封印魔法の活用方法 ~スキルで自由に生きていく~

アイギス山本

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第21話 キングゴブリンとの戦い2

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「嘘だろ…!?そんなのありかよ…!」

「もうダメだ、逃げよう…!」

「無理よ、さっきみたいな突進されたらすぐに追い付かれるわ…!」

「━━とりあえず今は目の前のゴブリンを片付けよう!そしたら回復ももう出来ないだろうし…!イリーナ、範囲魔法で一気にいけない?」

「全方位は無理!とにかくキングゴブリンの方に向けて放つから残りはお願い!」

「わかった!」



『風よ 氷よ 凍てつかせよ 【吹雪シュネーシュトゥルム】!』



「グギャ!?」


 イリーナが魔法をキングゴブリンに向けて放つと、ゴブリンたちは凍りつき砕け散った。
 キングゴブリンは鬱陶しそうに払うと、難を逃れたゴブリンをまた食べ始めた。


「はぁ、はぁ、はぁ…!」

「イリーナ…!大丈夫?」

「えぇ…でも、もうMPが残り少いわ………」

「そうか………わかった、今は少しでも休んでMPを回復させて…!残りのゴブリンは俺たちで片付けるよ」

「えぇ…ありがと」




   *****




「くっ…!はぁ、はぁ…片腕だけじゃ流石に限界だよ…」

「おらっ!………なぁ、そろそろ逃げようぜ?こんだけ減りゃ充分だろ」

「でも、キングゴブリンはどうするのよ!」

「このままじゃ殺られるだけだろ!?見てみろよ!アイツもう回復し終わって、こっちをニヤニヤ見てるんだぞ!?」

「まるで見世物ですね………嫌な感じ」

「なぁ、おたく土魔法使えるんだろ?だったらアイツが突進してきたら落とし穴作って、落とせないか?」

「ちょっと待って…………ダメだ、深さ2mまでしか作れないみたい…時間稼ぎにしかならないや……イリーナはどう?」

「私は4mだね……やっぱり時間稼ぎにしかならないと思う……それにMPがそんなに無いから、何度もは無理ね……」

「それでもいい!階段までたどり着いたらなんとかなるだろ、頼む!」

「……わかったわ…!やってみる」


「よし…!じゃあ、逃げるぞ!!!」


 俺たちはキングゴブリンと反対方向に駆け出した!残ったゴブリンが止めに入ろうとするが、少ない数で止められるはずもなく、俺たちは逃げ出した。
 少し距離が開いたところで、ついにキングゴブリンの咆哮と背筋が凍る感覚が襲ってきた…!


「来る…!さっきの技だ…!」

「イリーナ!お願い!」


「任せて!」
『土よ 我が願いを具現化せよ 【創造クレアツィオーネ
!』



 イリーナの魔法が発動すると、やってくるキングゴブリンの足元が一瞬光り、次の瞬間には大きな穴が開き、キングゴブリンと後続で追いかけて来ていたゴブリンを落とすことに成功する。


「よっしゃー!!!今のうちだ!!!」

「イリーナ、やったね…!」

「えぇ、うまくいったわ」


 俺たちは急いで上る階段へ向けて駆け出したが………



「グガァァァァァァァァァァ!!!!!」



 キングゴブリンが怒りの咆哮をあげ、もう抜け出そうとしていた。


「ヤバい!みんな!急げーーー!!!」




   *****




「見えた…!後ちょっとだよ…!」


 階段まで後少しというところで、後ろからドドドッ!っとなにかが迫って来た…!


「くそっ…!後少しだってのに…!もう一度落とし穴できるか?」

「…っ!わかったわ………でもこれが最後よ、次はもうMPが足りないわ………」

「ここまで来たら流石に大丈夫だろ、頼む!」



「了解…!」
『土よ 我が願いを……っ!?』


「グギャ!!!」


 なんとキングゴブリンは魔法が放たれる前に、飛び上がった…!勢いもあり、俺たちの頭上を越えて、ズドンッ!!っとクレーターを作って着地すると、階段前で立ち塞がった…!


「そんな…!これじゃ逃げれねぇじゃん…!」




「ギャッギャッギャッ!」




 キングゴブリンは薄く笑うと、手を前に突きだした…!すると、その先に黒い球体が現れると、それは一気に膨れ上がり俺たちを含めた辺り一面を包み込むと、押し潰されそうな感覚が襲ってきてみんな倒れてしまった…!


「がっ…!?なん…だ……これは……!?」

「うそっ……これって………重力魔法……?」


 や…ばい………!これじゃ、もう逃げることも出来ない…!このままじゃ、全滅だ……!なにか………なにか無いのか……!?





 《スキル【重力魔法】を覚えました》




 あったーーーー!!!!!これでなんとかなるかも…!くっ…!ダメだ…!lv.1じゃ"重く"するだけだ…!


「いや、こっち…来ないで………!」

「…!イリーナ…!」


 振り向くとキングゴブリンが股間を膨らませてイリーナに近づいてるところだった…!

 くそっ!どうする!このままじゃイリーナが…!






 ━━そうだ!まだスキルポイントが残ってるじゃないか…!これを使って…!


 【反重力アンチ・グラビティ


 よし…!動ける…!でもこれ、MPの消費が半端ないな…!

 俺は急いでイリーナの前に立つと、剣を構えてキングゴブリンと対峙した。


「グギャ?」

「残念だけど、イリーナには手出しさせないよ…!」


 まさか動けるとは思ってなかったのか驚いていたキングゴブリンだったが、俺が立ち塞がると怒りで顔を歪めて襲い掛かってきた!

 キングゴブリンの攻撃は鋭く、壁は削れ、地面は抉れてしまう。

 剣術のスキルが無かったら、かすっただけでも致命傷になっていたかと思うとゾッとする。

 だが、こちらも避けつつ合間合間に斬りかかるが、キングゴブリンにはかすり傷程度しか負わすことが出来ずにいた。


「グギャーーーー!!!」

「ぐっ…!?」


 一向に当たらないことに業を煮やしたのか、両手を地面に叩きつけ、地面を大きく抉り視界から姿を隠すと、一気に距離を開けあの突進の構えをとった…!

 くそっ…!マズイ…!まだみんな動けないでいるのに…!

 どうする!?どうやってアイツを止め………っそうだ!!





「これでどうだ…!重力魔法と土魔法で作る…」


 【金剛壁ダイヤモンドウォール



 ドガーーーーーーーーーン!!!


 魔法が完成すると同時に、物凄い衝撃が響き渡ったが、【金剛壁】は健在だった!

「ガァッ……!!!」

 キングゴブリンは右肩でぶつかったのか、大きく潰れ血を流していた。

 すると、奴はこちらを睨むと突如、元来た道へと向かいだした。


「……!回復するつもりだな!?させるか!!!」

 【重力・封印グラビティ・シール



「ガァァァァァァァ!!!」

「ぐっ…!?ヤバい!MPが無くなる…!」


 キングゴブリンがもがいても全く動けない程強力な分、維持するのにも魔力を使うみたいで、残り少ないMPが時間と共にガリガリと削れていた。

 それと同時に意識が無くなりそうになってきた………俺は最後の力を振り絞って、キングゴブリンに向けて駆け出した…!


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


「グガァァァァァァァァ……………!!!!!」


 俺はキングゴブリンの心臓に向けて突き放ち、貫くと、奴は断末魔をあげついに動かなくなった。


「やった……勝て…た………」


 そう呟くと同時に、意識が保てなくなり、イリーナが駆け寄ってくる姿を見たのを最後に、俺の視界はブラックアウトした………
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