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紫陽花高校生徒会
生徒会と生徒総会(準備編)
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「何事にも準備が必要よ!!」
「珍しく真っ当な事を言うじゃないか」
「当たり前じゃない。
勉強も仕事も遊びも、いかがわしい事も、事前の準備は死ぬ程大切よ!!」
「最後のはこの場の倫理観的にどうかと思うが、間違っていない」
「準備を怠ると、水着を下に着て下着を持っていくの忘れたりするわよ!」
「実体験の話か?」
「帰り道、ベトベトして気持ち悪かったわ」
「実体験の話しだな」
「それで、宿題を家に忘れるのを3回くらい繰り返して、凄い量の宿題出されてるんだけど、手伝ってくれない?」
「如何に準備が大切かを、身を持って御教授頂き感謝」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「これ、各クラスの要望をまとめた物みたいだぞ」
新田は生徒会室で変わらず、ぐうたらとしている河井に、太夫先生から預かった資料を渡す。
資料の中身は、生徒総会で生徒の要望として発表する為に、各クラスから集めた要望用紙である。
全学年の全クラスとなるので、その量は思わず目を背けたくなる程だ。
「えぇ~……めんどうでござるぅ」
「時代背景間違えてるぞ」
「It bothers me」
「国を間違えてるぞ」
「Khó khăn」
「ベトナム語か。
国を間違えてるぞ」
「uone DNM」
「知らない言語だ」
「河井語よ」
「河井語ってなんだ。
ふざけてないで、さっさと片付けるぞ」
「えぇ~……」
河井は不貞腐れた表情で用紙を手に取ると、束になっているうちの数枚を見ると投げ出し、再び顔を伏せた。
「全部採用」
「因みにだが、“河井已香の指定制服をネコ耳メイド服”で“河井已香こ体操服をブルマ”にって……」
「さあ!テキパキやるわよ!!」
河井は新田の言葉を遮ると、即座に立ち上がり、新田の持っていた用紙を奪い、破り捨てる。
「ていうか誰よこんな要望書いたの!」
「完全に匿名だな」
「今度筆跡で見つけだして、ボコボコしてやる」
河井は硬い拳を作り上げ、復讐を誓う。
それを尻目に新田は、カバンから白紙と筆記用具を取り出すと、席へと座る。
「とりあえず河井はそこに書かれた要望を順番に教えてくれ。
それをコッチに書き出してく」
「はーい、わかったわ」
河井は席に着くと、1枚ずつ用紙を見ていく。
「スマートフォンの利用についてが多いわね」
「まあそうだろうな。
過去の生徒総会の議事録を見ても、毎回議題に上がっている」
この学校では、携帯電話の持ち込みは許可されているが、朝のHRで全員担任に回収され、帰宅時に返却される。
その為、隠し持っている者が多いのが現実で、見つかり、反省文を書かされている生徒もしばしばいる。
「私個人的には、これは許可でも良いとは思うのだけどね」
「そうか?
この社会で、依存症や自分の欲望をコントロール出来ない人が増えている為の施策だと思うが。
許可してる所は自己責任としてる所も多く、そういった人間を見捨ててるとも聞こえる。
この施策は考えられたものだと思うが」
「確かに、そういう見方も出来るとは思うわ。
だけどスマートフォンって勉学にも役立つと思うのよね」
「まあ、インターネット検索とか、勉強アプリとか、動画とか、気軽に興味がある分野を見聞き出来るようになったのも事実だな」
「そうよ、特に保健体育の授業が捗るわよね。
この変態モンスター!」
「なんで俺が罵倒された?
まあ、これ以上の対話は危険だと思うから次」
淡々と進める新田に河井は「はーい」と返事をする。
「次は屋上の解放についてね」
「自殺者、転落事故などを防ぐ為だな」
「屋上を閉ざす事により、生徒の保健体育の教養の機会を失わせてしまう為、解放可決!
この変態幹部!!」
「だからなんで俺が罵倒される?
俺関係ないよな?」
「次は……」
新田の疑問を無視して、次の用紙を手に取る河井。
「夜の校舎の解放ね」
「駄目に決まってるだろ」
「夜の校舎は保健体育の勉学が捗る!
可決よ!この変態大魔王!!」
「いや、段々役職上がってる。
何度も言うが、俺全く関係ないからな?」
「え?でも……?」
河井は今までの3つの用紙を見せてくる。
そこには匿名の物にも関わらず、何故か新田の名前が記入されていた。
「ちょっとその筆跡を後で切り抜いて寄越せ。
見つけてしばく」
「え、貴方の要望じゃないの?
私はてっきり……」
「鵜呑みにするな。
産まれたての雛鳥かお前は」
河井は面白く無いと言いたげな表情を浮かべると、次の用紙を手に取った。
「何事にも準備が必要よ!!」
「珍しく真っ当な事を言うじゃないか」
「当たり前じゃない。
勉強も仕事も遊びも、いかがわしい事も、事前の準備は死ぬ程大切よ!!」
「最後のはこの場の倫理観的にどうかと思うが、間違っていない」
「準備を怠ると、水着を下に着て下着を持っていくの忘れたりするわよ!」
「実体験の話か?」
「帰り道、ベトベトして気持ち悪かったわ」
「実体験の話しだな」
「それで、宿題を家に忘れるのを3回くらい繰り返して、凄い量の宿題出されてるんだけど、手伝ってくれない?」
「如何に準備が大切かを、身を持って御教授頂き感謝」
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「これ、各クラスの要望をまとめた物みたいだぞ」
新田は生徒会室で変わらず、ぐうたらとしている河井に、太夫先生から預かった資料を渡す。
資料の中身は、生徒総会で生徒の要望として発表する為に、各クラスから集めた要望用紙である。
全学年の全クラスとなるので、その量は思わず目を背けたくなる程だ。
「えぇ~……めんどうでござるぅ」
「時代背景間違えてるぞ」
「It bothers me」
「国を間違えてるぞ」
「Khó khăn」
「ベトナム語か。
国を間違えてるぞ」
「uone DNM」
「知らない言語だ」
「河井語よ」
「河井語ってなんだ。
ふざけてないで、さっさと片付けるぞ」
「えぇ~……」
河井は不貞腐れた表情で用紙を手に取ると、束になっているうちの数枚を見ると投げ出し、再び顔を伏せた。
「全部採用」
「因みにだが、“河井已香の指定制服をネコ耳メイド服”で“河井已香こ体操服をブルマ”にって……」
「さあ!テキパキやるわよ!!」
河井は新田の言葉を遮ると、即座に立ち上がり、新田の持っていた用紙を奪い、破り捨てる。
「ていうか誰よこんな要望書いたの!」
「完全に匿名だな」
「今度筆跡で見つけだして、ボコボコしてやる」
河井は硬い拳を作り上げ、復讐を誓う。
それを尻目に新田は、カバンから白紙と筆記用具を取り出すと、席へと座る。
「とりあえず河井はそこに書かれた要望を順番に教えてくれ。
それをコッチに書き出してく」
「はーい、わかったわ」
河井は席に着くと、1枚ずつ用紙を見ていく。
「スマートフォンの利用についてが多いわね」
「まあそうだろうな。
過去の生徒総会の議事録を見ても、毎回議題に上がっている」
この学校では、携帯電話の持ち込みは許可されているが、朝のHRで全員担任に回収され、帰宅時に返却される。
その為、隠し持っている者が多いのが現実で、見つかり、反省文を書かされている生徒もしばしばいる。
「私個人的には、これは許可でも良いとは思うのだけどね」
「そうか?
この社会で、依存症や自分の欲望をコントロール出来ない人が増えている為の施策だと思うが。
許可してる所は自己責任としてる所も多く、そういった人間を見捨ててるとも聞こえる。
この施策は考えられたものだと思うが」
「確かに、そういう見方も出来るとは思うわ。
だけどスマートフォンって勉学にも役立つと思うのよね」
「まあ、インターネット検索とか、勉強アプリとか、動画とか、気軽に興味がある分野を見聞き出来るようになったのも事実だな」
「そうよ、特に保健体育の授業が捗るわよね。
この変態モンスター!」
「なんで俺が罵倒された?
まあ、これ以上の対話は危険だと思うから次」
淡々と進める新田に河井は「はーい」と返事をする。
「次は屋上の解放についてね」
「自殺者、転落事故などを防ぐ為だな」
「屋上を閉ざす事により、生徒の保健体育の教養の機会を失わせてしまう為、解放可決!
この変態幹部!!」
「だからなんで俺が罵倒される?
俺関係ないよな?」
「次は……」
新田の疑問を無視して、次の用紙を手に取る河井。
「夜の校舎の解放ね」
「駄目に決まってるだろ」
「夜の校舎は保健体育の勉学が捗る!
可決よ!この変態大魔王!!」
「いや、段々役職上がってる。
何度も言うが、俺全く関係ないからな?」
「え?でも……?」
河井は今までの3つの用紙を見せてくる。
そこには匿名の物にも関わらず、何故か新田の名前が記入されていた。
「ちょっとその筆跡を後で切り抜いて寄越せ。
見つけてしばく」
「え、貴方の要望じゃないの?
私はてっきり……」
「鵜呑みにするな。
産まれたての雛鳥かお前は」
河井は面白く無いと言いたげな表情を浮かべると、次の用紙を手に取った。
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