらない。ん?でもこれだったら、奴等の作戦に乗っても良いかもな。
「いっその事、招き入れようか。」
「お前それ本気で言ってるのか。」
本気も本気、敵軍を自分達の陣地に入れて、エルフの矢で一斉攻撃する。壊滅は出来ないが、運が良ければ撤退はしてくれると思う。至ってシンプルな作戦だけどね。
「なるほど。待ち伏せか。」
そう!それ!流石アリア!感が鋭い!!
「ああ!!相手の作戦に乗ったフリをして待ち伏せてるアタシ達が一気に敵を一掃する!!」
そう正解だよ!スレイン!!
「よしっ!作戦も決まった事で、アリアに話がある。」
「私ですか?」
ん?兄貴どうしたの?アリアに何の話?
「お前が偵察に出してるスモールタランス。あれお前のスキルで召喚した蜘蛛だよな。」
「正確には産卵で産んだと言うのが正しいですが?」
「ならお前の子供も当然だよな。」
「そう言う事になります。」
これ兄貴ったら産卵のスキル理解して無いな。
「相手の男連れて来い!!俺が話をつけてやる!!祝言を挙げるのはその後だ!!」
「隊長。あからさまなボケやめて頂けないか。」
完全に勘違いしているな。
「ライド。蜘蛛はアラクネに進化したら産卵のスキルを獲得するの。彼女達は交配せずに独自で子供を作ることができるのよ。」
ナターシャさんが必死にアラクネの事で説明していた。こんな調子で大丈夫かな?
そして私達は、作戦の数日前から警備ではなく監視に移行し、ついにブリタニアはエサを求めるかのように動き出した。行軍は、私達の思惑通り狭い道に入り、私達が待ち伏せているポイントまで向かっていた。そこは村の入り口だけど、ここで敵の数を一気に減らせる。それに、村の入り口に向かう道中には木々に隠れているエルフ達が待ち構えている。要は袋のネズミなのだよ!!
「やはり様子が変ですね。」
「確かにな。あれだけ警戒を厳重にしていたエルフがこうもあっさり通すとは思えん。」
やはり、ゼフォンとテンガイには通用しなかった。既にこちらの作戦を見破りつつある。お前達のような感のいい奴は嫌いだよ。
「別に被害被るのはブリタニアだし、俺等は一気に敵陣に突っ込むだけだ。何か問題あるか!!」
「いいえ。問題ありません。」
「異論はない。お前はこう言う時は士気を高めてくれるな。」
単純なのかナッパは意外と良いことを言うな。出来れば戦いたくないな。それにしてもゼフォンは両手を手錠で縛られ、両足には鉄球を付けて引きずる様に歩き、腹部には鎖が繋がれて見張りの兵士がそれを持っている。これから戦闘なのに戦えるのか?
「テンガイ。悪いが頼まれてくれるか。」
「ゼフォンをエルフの連中に引き渡すのだろ。」
「なんだ?同じ事考えてたのか。」
「お前とは長い付き合いだからな。何を考えてるのかは大体わかる。その策略も尻拭いも必要だしな。」
「いい友を持ったよ。」
「よせ。お前らしくない。」
テンガイは部隊長にゼフォンの先制攻撃の提案をしたが、部隊長は敵部隊に大打撃を与えろと言われたらしい。それを聞いたテンガイは了解はしたが、ゼフォンには味方ごと攻撃しろと言っといた?なぜそんな意味の無い事をするのか、ゼフォンは疑問に思っていたがとりあえず命令に従った。
そして、私達の作戦が始まった。
「今だ!放てぇ!!」
エルフの一人が、合図で一斉にブリタニアの行軍に矢を放った。彼等はいきなりの不意打ちに混乱し、矢を落とすのに精一杯だった。
「やっぱ待ち伏せだったか。」
「バリアを張って正解だったな。」
ナッパとゼフォンはテンガイの結界に守られて当たる事はなかった。
「後方の突撃隊!敵本陣に向かえ!!」
部隊長の指示でナッパ達と他のブリタニアの兵士数人で、私達が待ち構えているポイントに向かっていた。そして彼等は森を抜け、広い場所に出たところに私達は敵を囲った状態で待っていた。だが、私達はここで思わぬ問題が発生していた。
「なあドラ子。絶対大丈夫じゃないだろ。お前やっぱ休め。」
「確かに今『会長のダジャレを聞いてやる気が絶不調になってるエアグルーヴ』の心境がわかるくらい体が怠いけどそうもいかないでしょ。」
「例えがさっぱりわからないが今の貴様は戦力外だ。今日はもう休め。」
兄貴の心配にアリアの忠告は有り難いけど、今の状況じゃそんな事言ってられない。そこはキッパリとアリアに断った。それにしても何でこんなに体が怠いんだ?状態異常にかかってるてるわけでもないのに、何がどうなっているんだ?
「おお!あれが噂の黒いドラゴンか!!」
あれが四皇の一人、バレットドラゴンのナッパか。羽は生えてないから飛べないだろうけど、身体が大きいし両腕もデカイ。自慢の拳が武器ってわけね!それともう一人はドラゴニュートのテンガイか。相方とは正反対に身体が細い。杖みたいな物を持ってるけどまるで僧侶だな。二人共勝てない訳では無いけど、倒すのに時間掛かるかも。
「まずい事になった。」
「おいおい!ランドロスの比じゃねえぞ!!」
「ドラちゃんと互角のレベルであんなに強いの!?」
サーヤとスレインとアリアが彼女を見て青ざめていた。どうやら三人共、魔眼や千里眼を使ってゼフォンのステータスを覗いてたらしい。それが彼女のステータス画面です。
呼称
『ゼフォン』
個体名
『堕天使ゼフォンLv.90』
属性
『光』『闇』
種族
『天使』『悪魔』
固有スキル
『飛翔』『殺意』『外道』『冷酷』『慈悲』『超直感』『絶対音感』『気配探知』『暗殺』『不老不死』『叡智』『偽者』『虚言』『交渉』『説得』『策略』『軍略』『奉仕』『指導』『先見』『料理』
スキル
『魔眼Lv.MAX』『千里眼Lv.MAX』『念力眼Lv.MAX』『複写眼Lv.MAX』『洗脳の邪眼Lv.MAX』『影薄Lv.MAX』『魔法無力化Lv.MAX』『再生Lv.MAX』『超高速再生Lv.MAX』『死者蘇生Lv.MAX』『MP回復Lv.MAX』『MP超回復Lv.MAX』『MPオート回復Lv.MAX』『恐怖のオーラLv.MAX』『絶望のオーラLv.MAX』『殺意のオーラLv.MAX』『慈愛のオーラLv.MAX』『腐敗のオーラLv.MAX』『魔力強化Lv.MAX』『魔力超強化Lv.MAX』『金縛りLv.MAX』
ユニークスキル
『暴食の吸引Lv.MAX』『強欲のジャイアニズムLv.MAX』『死のオーラLv.MAX』『未来予知Lv.MAX』
魔法
『ヒールLv.MAX』『フェアリーヒールLv.MAX』『エンシェントヒーリングLv.MAX』『エンジェルヒーリングLv.MAX』『バリアーLv.MAX』『シールドガードLv.MAX』『エンシェントガードLv.MAX』『エンジェルウォールLv.MAX』『ホーリーキャッスルLv.MAX』『ゴーストフレアLv.MAX』『ジャックランタンLv.MAX』『ポルターガイストLv.MAX』『ドラゴンライトニングLv.MAX』『フェザーウィングLv.MAX』
黒魔法
『ダークネスライトニングLv.MAX』『悪魔の道連れLv.MAX』『死の囁きLv.MAX』『滅びの歌Lv.6』『黒炎Lv.MAX』『月夜見無限牢獄Lv.MAX』
超位魔法
『ウェザーコントロールLv.9』『悪魔封印Lv.5』『チェーンドラゴンライトニングLv.6』『天使の裁きLv.9』『神の鉄槌Lv.8』『魂喰らいLv.MAX』『死神の目Lv.MAX』『アイアンメイデンジャンヌLv.5』『無限月詠Lv.MAX』
召喚魔法
『人喰い巨人Lv.MAX』『進撃の軍隊アリLv.MAX』『空襲の大雀蜂Lv.MAX』
術式展開
『憤怒の覇気Lv.MAX』『傲慢の極意Lv.MAX』『色欲の誘惑Lv.MAX』『フレアサークルLv.MAX』
領域展開
『怠惰の空間Lv.MAX』『重力の衝撃波Lv.MAX』『重力の井戸Lv.MAX』『白夜の幻影Lv.MAX』
武技
『音速Lv.MAX』『瞬歩Lv.MAX』『切り裂きジャックLv.MAX』『奥義 ジャック・ザ・リッパーLv.MAX』『嫉妬の暗殺Lv.MAX』
称号
『魔術師』『元帥』『参謀』
あの、すいません。何このエゲツない技の数々?色々突っ込みたい所はいっぱいあるけど、それは後にしてこれ三人で足止めできるの!?明らかに天地の差だけど!?下手したらサーヤ達が瞬殺コースだよね!?
「よし!堕天使の魔法の使用を許可する!!」
「ほら!さっさと発動させろ!!」
兵士の一人がゼフォンを蹴り飛ばし、そんな雑な扱いに、四皇の二人はキレ気味になり、サーヤ達はハラハラしていた。
「バカかアイツは!!」
「何するかわからんぞ。二人共気を抜くな!!」
スレインとアリアがメッチャビビってるんだけど!?え?まさか八つ当たりに私達殲滅するの!?
「領域展開。」
ってやめろォォォォ!!そのポーズはやめろォォォォ!!「人差し指と中指が交差する時、物語は終わる。」的な展開になっちゃうから!!色んな意味で無量空処発動させてるからやめてェェェェェェ!!
「怠惰の空間。」
彼女が術を発動させた時、私達の体が急に重たくなり、座り込む者もいれば倒れ込む者もいた。まるで身体が怠くなった様に重く感じた。いや、私今日は身体の調子悪いし。いきなりそんなんやられても変わらないし。
「クソッ!身体が動かねえ!」
「これが堕天使か。元帥の称号まで持っているとここまで強いのか。」
スレインはともかく、アリアも立てないのか。まあ、レベル90じゃ無理も無いか。私レベル99だけど何も変わって無いからね!!てか真面に動けるの体調の悪い私だけやん!!
「おい!俺等まで巻き込まれてるぞ!?」
「我慢しろ!ゼフォンを逃すまでの辛抱だ!」
これ味方も巻き込まれてるけど!?下手したらそっちもしばらく動けないよ!?真面に動けるのは私だけみたいだからちょっとばかしゼフォンの所に行ってみるか。
「ドラちゃん!?まさかゼフォンに近づく気!?」
「この状況下で動けるか。レベルカンスト目前のドラゴンは一味違う!」
「行けぇ!ドラ子!!」
サーヤはともかくスレインとアリアは他人事だと思って!!私体調不良なの忘れてない!?まあ私が動き出したからやるしか無いよね。私は重たい身体を引きずりながら、ゼフォンの所に辿り着いた。
「何故怠惰の空間の中で動けるのです!?」
「自分で私のステータス見てみなよ。貴女よりかは強いから。」
彼女は私が言う通りに自身の魔眼と千里眼で私のステータスを確認した。でも他人に見せられる物じゃないけどね。恥ずかしい!!
「何ですかこれは!?ステータスはカンスト寸前の数値なのに、このスキルや魔法、あろう事か武技の無さ!!貴女何者ですか!?」
悪かったな!!これが私の限界なんだよ!!そんな事は!!
「そんな事は糞原作者に聞けェェェ!!」
怒りで、現在無職のニート生活を送っているだろうクズの糞塗れのゴミとも言っていい忌まわしき、最低最悪の原作者の存在を思い出し、私は咄嗟にゼフォンに縛られていた手錠や鉄球、鎖を砕いて彼女を解放していた。
「鎖を外してくれたのですか。」
「大方、ブリタニアに協力してくれたら解放する条件突き付けられたんでしょ。だったら無理。アイツ等がそんな約束守るわけないでしょ。」
「ですが、貴女が私を助ける理由がありません。何故、そこまで親切にしてくださるのですか。」
「さあね。でも、今ここで貴女を見捨てたら後味悪いし、それに貴女を助けてくれた四皇の二人にも悪いしね。だから、私達は貴女を受け入れる。」
「ッ!?」
私の言葉に心打たれたのか、ゼフォンは領域展開を解除して自らの意思で私達の所に歩み寄った。
「じゃあ!行こう・・・・か?」
私も戻ろうとしたその時だった。急に体の力が抜けてその場に倒れてしまった。何がどうなっているのか、さっぱりわからないが意識はハッキリしていた。だが、全身が麻痺しているみたいに体が動かないどころか、喋るどころか口すら動かせない状態だった。
「しっかりして下さい!!どうしたのですか!?」
ゼフォンの声は聞こえるが返事が出来ない。まるで薬かなんか飲まされた感じだ。「私は黒ずくめの男達に薬を飲まされ目が覚めたら・・・・体が縮んでいた!?」的な感覚を味わっているみたいだ。ってそんな死神少年探偵みたいな自己紹介風のボケかましてる場合じゃ無かった!!よりにもよってこんな時に、こんな状態にならなくてもいいじゃない!!あの人間のクズとしか思えない作者め!!八つ裂きにして豚の餌にしてやる!!
「この裏切りの悪魔が・・・・死んでしまえ!!」
ゼフォンを拘束していたブリタニアの兵士が、ファイヤーボールを私達に向けて放った。必死の抵抗なんだろうけどゼフォンには効かないと思う。そして私の予想通り、目の前でファイヤーボールが消えた。
「バカな。」
「バカは貴方です。」
するとゼフォンから殺意のオーラが表し始め、その兵士に近づいていった。これも完全に殺る気満々だ。
「せっかく見逃そうとしたにも関わらず、貴方は我々に攻撃した。しかも弱ってる相手には容赦なし。愚かですね。」
「待ってくれ!!私はまだ死にたく無い!!」
「先に仕掛けて来たのは其方ですよ。この期に及んで命乞いとは見苦しい。死に値します。」
この時私は、意識が朦朧としていたから分からないけどこんな事があったらしい。
「終わりにしましょう。術式展開、フレアサークル。」
兵士の足元に魔法陣が出現し、炎の柱が噴き出した。彼は骨も残らず、灰となって消えていったと言うのだ。容赦ねえな。
「しっかりして下さい!!今仲間と合流しますから!」
ゼフォンは私を抱き抱えて、漸く怠惰の空間の余波が収まって立てるようになっていたエルフの皆んなと合流しようとしていたが、ゼフォンは振り向き様にナッパとテンガイの方を見たら、二人共親指を立てて声援を送るかのように見送っていた。「お前は自由だ。」と、そう言っているかのようにも見えた。
「ありがとうございます。ナッパ様。テンガイ様。」
ゼフォンは涙を流しながら、サーヤ達の所に向かった。
「ドラちゃん!?ぐったりしてるけどどうしたの!?」
「わかりません。突然倒れました。」
心配したサーヤが私の様子を見に来てくれたが、私は苦しそうに呼吸していたらしい。過呼吸じゃないよね!?
「二人共!今は気にしてもしょうがない!撤退するぞ!!」
「逃げるが勝ちだ!!」
スレインとアリアの言う通り、今はこの場から逃げるしかない。そして私達はブリタニア軍から逃げ切ったのだった。
「これで良かったんだな。」
「当たり前だろ。」
ナッパとテンガイは、ゼフォンを無事に見送って後に撤退した。ブリタニア軍もあの後撤退したらしい。けど作戦を提案したテンガイ達ランドロス側は、指揮官から説教を受けていた。
「貴様等ランドロスが提示した提案で行ったらこのザマだ!!此方の作戦が失敗した挙句に堕天使に逃げられるとはど言う事だ!!」
「それはそちらのミスでは無いのか。あの場でエルフ側に不穏な動きがあったにも関わらず、踏み込む前に撤退すべきだった。」
勿論テンガイも反抗した。確かにゼフォンを逃がしたのは彼の策略だが、直ぐにこちらの異変に気付いていた彼等は対応していたと思う。それをブリタニアに文句言われる筋合いはないな。
「なれば次は貴様等が、黒いドラゴンと堕天使を討って来い!!そうなればアタランテの攻略は目前なのだ!!」
ヤケ糞になって無理難題を押し付けて来た。てか偶には自分達でやれって話だと思うけど?
「わかった。」
テンガイはあっさり承諾した。私の事を知らないのかテンガイらしく無い返事だった。ナッパも戻ってきたテンガイの話を聞いてやっぱりおかしいと思っていた。
「ここの指揮官は無能過ぎる。」
「今更かよ。また無理難題押し付けられたのか。」
「例の黒いドラゴンだ。」
「いいんじゃねえのか。元々こっちで片付ける予定だったし、問題ねえだろ。」
「そうだが連中は俺達を当てにし過ぎている。それが気に入らん。」
それ私も思った。偶には自分達で戦えって言いたくなる。これを機にナッパとテンガイは私を倒す事に集中した。何故なら今の私が弱っている事に、二人とも気付いていたから。
そうとは知らず、私は風邪の症状みたい?てかインフルエンザに罹った時みたいに苦しかった。
「熱が下がる様子がないわね。」
ナターシャさんとサーヤが診ていたけど原因は不明。状態異常に掛かってる訳でもないし、何でこうなってるのかわからなかった。
「お前はどう診る。ゼフォン。」
「おそらく、進化の兆しだと考えます。」
アリアがゼフォンに意見を聞いた所、カンスト寸前の私に進化の予兆だと答えた。でも進化?カンスト寸前で?
「でも今までは進化する様子なんて無かったよ?」
イリヤの言う通り、今まで進化するどころか大したスキルも魔法も武技も覚えなかったのに、何で今更?まあ考えてもしょうがない。
それから一晩、私の様子を見る事にしたらしい。結局原因がわからない以上、今は大人しくするしかなかった。とりあえず、私は寝室に寝かされた。
その頃ゼフォンは、ナターシャさん達のところで尋問?拷問?いや取り調べを受けていた。
「なるほど。つまり四皇がお前を逃がしてくれたと?」
「はい。」
アリアが質問をしていたが、ゼフォンに怪しい言動や仕草などは見なかったと言う。
「貴女の事情は大体理解したわ。もし良かったら、ここでしばらく暮らしなさい。」
「よろしいのでしょうか。」
「私達も似たようなものよ。一緒に戦ってゼフォン。」
「ありがとうございます。」
こうしてアタランテに新しい仲間ゼフォンが加わった。のは嬉しいけど、私はいつになったら元気になるのか。果たしてJKはこの危機的状況を打開することが出来るのか!!「ドワーフを解放すべくトーマス鉱山に向かう私達!しかし更なるドラゴンがJKの前に立ち塞がる!!次回JKドラゴンの異世界転生物語!『タッパとケツのでかい女が好みです!!』海賊王に私はなる!!」と言うまた次回予告風なセリフで終わりにしようとした私だったが、ブリタニア軍はそうさせてくれなかった。
三日後にまた攻めてきたのだ。しかも私は治らずこの状態。しかもゼフォンはこの三日ですっかり給仕を覚えてしまった。
「あのゼフォンさん?私の部屋に置いてあった武器は?」
「床に散らばってたゴミでしたら朝方全て燃やしましたが?」
「ふざけんじゃねぇよ!!私の作った最高傑作ゴミ呼ばわりか!!」
「ゴミ以外に何に見えるんだ!毎度毎度半日立たずに散らかしおって!!」
「三人共!真面目に仕事しなさい!!」
サーヤ、スレイン、アリア、ゼフォンの4人で偵察に向かったけど、敵はもう目の前にまで進軍していた。このままだと村に入ってしまう。4人は直ぐにアニキに報告して、私達も出撃した。
「エース!!助けに来たぞォォォォ!!」
「いや誰だよ!?」
何故か私も参戦したらしい?正直意識がはっきりしてなかったから、自分が何を言っていたのか、何をしていたのかわからないのだ。
「何でドラ子まで連れて来た!!」
「どうしても行くと聞かなくてな。まあ諦めろ。」
アニキの話だとそうらしい。どうやら相当変な行動をしていたらしい。それはナッパとテンガイと戦った辺りからそうらしい。二人の所に行ってこんな事を言っていたそうだ。
「そこまでだぁぁぁぁ!!」
急に叫び出したと言う。私一体何を言ったんだ?
「もうやめましょうよ!!もうこれ以上戦うのやめましょうよ!!"命がもったいだいっ!!"兵士一人一人に帰りを待つ家族がいるのに!!目的は果たしているのに!!戦意のないエルフを追いかけて!!止められる戦いに欲をかいて!!今手当てすれば助かる兵士を見捨てて!!その上まだ犠牲者を増やすなんて今から倒れて行く兵士達はまるで!!バカじゃないですかぁ!?」
「いやまだ戦ってもいねえけどぉ!?」
「大丈夫か?こいつ?」
何か長々言ってた記憶はあらけど全然思い出せない。その後、ナッパとテンガイがつっこんだけど全然思い出せない。
「貴様。そんな状態で何しに来た?」
「この戦争を、終わらせに来た。」
「ダメだ。こいつやはり混乱しているぞ。」
「ワンピースは!!実在する!!」
「さっきから訳わかんねえよ!!」
そりゃそうだ。大人気漫画のセリフを堂々と叫んでただけだったからな。自分の黒歴史を暴露しなくて良かったよ。
「もういいよな!テンガイ!!」
「やれ!コイツの目を覚ます!!」
そして容赦なくナッパの嵐のような拳の連打が私を襲った。
「くらいやがれ!ガトリングバレット!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
「アプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプ!!」
だが自然と悪い気はしなかった。これが痛み。私は・・・・戦いを楽しんでいる。
「オラァッ!!」
飽きる事の無い・・・・戦いの愉悦!!私はそのまま吹っ飛ばされているが気分がいい!!
「ドラ子!!」
スレインが駆け寄って来たが、私はその後、ピクリとも動かなかったと言う。おや?ベビードラゴンの様子がおかしいぞ?急に光り始めた。
「何だ!?」
スレインが見たのは、輝き始めた私の体がみるみる変化していったのだ。
[ベビードラゴンはLv.100になりました。]
おっと!?久々の大賢者らしきアナウンス!!でもそれでお終いだろ?わかってんだよ!!どうせショボい技覚えて終了だろ!!もうどうにでもなれ!!
[レベルが上限に達した事により進化条件を達成しました。]
[ベビードラゴンからダークネスドラゴンへの進化が可能になりました。進化させますか。]
え?進化?今進化するって言った!?ようやくか!!もうこれは[はい]で[YES]でお願いします!!
[承認しました。これよりベビードラゴンからダークネスドラゴンへの進化へ移行します。]
[完了しました。ベビードラゴンはダークネスドラゴンに進化にしました。]
[属性『闇』の獲得に成功しました。]
よっしゃあ!!ついに来たよ!!ここまで辿り着くのが長かった!!でも獲得したスキルとかが心配だ。
[固有スキル『超直感』『飛翔』の獲得に成功しました。]
[スキル『心眼』『魔眼』『メモリアルチェンジ』の獲得に成功しました。]
[チートスキル『無限』『幻想殺し』の獲得に成功しました。]
[魔法『火の粉』は『ブレス』に進化しました。]
[『ブレス』の進化条件を達しました。『ブレス』は『ドラゴンブレス』へと進化しました。]
[魔法『ダークネスフレア』『ライトニングブレイカー』の獲得に成功しました。]
[超位魔法『ウェザーコントロール』『デスファイヤー』の獲得に成功しました。]
[武技『引っ掻く』から『ドラゴンクロー』の進化に成功しました。『殴る』から『ドラゴンナックル』の進化に成功しました。『頭突き』から『ドラゴンダイブ』の進化に成功しました。『尻尾』から『ドラゴンテイル』の進化に成功しました。]
[『飛翔』のスキルを獲得した事により条件を達成しました。武技『竜の翼撃』の獲得に成功しました。]
そして光が消えた頃には意識はハッキリとした時、私の体はとんでも無い事になっていた。
「あれ?スレインなんか小さくなってない?」
「お前が大きくなってんだよ!!」
「鏡で今の自分を見て。」
サーヤに手鏡を向けられたがまだ疑わしい。え?・・・・あっ!本当だ!!姿が変わってる!?なんかドラゴンぽくなってる!!いやドラゴンだけどさ!!てか私寝てたから状況わからないんだけど?と言う事で現在の状況を皆んなから聞いた。ふむふむなるほど!そう言う事か!!
「クリリンの事かァァァァァ!!」
「知らねえよ!?誰だそいつ!?」
「やはり調子がわるいのでは?」
ナッパとテンガイから冷たい目線で見られた。まあ無理もないか。じゃあ反撃開始だ!!
「さっきは世話になったのう。今度はこちらも礼をせねば無作法と言うもの。主婦舐めとったらいかんぜよ!!」
「やれ。ナッパ。」
「ああ。」
私のおふざけにいい加減嫌気が差したのか、二人共私を仕留める気でいた。
「元気になった途端調子に乗りやがって!!覚悟しな!!」
ブチ切れたナッパの猛攻が襲いかかる。
「くらえ!!ガトリングバレット!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
止まない攻撃の嵐になす術がないJK!!よもややられてしまうのか!?
「これで終わりだ!!ボルケーノナックル!!」
強烈な爆散武技をぶちかました。さらばJK!!君の事は!永遠に忘れないだろう!!
「流石のカンストもこれで終わりだろ!!」
「いやまだだ!!」
果たしてナッパとテンガイが見たものは!!
「そのくだり、もうやったでしょ。」
奇跡!圧倒的奇跡!!JKは容赦無しのラッシュに耐え抜き生還!!もう彼女を止められる者はいない!!
「なに!?」
「今のを受けて傷一つ無いだと!?」
ナッパ!テンガイ!動揺!!もはやこの勝負!JKの勝ち確定演出!!圧倒的勝利!!
「お前!何で無事なんだ!?」
「根性!!」
じゃなくて!ユニークスキル『無限』です!!このスキルの効果は、対象物の衝突時間を遅らせる能力で私の身体全体に薄い膜のように覆う様に展開する。つまり!"私とこいつの間にある『無限』"。と言う何処ぞの『呪い廻戦』のパクリだよね!?
「引け!ナッパ!!」
危機的状況を察知したテンガイはすぐさまバリアーを張った。
「よせテンガイ!!バリアーはこいつには効かない!!」
その通り!!それがお前達の敗因だァァ!!
「お前達のそのふざけた幻想を!!この右手でぶち殺す!!」
「ふざけてるのはテメーだろォォォォ!!」
「プルウルトラ!!ゴ○○ムの!!猿神銃!!」
私のただの攻撃で二人を吹き飛ばした。そう!ただの攻撃で!!
「矛盾勝負。こっちの勝ちやな。」
これで四皇全てを倒し、私は海賊王になった。なわけねーだろ!!著作権もいい加減にしないと怒られちゃうよ!!
「ランドロスの四皇が負けた!?」
「撤退だ!!撤退しろ!!」
ブリタニアの兵士達が逃げようとしていたが、そうはいかないな。
「じゃあ。後始末お願い。」
「遠慮なく。」
サーヤ達がウズウズしながら不気味な笑みを浮かべていたからだ。
「逃げろ!!逃げ・・・・。」
兵士達が逃げようとした瞬間、彼等が炎に包まれ、ブリタニアの兵士達は全員消し炭になった。
「術式展開。フレアサークル。」
ゼフォンの仕業だったのか。てかフレアサークルって全体攻撃だったんだ。しかも瞬殺。ワンパンってレベルじゃねえぞ。
「いや!私らの出番無し!?」
スレインですらツッコミを入れる始末。私じゃなきゃ見逃しちゃうね。
そんな茶番劇を流して、私達も撤退した。
ゼフォンは仲間になったし、私は無事に進化したし、四皇は倒したし、ランドロスは流石に諦めたんじゃない?と油断したのも束の間、ついに次期国王の娘が私達の前に立ちはだかった。それは私の運命を大きく変えるものになる。さらなる戦いが始まるのであった!!いや偶には平和になろうよ。
あれから二ヶ月が経ち、頻繁に攻めて来てたブリタニアは音沙汰が無く、村は平和な日々で訪れていた。
「スレイン!何だこの部屋の散らかり様は!だらしが無さ過ぎるぞ!!」
「ウルセェなッ!お前はアタシの母ちゃんか!!」
騒がしいと言えば、スレインとアリアが喧嘩する程度かな。だがスレインの部屋は毎回来るけど足の踏み場がない。これはアリアに正論を言われても仕方ないけどな。
「私も手伝うから、早く片付けるぞ。」
「え~、メンドクセェ~な。」
「落後者に拒否権はない!やるぞ!!」
何だかんだでアリアは面倒見がいい。サーヤも言ってたけど、アリアが来てからスレインのお守りが楽になったらしい。よっぽど面倒掛けてたんだな。
そんなサーヤは数人のエルフ達を連れて今巡回中。やはり、ブリタニア軍がいつ攻めて来くるかもわからない状態なので、対応出来る様にしているのだ。まあ、警戒はしといた方がいいけどね。
その頃私はと言うと、エンムと二人でナターシャさんの家でお昼寝中だった。え?サボってないで仕事しろ?私の仕事は終わったの!!今日は半休!!なんで今はエンムと一緒にのんびりやってます。
「やだ何この子達可愛すぎ!!」
ナターシャさん!?何する気!?私とエンム何かナターシャさんのおもちゃにされそうなんだけど!?
「ふぅ。平和ね。出来ればこのままブリタニアが攻めて来なければいいのだけれど。」
すると窓を見て紅茶嗜んでいたが、その気持ちはナターシャさんだけでは無い。誰もがそれを願っていた。戦力を一気に導入すれば、私達は一巻の終わりの筈。なのにそれをしないのは何か理由があるのでは無いか。その疑念は私達に限らず、ブリタニアの兵士にも、そして派遣されて来た四皇のナッパとテンガイにも表れ始めていた。
「おい!一体いつになったら攻め込むんだ!!」
「確かにな。いくら何でも長過ぎる。」
「こうなったら俺達だけで殴り込むか!」
「ダメだ。ブリタニアの指揮官の指示に従う様にとの竜王からの命令だぞ。」
「だがよ!こうも待たされちゃ、俺達何しにここに来たんだ!?戦うためだろ!!」
「確かに、お前の言う事も一理ある。指揮官に話をつけてこよう。」
こちらはもう戦いたくてうウズウズしていた。テンガイが指揮官の所に向かい交渉をしたが、返ってきた答えが思わぬ作戦だった。
「敵の警戒を解く?」
「そうだ。ここ最近、我等はランドロスの四皇を味方につけても敗戦続きで、この前もナツ殿を含め全ての兵士がやられてしまった。それ以降、私達は出撃を一旦停止し、エルフ達の警戒が解かれるのを待つ事にした。」
「なるほど、敵の隙を突いて攻撃を仕掛ける訳ですか。確かにそれならあのドラゴンが現れてもこちらで対処可能だな。」
そう言う作戦で来たのだ。まあ向こうも真っ向から突っ込んでいくよりかは頭を使い始めたと言っていいか。
その頃ナッパは、武器や兵糧が置いてある倉庫付近を彷徨いていた。何でも暇だったかららしい。そんな時、一台の不審な馬車を見かけた。何故か鉄で作られた様な異様な馬車だった。それに何故一台だけ、こんな武器ばかりが集まる所に置いてあるのだろう。気になったナッパは鉄格子になっている窓を覗くと、一人のメイドらしき少女の姿があった。
(何でこん中に人間の侍女がいやがる?しかも身動きが取れねえように、両腕、両足を広げて引っ張られる形で縛られてやがる。)
彼の持つ『心眼』のスキルで彼女のステータスを確認したが、彼は意外にも動揺せず納得していた。
(こいつ悪魔か。って事はブリタニアの王都に潜んでいた悪魔ってのはこいつの事だったのか。それにしてもなんてデタラメな強さだ。やり方は気に入らないが、ブリタニアの連中がこの馬車に厳重に幽閉するのも頷ける。てかこんだけ強けりゃこいつ等直ぐに一掃出来るだろうが。)
「何か御用ですか。」
彼に気付いたのか彼女は話し掛けてきたが、ナッパは彼女の顔をみて少しイラっとした。彼女は、ナッパに警戒心を持っていたのか睨みつけていたが、その表情からは殺気はまるで感じない程、弱々しく痩せ細っていた。生気が感じられないくらい弱っていたらしい。
「メシは食べてるのか。」
「こんな状態で食べられるとでも思いますか。ここに来てから食事なんてしてませんよ。」
「戦えるのか?そんな体でよ。」
「無理でしょうね。お荷物どころか餓死するでしょう。」
「そうか。」
するとナッパは何も言わずにその場から去ってしまった。彼女はナッパが暇だから話し相手にでも来たのだろうと思ったらしい。だが、お昼頃になってナッパが戻って来た事に驚いていた。すると彼女の鼻にいい匂いが漂って来た。まさかナッパが食べ物を持って来るとは思わなかったのだ。
「なんのつもりですか?」
「何って、今日の昼メシに嫌いなもんが入ってたからな。残そうとするとテンガイがうるせえ。だから残飯処理になれ。」
「こんな事をしたら兵士達に何をされるかわかりませんよ。」
「なら心配いらねえよ。俺はランドロスの四皇の一人『暴拳のバレットドラゴン』ナッパ様だ。上官は腰抜けだから注意程度で済むし、雑兵共は日酔ってる連中ばかりだ。俺に喧嘩を売る度胸のある奴はいねえよ。」
「でもだからって、貴女が私を助ける理由が何処にありますか?」
「そうだな。無抵抗の奴に、メシも与えず遊び半分で命を嬲り殺す光景を俺は許さねえ。それを見て見ぬ振りをする俺自身を許さねえ。道理が通らねえ事を俺は許さねえ。ただそれだけだ。」
このドラゴン、ただの喧嘩屋だと思ったけど人情に溢れた奴だった。
「まあパンしかねえけどよ。これ食って生きろ。」
そう言うと、ナッパはコッペパンの様な物を棒に括り付けて、彼女の口まで運んだ。彼女はパンを一口齧ると、また一口、そしてまた一口齧る度に涙を流しながら食べ続けた。
「泣くほど美味いか。」
「はい・・・・こんなに優しくされたのは・・・・生まれて初めてです。」
「そうか。」
だがその光景は直ぐにバレてしまう。
「ここにいたかナッパ。悪魔を餌付けしてどうするつもりだ。」
「悪いかテンガイ。ブリタニアの奴等に言いたきゃ言いな。俺はやめねえぞ。」
「わかった。なら報告させてもらう。意見具申だがな。」
「何?」
「そいつにマトモな飯を与える様、指揮官に交渉して来る。貴重な戦力に死なれては困るからな。」
テンガイは、最初から悪魔の存在に気付いたのか、知っていたような口振りだった。それからテンガイが指揮官に交渉したのか、その日の夜からは彼女にも食事が提供された。ただ指揮官が許可しても、食事を渡す兵士がそれを許さないだろう。食事を持って来たフリをして自分達で食べたり、悪魔に投げつけたりするだろう。そこはナッパとテンガイが見張りについてちゃんと食事を与えるかどうか見ている。それにしてもこの二人は、人情が溢れていると言うか親切と言うか、初めて会った時私は二人を気に入りそうになった。人間以上に、優しさが溢れ出していた。
「大分元気になったじゃねえか。ミイラになり掛けていたのが嘘みたいだぜ。」
数日が経ち、彼女は見違える様に元気になり、元の元気な姿を取り戻した。
「貴方方のお陰で餓死せずに済みました。ありがとうございます。」
「礼を言われる筋合いは無い。お前に死なれては困るからな。」
頭を下げる彼女に、素っ気無い態度を取るテンガイだったが、ナッパが言うには照れているのだと言う
「そういやお前の名前聞いてなかったな。」
色々あったから、彼女も名乗るのを忘れていた。
「私は『堕天使ゼフォン』。天界より追放され、この地に逃れた元天使です。今は堕天の烙印を押された悪魔です。」
ゼフォン。私もその天使は初めて聞いたが、堕天使と言えばルシファーが有名である。多分、この世界の堕天使だろうな。
「堕天使か!?スゲェなお前!!」
「だが、堕天使なら人間なんぞどうにかなるだろう。何故捕まった。」
「ブリタニアにはいくつもの教会と、そこに配置されている聖母マリアの石像があります。その所為か私もブリタニアの国内にいれば力を発揮する事も出来ません。」
これは先の話だが、私もブリタニアに住み始めてからは知らなかった。どうやらその聖母マリアの置かれた像がある教会は、ブリタニアを守る様にして周りを囲んでいる。そのマリア像は悪魔の力を弱めるだけでなく、滅する事も出来るらしい。マリア様強!?
「この特殊な馬車の中にも、小型のマリア像が設置されてます。」
「それで身動きが取れないわけか。体は動かせるのか。」
「問題ありません。ここから離れれば、戦闘では十分に発揮できます。」
つまり、マリア像から離れればいつでも本気出せるって事ね。
そして貴様等の情報はこちらに筒抜けなのだよ!!アリアのスキル『産卵』で眷属の蜘蛛であるスモールタランスを召喚したのだ!!貴様等の作戦もドラゴン達とゼフォンの感動的な物語も、犯罪的にお見通しなのだ!!
「ナッパとテンガイってドラゴン!良い奴等だぁ!!」
勿論、その現場も聞いていた為、スレインが感激して大泣きしていた。
「連中はこっちが油断した隙に攻め込むつもりだったのだな。」
「やっぱりドラちゃん達に相談して正解だったわ。」
どうやら、サーヤ達も警戒を解こうとしていたらしく、念のためナターシャさんにも相談していたらしい。それでアリアがスモールタランスを産んで差し向けたようだ。
「それにしても、ゼフォンと言う堕天使は厄介だ。どうにかしないと面倒な事になるぞ。」
堕天使ってルシファーしか知らないけど、そんなに強いの?とアリアに色々と尋ねてみた。
「堕天使は悪魔ではあるが、天使だった頃の力も引き継いでいる。ステータスに問題はないが、獲得しているスキル、魔法、武技は我々の二倍以上と考えておいた方がいい。」
となるとアリアよりちょっと強いと考えた方がいいか。それにしても、属性や種族を二つ持ち合わせているだけで、獲得できるスキルや魔法も「倍返しだ!!」って訳か。幸いな事に、この世界じゃスキルポイントと言うシステムは無いけど、一日の回数制限がある。まあ、その分強力なスキルが多いけどね。
「それにしても厄介ね。このまま睨み合いを続けても拉致が開かないし、警備を解いたら向こうが有利。」
「やはり、四皇と堕天使を何とかしないとですね。それだったら四皇はドラ子に、堕天使はサーヤ、スレイン、アリアの三人で押さえて貰うしかありません。」
「ちょっと待って!それだと残りの人数でブリタニアを相手にするのは無理があるわ!!」
兄貴とナターシャさんは、言い合いになっていたが、中々決まらない。ん?でもこれだったら、奴等の作戦に乗っても良いかもな。
「いっその事、招き入れようか。」
「お前それ本気で言ってるのか。」
本気も本気、敵軍を自分達の陣地に入れて、エルフの矢で一斉攻撃する。壊滅は出来ないが、運が良ければ撤退はしてくれると思う。至ってシンプルな作戦だけどね。
「なるほど。待ち伏せか。」
そう!それ!流石アリア!感が鋭い!!
「ああ!!相手の作戦に乗ったフリをして待ち伏せてるアタシ達が一気に敵を一掃する!!」
そう正解だよ!スレイン!!
「よしっ!作戦も決まった事で、アリアに話がある。」
「私ですか?」
ん?兄貴どうしたの?アリアに何の話?
「お前が偵察に出してるスモールタランス。あれお前のスキルで召喚した蜘蛛だよな。」
「正確には産卵で産んだと言うのが正しいですが?」
「ならお前の子供も当然だよな。」
「そう言う事になります。」
これ兄貴ったら産卵のスキル理解して無いな。
「相手の男連れて来い!!俺が話をつけてやる!!祝言を挙げるのはその後だ!!」
「隊長。あからさまなボケやめて頂けないか。」
完全に勘違いしているな。
「ライド。蜘蛛はアラクネに進化したら産卵のスキルを獲得するの。彼女達は交配せずに独自で子供を作ることができるのよ。」
ナターシャさんが必死にアラクネの事で説明していた。こんな調子で大丈夫かな?
そして私達は、作戦の数日前から警備ではなく監視に移行し、ついにブリタニアはエサを求めるかのように動き出した。行軍は、私達の思惑通り狭い道に入り、私達が待ち伏せているポイントまで向かっていた。そこは村の入り口だけど、ここで敵の数を一気に減らせる。それに、村の入り口に向かう道中には木々に隠れているエルフ達が待ち構えている。要は袋のネズミなのだよ!!
「やはり様子が変ですね。」
「確かにな。あれだけ警戒を厳重にしていたエルフがこうもあっさり通すとは思えん。」
やはり、ゼフォンとテンガイには通用しなかった。既にこちらの作戦を見破りつつある。お前達のような感のいい奴は嫌いだよ。
「別に被害被るのはブリタニアだし、俺等は一気に敵陣に突っ込むだけだ。何か問題あるか!!」
「いいえ。問題ありません。」
「異論はない。お前はこう言う時は士気を高めてくれるな。」
単純なのかナッパは意外と良いことを言うな。出来れば戦いたくないな。それにしてもゼフォンは両手を手錠で縛られ、両足には鉄球を付けて引きずる様に歩き、腹部には鎖が繋がれて見張りの兵士がそれを持っている。これから戦闘なのに戦えるのか?
「テンガイ。悪いが頼まれてくれるか。」
「ゼフォンをエルフの連中に引き渡すのだろ。」
「なんだ?同じ事考えてたのか。」
「お前とは長い付き合いだからな。何を考えてるのかは大体わかる。その策略も尻拭いも必要だしな。」
「いい友を持ったよ。」
「よせ。お前らしくない。」
テンガイは部隊長にゼフォンの先制攻撃の提案をしたが、部隊長は敵部隊に大打撃を与えろと言われたらしい。それを聞いたテンガイは了解はしたが、ゼフォンには味方ごと攻撃しろと言っといた?なぜそんな意味の無い事をするのか、ゼフォンは疑問に思っていたがとりあえず命令に従った。
そして、私達の作戦が始まった。
「今だ!放てぇ!!」
エルフの一人が、合図で一斉にブリタニアの行軍に矢を放った。彼等はいきなりの不意打ちに混乱し、矢を落とすのに精一杯だった。
「やっぱ待ち伏せだったか。」
「バリアを張って正解だったな。」
ナッパとゼフォンはテンガイの結界に守られて当たる事はなかった。
「後方の突撃隊!敵本陣に向かえ!!」
部隊長の指示でナッパ達と他のブリタニアの兵士数人で、私達が待ち構えているポイントに向かっていた。そして彼等は森を抜け、広い場所に出たところに私達は敵を囲った状態で待っていた。だが、私達はここで思わぬ問題が発生していた。
「なあドラ子。絶対大丈夫じゃないだろ。お前やっぱ休め。」
「確かに今『会長のダジャレを聞いてやる気が絶不調になってるエアグルーヴ』の心境がわかるくらい体が怠いけどそうもいかないでしょ。」
「例えがさっぱりわからないが今の貴様は戦力外だ。今日はもう休め。」
兄貴の心配にアリアの忠告は有り難いけど、今の状況じゃそんな事言ってられない。そこはキッパリとアリアに断った。それにしても何でこんなに体が怠いんだ?状態異常にかかってるてるわけでもないのに、何がどうなっているんだ?
「おお!あれが噂の黒いドラゴンか!!」
あれが四皇の一人、バレットドラゴンのナッパか。羽は生えてないから飛べないだろうけど、身体が大きいし両腕もデカイ。自慢の拳が武器ってわけね!それともう一人はドラゴニュートのテンガイか。相方とは正反対に身体が細い。杖みたいな物を持ってるけどまるで僧侶だな。二人共勝てない訳では無いけど、倒すのに時間掛かるかも。
「まずい事になった。」
「おいおい!ランドロスの比じゃねえぞ!!」
「ドラちゃんと互角のレベルであんなに強いの!?」
サーヤとスレインとアリアが彼女を見て青ざめていた。どうやら三人共、魔眼や千里眼を使ってゼフォンのステータスを覗いてたらしい。それが彼女のステータス画面です。
呼称
『ゼフォン』
個体名
『堕天使ゼフォンLv.90』
属性
『光』『闇』
種族
『天使』『悪魔』
固有スキル
『飛翔』『殺意』『外道』『冷酷』『慈悲』『超直感』『絶対音感』『気配探知』『暗殺』『不老不死』『叡智』『偽者』『虚言』『交渉』『説得』『策略』『軍略』『奉仕』『指導』『先見』『料理』
スキル
『魔眼Lv.MAX』『千里眼Lv.MAX』『念力眼Lv.MAX』『複写眼Lv.MAX』『洗脳の邪眼Lv.MAX』『影薄Lv.MAX』『魔法無力化Lv.MAX』『再生Lv.MAX』『超高速再生Lv.MAX』『死者蘇生Lv.MAX』『MP回復Lv.MAX』『MP超回復Lv.MAX』『MPオート回復Lv.MAX』『恐怖のオーラLv.MAX』『絶望のオーラLv.MAX』『殺意のオーラLv.MAX』『慈愛のオーラLv.MAX』『腐敗のオーラLv.MAX』『魔力強化Lv.MAX』『魔力超強化Lv.MAX』『金縛りLv.MAX』
ユニークスキル
『暴食の吸引Lv.MAX』『強欲のジャイアニズムLv.MAX』『死のオーラLv.MAX』『未来予知Lv.MAX』
魔法
『ヒールLv.MAX』『フェアリーヒールLv.MAX』『エンシェントヒーリングLv.MAX』『エンジェルヒーリングLv.MAX』『バリアーLv.MAX』『シールドガードLv.MAX』『エンシェントガードLv.MAX』『エンジェルウォールLv.MAX』『ホーリーキャッスルLv.MAX』『ゴーストフレアLv.MAX』『ジャックランタンLv.MAX』『ポルターガイストLv.MAX』『ドラゴンライトニングLv.MAX』『フェザーウィングLv.MAX』
黒魔法
『ダークネスライトニングLv.MAX』『悪魔の道連れLv.MAX』『死の囁きLv.MAX』『滅びの歌Lv.6』『黒炎Lv.MAX』『月夜見無限牢獄Lv.MAX』
超位魔法
『ウェザーコントロールLv.9』『悪魔封印Lv.5』『チェーンドラゴンライトニングLv.6』『天使の裁きLv.9』『神の鉄槌Lv.8』『魂喰らいLv.MAX』『死神の目Lv.MAX』『アイアンメイデンジャンヌLv.5』『無限月詠Lv.MAX』
召喚魔法
『人喰い巨人Lv.MAX』『進撃の軍隊アリLv.MAX』『空襲の大雀蜂Lv.MAX』
術式展開
『憤怒の覇気Lv.MAX』『傲慢の極意Lv.MAX』『色欲の誘惑Lv.MAX』『フレアサークルLv.MAX』
領域展開
『怠惰の空間Lv.MAX』『重力の衝撃波Lv.MAX』『重力の井戸Lv.MAX』『白夜の幻影Lv.MAX』
武技
『音速Lv.MAX』『瞬歩Lv.MAX』『切り裂きジャックLv.MAX』『奥義 ジャック・ザ・リッパーLv.MAX』『嫉妬の暗殺Lv.MAX』
称号
『魔術師』『元帥』『参謀』
あの、すいません。何このエゲツない技の数々?色々突っ込みたい所はいっぱいあるけど、それは後にしてこれ三人で足止めできるの!?明らかに天地の差だけど!?下手したらサーヤ達が瞬殺コースだよね!?
「よし!堕天使の魔法の使用を許可する!!」
「ほら!さっさと発動させろ!!」
兵士の一人がゼフォンを蹴り飛ばし、そんな雑な扱いに、四皇の二人はキレ気味になり、サーヤ達はハラハラしていた。
「バカかアイツは!!」
「何するかわからんぞ。二人共気を抜くな!!」
スレインとアリアがメッチャビビってるんだけど!?え?まさか八つ当たりに私達殲滅するの!?
「領域展開。」
ってやめろォォォォ!!そのポーズはやめろォォォォ!!「人差し指と中指が交差する時、物語は終わる。」的な展開になっちゃうから!!色んな意味で無量空処発動させてるからやめてェェェェェェ!!
「怠惰の空間。」
彼女が術を発動させた時、私達の体が急に重たくなり、座り込む者もいれば倒れ込む者もいた。まるで身体が怠くなった様に重く感じた。いや、私今日は身体の調子悪いし。いきなりそんなんやられても変わらないし。
「クソッ!身体が動かねえ!」
「これが堕天使か。元帥の称号まで持っているとここまで強いのか。」
スレインはともかく、アリアも立てないのか。まあ、レベル90じゃ無理も無いか。私レベル99だけど何も変わって無いからね!!てか真面に動けるの体調の悪い私だけやん!!
「おい!俺等まで巻き込まれてるぞ!?」
「我慢しろ!ゼフォンを逃すまでの辛抱だ!」
これ味方も巻き込まれてるけど!?下手したらそっちもしばらく動けないよ!?真面に動けるのは私だけみたいだからちょっとばかしゼフォンの所に行ってみるか。
「ドラちゃん!?まさかゼフォンに近づく気!?」
「この状況下で動けるか。レベルカンスト目前のドラゴンは一味違う!」
「行けぇ!ドラ子!!」
サーヤはともかくスレインとアリアは他人事だと思って!!私体調不良なの忘れてない!?まあ私が動き出したからやるしか無いよね。私は重たい身体を引きずりながら、ゼフォンの所に辿り着いた。
「何故怠惰の空間の中で動けるのです!?」
「自分で私のステータス見てみなよ。貴女よりかは強いから。」
彼女は私が言う通りに自身の魔眼と千里眼で私のステータスを確認した。でも他人に見せられる物じゃないけどね。恥ずかしい!!
「何ですかこれは!?ステータスはカンスト寸前の数値なのに、このスキルや魔法、あろう事か武技の無さ!!貴女何者ですか!?」
悪かったな!!これが私の限界なんだよ!!そんな事は!!
「そんな事は糞原作者に聞けェェェ!!」
怒りで、現在無職のニート生活を送っているだろうクズの糞塗れのゴミとも言っていい忌まわしき、最低最悪の原作者の存在を思い出し、私は咄嗟にゼフォンに縛られていた手錠や鉄球、鎖を砕いて彼女を解放していた。
「鎖を外してくれたのですか。」
「大方、ブリタニアに協力してくれたら解放する条件突き付けられたんでしょ。だったら無理。アイツ等がそんな約束守るわけないでしょ。」
「ですが、貴女が私を助ける理由がありません。何故、そこまで親切にしてくださるのですか。」
「さあね。でも、今ここで貴女を見捨てたら後味悪いし、それに貴女を助けてくれた四皇の二人にも悪いしね。だから、私達は貴女を受け入れる。」
「ッ!?」
私の言葉に心打たれたのか、ゼフォンは領域展開を解除して自らの意思で私達の所に歩み寄った。
「じゃあ!行こう・・・・か?」
私も戻ろうとしたその時だった。急に体の力が抜けてその場に倒れてしまった。何がどうなっているのか、さっぱりわからないが意識はハッキリしていた。だが、全身が麻痺しているみたいに体が動かないどころか、喋るどころか口すら動かせない状態だった。
「しっかりして下さい!!どうしたのですか!?」
ゼフォンの声は聞こえるが返事が出来ない。まるで薬かなんか飲まされた感じだ。「私は黒ずくめの男達に薬を飲まされ目が覚めたら・・・・体が縮んでいた!?」的な感覚を味わっているみたいだ。ってそんな死神少年探偵みたいな自己紹介風のボケかましてる場合じゃ無かった!!よりにもよってこんな時に、こんな状態にならなくてもいいじゃない!!あの人間のクズとしか思えない作者め!!八つ裂きにして豚の餌にしてやる!!
「この裏切りの悪魔が・・・・死んでしまえ!!」
ゼフォンを拘束していたブリタニアの兵士が、ファイヤーボールを私達に向けて放った。必死の抵抗なんだろうけどゼフォンには効かないと思う。そして私の予想通り、目の前でファイヤーボールが消えた。
「バカな。」
「バカは貴方です。」
するとゼフォンから殺意のオーラが表し始め、その兵士に近づいていった。これも完全に殺る気満々だ。
「せっかく見逃そうとしたにも関わらず、貴方は我々に攻撃した。しかも弱ってる相手には容赦なし。愚かですね。」
「待ってくれ!!私はまだ死にたく無い!!」
「先に仕掛けて来たのは其方ですよ。この期に及んで命乞いとは見苦しい。死に値します。」
この時私は、意識が朦朧としていたから分からないけどこんな事があったらしい。
「終わりにしましょう。術式展開、フレアサークル。」
兵士の足元に魔法陣が出現し、炎の柱が噴き出した。彼は骨も残らず、灰となって消えていったと言うのだ。容赦ねえな。
「しっかりして下さい!!今仲間と合流しますから!」
ゼフォンは私を抱き抱えて、漸く怠惰の空間の余波が収まって立てるようになっていたエルフの皆んなと合流しようとしていたが、ゼフォンは振り向き様にナッパとテンガイの方を見たら、二人共親指を立てて声援を送るかのように見送っていた。「お前は自由だ。」と、そう言っているかのようにも見えた。
「ありがとうございます。ナッパ様。テンガイ様。」
ゼフォンは涙を流しながら、サーヤ達の所に向かった。
「ドラちゃん!?ぐったりしてるけどどうしたの!?」
「わかりません。突然倒れました。」
心配したサーヤが私の様子を見に来てくれたが、私は苦しそうに呼吸していたらしい。過呼吸じゃないよね!?
「二人共!今は気にしてもしょうがない!撤退するぞ!!」
「逃げるが勝ちだ!!」
スレインとアリアの言う通り、今はこの場から逃げるしかない。そして私達はブリタニア軍から逃げ切ったのだった。
「これで良かったんだな。」
「当たり前だろ。」
ナッパとテンガイは、ゼフォンを無事に見送って後に撤退した。ブリタニア軍もあの後撤退したらしい。けど作戦を提案したテンガイ達ランドロス側は、指揮官から説教を受けていた。
「貴様等ランドロスが提示した提案で行ったらこのザマだ!!此方の作戦が失敗した挙句に堕天使に逃げられるとはど言う事だ!!」
「それはそちらのミスでは無いのか。あの場でエルフ側に不穏な動きがあったにも関わらず、踏み込む前に撤退すべきだった。」
勿論テンガイも反抗した。確かにゼフォンを逃がしたのは彼の策略だが、直ぐにこちらの異変に気付いていた彼等は対応していたと思う。それをブリタニアに文句言われる筋合いはないな。
「なれば次は貴様等が、黒いドラゴンと堕天使を討って来い!!そうなればアタランテの攻略は目前なのだ!!」
ヤケ糞になって無理難題を押し付けて来た。てか偶には自分達でやれって話だと思うけど?
「わかった。」
テンガイはあっさり承諾した。私の事を知らないのかテンガイらしく無い返事だった。ナッパも戻ってきたテンガイの話を聞いてやっぱりおかしいと思っていた。
「ここの指揮官は無能過ぎる。」
「今更かよ。また無理難題押し付けられたのか。」
「例の黒いドラゴンだ。」
「いいんじゃねえのか。元々こっちで片付ける予定だったし、問題ねえだろ。」
「そうだが連中は俺達を当てにし過ぎている。それが気に入らん。」
それ私も思った。偶には自分達で戦えって言いたくなる。これを機にナッパとテンガイは私を倒す事に集中した。何故なら今の私が弱っている事に、二人とも気付いていたから。
そうとは知らず、私は風邪の症状みたい?てかインフルエンザに罹った時みたいに苦しかった。
「熱が下がる様子がないわね。」
ナターシャさんとサーヤが診ていたけど原因は不明。状態異常に掛かってる訳でもないし、何でこうなってるのかわからなかった。
「お前はどう診る。ゼフォン。」
「おそらく、進化の兆しだと考えます。」
アリアがゼフォンに意見を聞いた所、カンスト寸前の私に進化の予兆だと答えた。でも進化?カンスト寸前で?
「でも今までは進化する様子なんて無かったよ?」
イリヤの言う通り、今まで進化するどころか大したスキルも魔法も武技も覚えなかったのに、何で今更?まあ考えてもしょうがない。
それから一晩、私の様子を見る事にしたらしい。結局原因がわからない以上、今は大人しくするしかなかった。とりあえず、私は寝室に寝かされた。
その頃ゼフォンは、ナターシャさん達のところで尋問?拷問?いや取り調べを受けていた。
「なるほど。つまり四皇がお前を逃がしてくれたと?」
「はい。」
アリアが質問をしていたが、ゼフォンに怪しい言動や仕草などは見なかったと言う。
「貴女の事情は大体理解したわ。もし良かったら、ここでしばらく暮らしなさい。」
「よろしいのでしょうか。」
「私達も似たようなものよ。一緒に戦ってゼフォン。」
「ありがとうございます。」
こうしてアタランテに新しい仲間ゼフォンが加わった。のは嬉しいけど、私はいつになったら元気になるのか。果たしてJKはこの危機的状況を打開することが出来るのか!!「ドワーフを解放すべくトーマス鉱山に向かう私達!しかし更なるドラゴンがJKの前に立ち塞がる!!次回JKドラゴンの異世界転生物語!『タッパとケツのでかい女が好みです!!』海賊王に私はなる!!」と言うまた次回予告風なセリフで終わりにしようとした私だったが、ブリタニア軍はそうさせてくれなかった。
三日後にまた攻めてきたのだ。しかも私は治らずこの状態。しかもゼフォンはこの三日ですっかり給仕を覚えてしまった。
「あのゼフォンさん?私の部屋に置いてあった武器は?」
「床に散らばってたゴミでしたら朝方全て燃やしましたが?」
「ふざけんじゃねぇよ!!私の作った最高傑作ゴミ呼ばわりか!!」
「ゴミ以外に何に見えるんだ!毎度毎度半日立たずに散らかしおって!!」
「三人共!真面目に仕事しなさい!!」
サーヤ、スレイン、アリア、ゼフォンの4人で偵察に向かったけど、敵はもう目の前にまで進軍していた。このままだと村に入ってしまう。4人は直ぐにアニキに報告して、私達も出撃した。
「エース!!助けに来たぞォォォォ!!」
「いや誰だよ!?」
何故か私も参戦したらしい?正直意識がはっきりしてなかったから、自分が何を言っていたのか、何をしていたのかわからないのだ。
「何でドラ子まで連れて来た!!」
「どうしても行くと聞かなくてな。まあ諦めろ。」
アニキの話だとそうらしい。どうやら相当変な行動をしていたらしい。それはナッパとテンガイと戦った辺りからそうらしい。二人の所に行ってこんな事を言っていたそうだ。
「そこまでだぁぁぁぁ!!」
急に叫び出したと言う。私一体何を言ったんだ?
「もうやめましょうよ!!もうこれ以上戦うのやめましょうよ!!"命がもったいだいっ!!"兵士一人一人に帰りを待つ家族がいるのに!!目的は果たしているのに!!戦意のないエルフを追いかけて!!止められる戦いに欲をかいて!!今手当てすれば助かる兵士を見捨てて!!その上まだ犠牲者を増やすなんて今から倒れて行く兵士達はまるで!!バカじゃないですかぁ!?」
「いやまだ戦ってもいねえけどぉ!?」
「大丈夫か?こいつ?」
何か長々言ってた記憶はあらけど全然思い出せない。その後、ナッパとテンガイがつっこんだけど全然思い出せない。
「貴様。そんな状態で何しに来た?」
「この戦争を、終わらせに来た。」
「ダメだ。こいつやはり混乱しているぞ。」
「ワンピースは!!実在する!!」
「さっきから訳わかんねえよ!!」
そりゃそうだ。大人気漫画のセリフを堂々と叫んでただけだったからな。自分の黒歴史を暴露しなくて良かったよ。
「もういいよな!テンガイ!!」
「やれ!コイツの目を覚ます!!」
そして容赦なくナッパの嵐のような拳の連打が私を襲った。
「くらいやがれ!ガトリングバレット!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
「アプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプアプ!!」
だが自然と悪い気はしなかった。これが痛み。私は・・・・戦いを楽しんでいる。
「オラァッ!!」
飽きる事の無い・・・・戦いの愉悦!!私はそのまま吹っ飛ばされているが気分がいい!!
「ドラ子!!」
スレインが駆け寄って来たが、私はその後、ピクリとも動かなかったと言う。おや?ベビードラゴンの様子がおかしいぞ?急に光り始めた。
「何だ!?」
スレインが見たのは、輝き始めた私の体がみるみる変化していったのだ。
[ベビードラゴンはLv.100になりました。]
おっと!?久々の大賢者らしきアナウンス!!でもそれでお終いだろ?わかってんだよ!!どうせショボい技覚えて終了だろ!!もうどうにでもなれ!!
[レベルが上限に達した事により進化条件を達成しました。]
[ベビードラゴンからダークネスドラゴンへの進化が可能になりました。進化させますか。]
え?進化?今進化するって言った!?ようやくか!!もうこれは[はい]で[YES]でお願いします!!
[承認しました。これよりベビードラゴンからダークネスドラゴンへの進化へ移行します。]
[完了しました。ベビードラゴンはダークネスドラゴンに進化にしました。]
[属性『闇』の獲得に成功しました。]
よっしゃあ!!ついに来たよ!!ここまで辿り着くのが長かった!!でも獲得したスキルとかが心配だ。
[固有スキル『超直感』『飛翔』の獲得に成功しました。]
[スキル『心眼』『魔眼』『メモリアルチェンジ』の獲得に成功しました。]
[チートスキル『無限』『幻想殺し』の獲得に成功しました。]
[魔法『火の粉』は『ブレス』に進化しました。]
[『ブレス』の進化条件を達しました。『ブレス』は『ドラゴンブレス』へと進化しました。]
[魔法『ダークネスフレア』『ライトニングブレイカー』の獲得に成功しました。]
[超位魔法『ウェザーコントロール』『デスファイヤー』の獲得に成功しました。]
[武技『引っ掻く』から『ドラゴンクロー』の進化に成功しました。『殴る』から『ドラゴンナックル』の進化に成功しました。『頭突き』から『ドラゴンダイブ』の進化に成功しました。『尻尾』から『ドラゴンテイル』の進化に成功しました。]
[『飛翔』のスキルを獲得した事により条件を達成しました。武技『竜の翼撃』の獲得に成功しました。]
そして光が消えた頃には意識はハッキリとした時、私の体はとんでも無い事になっていた。
「あれ?スレインなんか小さくなってない?」
「お前が大きくなってんだよ!!」
「鏡で今の自分を見て。」
サーヤに手鏡を向けられたがまだ疑わしい。え?・・・・あっ!本当だ!!姿が変わってる!?なんかドラゴンぽくなってる!!いやドラゴンだけどさ!!てか私寝てたから状況わからないんだけど?と言う事で現在の状況を皆んなから聞いた。ふむふむなるほど!そう言う事か!!
「クリリンの事かァァァァァ!!」
「知らねえよ!?誰だそいつ!?」
「やはり調子がわるいのでは?」
ナッパとテンガイから冷たい目線で見られた。まあ無理もないか。じゃあ反撃開始だ!!
「さっきは世話になったのう。今度はこちらも礼をせねば無作法と言うもの。主婦舐めとったらいかんぜよ!!」
「やれ。ナッパ。」
「ああ。」
私のおふざけにいい加減嫌気が差したのか、二人共私を仕留める気でいた。
「元気になった途端調子に乗りやがって!!覚悟しな!!」
ブチ切れたナッパの猛攻が襲いかかる。
「くらえ!!ガトリングバレット!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
止まない攻撃の嵐になす術がないJK!!よもややられてしまうのか!?
「これで終わりだ!!ボルケーノナックル!!」
強烈な爆散武技をぶちかました。さらばJK!!君の事は!永遠に忘れないだろう!!
「流石のカンストもこれで終わりだろ!!」
「いやまだだ!!」
果たしてナッパとテンガイが見たものは!!
「そのくだり、もうやったでしょ。」
奇跡!圧倒的奇跡!!JKは容赦無しのラッシュに耐え抜き生還!!もう彼女を止められる者はいない!!
「なに!?」
「今のを受けて傷一つ無いだと!?」
ナッパ!テンガイ!動揺!!もはやこの勝負!JKの勝ち確定演出!!圧倒的勝利!!
「お前!何で無事なんだ!?」
「根性!!」
じゃなくて!ユニークスキル『無限』です!!このスキルの効果は、対象物の衝突時間を遅らせる能力で私の身体全体に薄い膜のように覆う様に展開する。つまり!"私とこいつの間にある『無限』"。と言う何処ぞの『呪い廻戦』のパクリだよね!?
「引け!ナッパ!!」
危機的状況を察知したテンガイはすぐさまバリアーを張った。
「よせテンガイ!!バリアーはこいつには効かない!!」
その通り!!それがお前達の敗因だァァ!!
「お前達のそのふざけた幻想を!!この右手でぶち殺す!!」
「ふざけてるのはテメーだろォォォォ!!」
「プルウルトラ!!ゴ○○ムの!!猿神銃!!」
私のただの攻撃で二人を吹き飛ばした。そう!ただの攻撃で!!
「矛盾勝負。こっちの勝ちやな。」
これで四皇全てを倒し、私は海賊王になった。なわけねーだろ!!著作権もいい加減にしないと怒られちゃうよ!!
「ランドロスの四皇が負けた!?」
「撤退だ!!撤退しろ!!」
ブリタニアの兵士達が逃げようとしていたが、そうはいかないな。
「じゃあ。後始末お願い。」
「遠慮なく。」
サーヤ達がウズウズしながら不気味な笑みを浮かべていたからだ。
「逃げろ!!逃げ・・・・。」
兵士達が逃げようとした瞬間、彼等が炎に包まれ、ブリタニアの兵士達は全員消し炭になった。
「術式展開。フレアサークル。」
ゼフォンの仕業だったのか。てかフレアサークルって全体攻撃だったんだ。しかも瞬殺。ワンパンってレベルじゃねえぞ。
「いや!私らの出番無し!?」
スレインですらツッコミを入れる始末。私じゃなきゃ見逃しちゃうね。
そんな茶番劇を流して、私達も撤退した。
ゼフォンは仲間になったし、私は無事に進化したし、四皇は倒したし、ランドロスは流石に諦めたんじゃない?と油断したのも束の間、ついに次期国王の娘が私達の前に立ちはだかった。それは私の運命を大きく変えるものになる。さらなる戦いが始まるのであった!!いや偶には平和になろうよ。
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