封印魔法の活用方法 ~スキルで自由に生きていく~

アイギス山本

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第20話 キングゴブリンとの戦い1

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 ~~~時は少し遡り…~~~




「イリーナ………ゴメン、それでも俺は助けたいと思う。このまま見捨てたら、俺は…きっと後悔すると思うんだ……だから行かせてほしい…」

「…もぅ!時には逃げるのも大事なんだよ?そんなこと言ってたら命がいくつあっても足りないよ!?」

「わかってる、だから俺もキングゴブリンを倒そうとかは考えてないよ?でも俺には封印魔法があるから、助け出して逃げるくらいは出来ると思うんだ」

「成る程ね………はぁ~…わかったわ、助けにいきましょうか」

「……良いの?」

「えぇ、私も助けれるなら、助けたいって思うもの………でも、1つ約束して、『死なない』って」

「イリーナ………わかった、約束する…!」

「ありがと…じゃあ追いかけよう」

「おぅ!」




   *****




「………いた…!3人ともまだ無事みたいだ」

「良かった………でもやっぱりキングゴブリンがいる…どうやって助けるの?」

「そうだね……光魔法にある【閃光エクレール】、これ使えるんじゃない?」

「あ、それ良いね!…で、怯んでる間に押さえつけてるゴブリンを倒せば良いかな?」

「うん、それで行こう。それで助けた後は━━」





「ッ……!イヤァァァァァァ!!!」





 悲鳴を聞いて振り向くと、女の子がキングゴブリンに捕まって服を破かれて肌が見えていた。


「な!?あんにゃろ…!行くよ、イリーナ!助けなきゃ…!」

「うん!【閃光エクレール】は任せて!」

「ありがと!怯んだら俺はキングゴブリン、イリーナは他のゴブリンをお願い!」

「わかった!」
 『光よ 強く輝け 【閃光エクレール】 !』


 強い光を隠れてやりすごし、収まったところで俺とイリーナは一緒に駆け出した!

 俺は剣を抜き、イリーナは次の詠唱に入った。


 『水よ 氷よ 無情の礫を 【多弾氷針モルトアイスアーゴ】』


 魔法が完成すると、長さ15cmくらいのぶっとい針が無数に現れてゴブリンたちを針ネズミに変えていった。
 急所が外れたゴブリンは生き残ったが、結構な数のゴブリンが減り、無事なゴブリンはいなかった………やっぱイリーナの魔法はスゴいな…

 そんな感想を抱きつつ俺は剣を振りかぶり、キングゴブリンの女の子を掴んでる腕を斬りつけた。

「グギャッ!?」

 腕を斬り飛ばすつもりで斬ったのに、骨が固すぎて刃が通らなかった。クソっそんな上手くは行かないか……


「い、いったい何が……」


 女の子はまだ目が回復してないみたいで、状況が分かってないみたいだった。年齢は俺と同じくらいかな…?


「助けに来たよ…!」


 俺はそう言いつつ、空間魔法で俺の服を出して彼女に渡すと、目が見えるようになりこちらを睨んでいるキングゴブリンと対峙した。


「グギャーーーーーーーーーー!!!!!!」


 キングゴブリンは怒りの咆哮をあげるとこっちへ向かってきた。俺はすかさず魔法を使う。


「【土・封印アース・シール】!」
「ギャッ!?」


 突如下半身を封じられたキングゴブリンは短い悲鳴をあげると抜け出そうともがいた。


「よし!イリーナ、そっちは大丈夫!?」

「えぇ!助け出したわ!逃げれるわよ!」

「すまねぇ、助かったぜ…!」

「あ、ありがとぅ…」


「話は後で…!早く逃げ………」
「ガァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」




 バキ、バキバキ、バキーーーーー!!




 キングゴブリンが叫ぶと同時に、下半身を封じていた土の塊が弾けとんだ…!
 自由になったキングゴブリンは低く構えると、その体が淡い光に包まれだした…!




 ゾクッ………!!!




 瞬間寒気が走り、本能が警鐘をならした…!マズイ…!ヤバい!

「みんな!逃げ……!」

 声をかけようとしたが、すでに手遅れで、全身が淡い光に包まれたキングゴブリンが物凄いスピードでこちらに迫ってきた!!


「…っ!【土・封印アース・シール】!!」


 回避が間に合わないと思った俺は、とっさに【土・封印】で土の壁を手前に作った瞬間……!




 ドガーーーーーーーーーーーーーン!!!




「がぁっ…!?」

 作った壁が砕け散り、破片が体に当たり俺は弾き飛ばされた。


「ぐっ…!みんなは…!?」


 痛みに耐えながら見てみると、みんなも無事生きているみたいだった。


「みんな…!大丈夫!?」

「あ、あぁ…!大丈夫だ…!」

「なんとか…」


 他のみんなも吹き飛ばされただけで、直撃はしてないみたいだった。


「…っ!キングゴブリンは!?」


 慌てて辺りを探すと、イリーナの背後からやってくるキングゴブリンが見えた…!


「イリーナ!後ろ!」

「え…?ッ!?きゃあぁぁぁ!」


 イリーナを掴んだキングゴブリンはもう邪魔されたくないのか、その場から離れていった。


「クソっ!待てーーー!!」


 マズイ…!このままじゃイリーナが…!


「離しなさい!この…!
『水よ 切り裂け 【水流刃アクア・カッター】!』」


「ガァッ……!?」


 …………あ、あれ?

 イリーナは魔法で掴んでる腕を斬りつけて抜け出すと、さらに追い討ちをかけた。


『水よ 氷よ 破壊の雨を 【氷雨砲弾ヘイル・オビュ】!』


 …………心配いらなかった…かな?

 ボーリングの玉程の氷の塊が数十個、キングゴブリン目掛けて降り注いだ。


「グガァァァァァァァァァァァ!!!!!?」


 いくつか避けられたが、流石に数が多かっただけあり、かなりキングゴブリンに命中して埋もれてしまった。

 魔法が途切れたところで、イリーナがふらついて膝をついてしまった。


「イリーナ…!大丈夫!?」

「平気よ……ちょっと一気にMP使いすぎちゃって、ふらついただけだから…」

「そう…?良かった…」



「おーい!大丈夫か~?……凄いなあんたら、キングゴブリンを倒すなんて…」

「こっちは大丈夫!そっちは……」




 ドガン!!!




「嘘だろ…!?まだ動けるのかよ…!?」

 音がした方を向くと、キングゴブリンが起き上がろうとしてるところだった。
 ただ、かなりダメージを受けたみたいでボロボロで血も結構出ていた。


「よし!奴はもう瀕死だ、仕留めるぞ!」

「「「「了解!」」」」


 全員でキングゴブリンにとどめを刺そうと一歩踏み出したところで…




『グギャーーーーーーーーーーーーー!!!』




「ぐっ…!?」


 鼓膜が破れそうな程の咆哮をあげたかと思ったら、ドドドッ…となにかが近づいてきた…!


「ちょ、マジかよ…!?」


 振り向くと、針ネズミになって動けなくなってた筈のゴブリンたちが押し寄せてきていた!


「キングゴブリンが呼んだんだ…!早く倒さないと…!」

「ダメ…!横からも来てる!囲まれてるわ!」

「クソっ…!ゴブリンから倒すしかないか…!」


 やってくるゴブリンたちを手分けして倒していると不意に、キングゴブリンが近くにいたゴブリンを捕まえ、大きく口を開けると……………なんと"食べ始めた"。


「なっ…!?何やってるんだ!?」

「ぐ、グロい………」


 あっという間に一匹を平らげたキングゴブリンは、さらにもう一匹食べ始めた。
 仲間を食べると言う奇行に全員が引いてる中………二匹目を平らげたところで、キングゴブリンに変化があり、その意図が分かり背筋に冷たいものが流れた…!


「や、ヤバい!食べるのを止めさせないと…!!」

「な、何でだ?数が減ってちょうどいいじゃん」

「ダメなんだ…!キングゴブリンの奴…………



 "回復してる"………!!!」
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